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札幌市交通局
複数のリング型ネットワーク構成で公共交通に要求される高い信頼性を確保
札幌市交通局
人や環境にやさしい乗り物として再認識される路面電車。札幌市では、路面電車を公共交通機関としての役割に加え、その特性を活かしたまちづくりを進めている。路線の環状化(ループ化)をはじめ、新型低床車両の導入、路面電車情報利活用設備の設置などを通じ、利用者の利便性の向上や地域の活力の創出などを目指す。路面電車情報利活用では、各停留場に情報表示装置を設置し、路面電車の位置情報や運行情報を案内するほか、地域の イベント情報や観光情報などを発信する。こうした情報利活用のインフラとしてアライドテレシスの製品・ソリューションを導入。公共交通に要求されるシステムとネットワークの安定稼働、高い信頼性の確保を実現した。
お客様プロフィール
■札幌市
市役所所在地 : 札幌市中央区北1条西2丁目
市制 : 1922年(大正11年)8月
人口 : 1,948,262人 世帯数 943,521(2015年9月1日)現在
政令指定都市札幌には10の行政区があり、それぞれ地域の特性を生かした個性あるまちづくりを進めている。そして、札幌市交通局では、市民の足である地下鉄、路面電車の営業を担当。市営交通事業の予算、運行車両の整備や駅施設の管理、経営計画の策定などに関する業務を行っている。
http://www.city.sapporo.jp/
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路線のループ化や新型低床車両の導入で利用者の利便性を向上
路面電車の位置情報や運行情報の提供を支えるアライドテレシスのスイッチ
高速系切り替えが可能なリングで「冗長性・信頼性の高いネットワーク」を構成
停留場だけでなく、パソコンやスマホからも運行情報などを確認
長期間に渡って安定稼働が求められるネットワーク機器
路線のループ化や新型低床車両の導入で利用者の利便性を向上
札幌市市民まちづくり局総合交通計画部都市交通課 札幌市交通局高速電車部調整担当課(兼務) 樋口 徹氏
札幌市市民まちづくり局総合交通計画部都市交通課
札幌市交通局高速電車部調整担当課(兼務)
樋口 徹氏
  札幌市の路面電車は明治42年(1909年)の馬車鉄道に始まり、地域の重要な公共交通機関として住民や観光客に利用され、まちのシンボルとして親しまれてきた。札幌市が将来にわたって活力みなぎる元気なまちであり続けるためには、人とまちをつなぐ路面電車を積極的に活用していく必要がある。そこで、「市民の皆さんとの議論やさまざまな検討を踏まえ、路面電車のまちづくりへの活用のあり方などについて、『札幌市路面電車活用計画』(以下、活用計画)をまとめています」と札幌市市民まちづくり局総合交通計画部都市交通課の樋口 徹氏は述べる。同氏は札幌市交通局高速電車部調整担当課を兼務する。
  札幌市では3つの視点から路面電車の活用に取り組んでいる。(1)人の活動を支え促す交通環境づくりの視点から、路線のループ化と新型低床車両の導入、施設のバリアフリー化などを推進し、利用者の利便性の向上を図るとともに、高齢者などの外出の機会の拡大を目指している。(2)人をひきつける魅力的な空間づくりの視点では、デザイン性を重視した新型低床車両や停留場などの施設により、魅力的な景観を創り出す都市空間の整備を目指す。(3)人の交流と新たな賑わいづくりの視点では、地域の魅力を伝える情報発信や、地域のイベントとの連携などを積極的に行い、人々の活発な交流を目指す。
  路線のループ化は、駅前通りの西4丁目とすすきの停留場間に新たに線路を敷設する計画だ。従来のコの字形の路線からループ化することにより、「沿線の目的地にスピーディにアクセスできるようになるなど、回遊性が向上します。また、新たな商業施設やマンションなどの建設が促進されるなど、ループ化に対する市民の期待は高まっています」と樋口氏は話す。
  「ポラリス」の愛称で親しまれる新型低床車両はバリアフリー対応のため、高齢者をはじめ、利用者の利便性を向上。加えて、3両編成による車内混雑の緩和や、冷房設備などの機能性の充実、魅力的なデザインなど市民や観光客の需要拡大が見込まれている。
  そして、停留場を情報発信地として地域との連携を推進。各停留場に情報表示装置(大型ディスプレイ)を設置し、路面電車の運行情報や位置情報、地域のイベント情報などを提供する。「停留場を利活用し、地域と積極的に連携することで、路面電車がまちの賑わいづくりに貢献すると期待されています」と樋口氏は取り組みを説明する。
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路面電車の位置情報や運行情報の提供を支えるアライドテレシスのスイッチ
  路面電車を活用したまちづくりの第一歩として、札幌市では路面電車の安定的な運行や利用者へのタイムリーな情報提供などを支援するシステムを新たに導入した。具体的には、運行管理、情報表示、音声案内、遠隔制御、運行監視カメラ、無線などのサブシステムがある。例えば運行管理の場合、路面電車に無線発信機、各停留場に無線受信機を設置し、路面電車がどこを走っているのかといった情報を、光ファイバーを介してリアルタイムに電車事業所の運行管理室に送る。
  「これらの情報は路面電車の定時運行管理や遠隔制御などに利用されるほか、各停留場に設置された情報表示装置にも活用されています。そのため、電車事業所と各停留場を結ぶネットワークは止まることが許されず、高い信頼性と安定性が求められるのです」。こう話すのは、路面電車の運行管理など各種システムの開発とネットワークの導入を担当したNECネッツエスアイの新井 潤氏だ。
  そして、札幌市の要件であったシステムとネットワークの安定稼働や、リング構成による耐障害性の確保などを満たすため、電車事業所に設置するコア・スイッチと各停留場に設置するエッジ・スイッチを選定。「コア・スイッチは拡張性の高いシャーシ型で、スタック接続による冗長化とリング構成に対応する製品として、アライドテレシスのSwitchBlade x908を採用しました」(新井氏)。
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高速系切り替えが可能なリングで「冗長性・信頼性の高いネットワーク」を構成
  札幌市では、電車事業所にアドバンスト・レイヤー3ギガビットイーサネットモジュラースイッチ「SBx908」を2台導入し、VCS(Virtual Chassis Stack)で冗長化する一方、ネットワークの障害検出と高速な系切り替えが可能なEPSR(Ethernet Protection Switched Ring)のマスターノードとしてリングを構成。そして、停留場にはEPSR対応のレイヤー2plusスイッチ「x210シリーズ」を約60台導入し、23カ所の停留場と電車事業所内を結ぶリング型ネットワークを構築している。
  各停留場は内回りと外回りの2つがあり、それぞれのボックス内にx210シリーズを設置して光ファイバーと接続。1Gbpsの回線速度で路面電車の位置情報や運行情報などを電車事業所内のSBx908とやり取りする仕組みだ。そして、停留場を結ぶリング型ネットワークは5つに分散して設計。「あるリングで障害が発生した場合にも、他のリングに影響が及ばないように設計しています。また、電車事業所内のシステムにx210シリーズを配置し、それぞれリング構成にすることで耐障害性を高めています」と新井氏は説明する。リングを複数に分けることで、影響範囲の局所化だけでなく、問題箇所の切り分けがしやすくなり、運用が楽になるメリットもあるという。
  NECネッツエスアイでは神奈川県伊勢原市のテクニカルセンターにSBx908とx210シリーズを持ち込んでリング型ネットワークの構築と検証を実施。「断線のシミュレーションでも、200ミリ/秒以下の高速な系切り替えを確認でき、検証済みの機器を札幌市で納入しています」(新井氏)。
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停留場だけでなく、パソコンやスマホからも運行情報などを確認
各停留場に設置された情報表示装置。
▲各停留場に設置された情報表示装置。
路面電車の位置情報や運行情報を案内するほか、地域のイベント情報や観光情報などを発信している。
  札幌市では、情報表示装置や運行監視カメラなどの各種システムの稼動を2015年4月から開始。その効果について、樋口氏は「評価はこれから」と前置きしつつ、「路面電車の利用者から、便利になったとの声が市に届いています」と手ごたえを話す。路面電車の運行情報や位置情報などはインターネットを介して自宅や職場のパソコンや、スマートフォンでも確認できる。
  これまでは降雪などで路面電車のダイヤが遅れがちになる冬季になると、運行状況を電話で尋ねてくる利用者もおり、電車事業所の職員が対応していたという。以前は電話で尋ねられても、職員は運行状況をリアルタイムに把握する手段がなかったが、現在は情報表示装置で運行情報を確認して適確に伝えられるという。そして、情報表示装置を活用して地域のイベントや観光などの情報を発信する計画だ。「イベント会場への移動に路面電車を利用してもらったり、路面電車がイベントと連携したりすることで地域の賑わいづくりに貢献できます」(樋口氏)。
  路面電車の運行にかかわる道路の混雑状況などを把握するため主要な停留場に運行監視カメラを設置。「ネットワークが高速になり、カメラの映像も鮮明で状況を把握しやすくなったと、職員からも好評です」と樋口氏は評価する。加えて、従来は手作業で行っていた運行管理がシステム化され、職員は音声案内など他の業務に注力できるようになったという。例えば緊急事態の発生で路面電車の到着が遅れる場合、停留場で待っている利用者に音声で状況を伝えることもある。その際、「コア・スイッチの優先制御(QoS)機能により、音声通信を最優先に設定するなど、利用者の懸念を払拭できるようにネットワーク面からも工夫しています」と新井氏は付言する。
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長期間に渡って安定稼働が求められるネットワーク機器
  運行状況などの情報のやり取りだけでなく、路面電車の電気系統の制御にもシステムとネットワークを活用する。例えば、駅前通りは歩行者天国や地域のイベントが行われる。ループ化後に歩行者天国やイベントを行う際、その区間の路面電車への電力供給を一旦停止し、歩行者天国の終了後、再び通電するといった制御が必要になる。「運行管理室からネットワークを介して電気系統の遠隔操作が行えるようになり、歩行者天国やイベントのスムーズな運営など、まちの賑わいにも貢献できると考えています」と樋口氏は期待する。
  また、冬季には線路の融雪装置(ロードヒーティング)が作動する。これまでは、降雪時期の前に装置を点検後、電源を入れていた。「雪が降らないときにも電源がONになっていましたが、これからはネットワークを介して遠隔で電源のON/OFFが可能になり、節電にも効果があると見ています。運行管理の観点からも、長期間に渡って使用するシステムとネットワーク機器の安定稼働が重要です」と樋口氏は強調する。
  そして、新井氏は「公共交通のインフラとなるネットワーク機器には高い信頼性が求められます。万一の障害時にも、単に機器を交換するのではなく、原因を分析、究明することが重要です。製品の優位性に加え、アライドテレシスの技術力ときめ細かな対応力に今後も期待しています」と述べる。
  まちづくりの観点から路面電車のあり方を考え、最先端のシステムとネットワークを導入した札幌市の取り組みに注目する自治体は少なくない。
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ネットワーク構成図
※クリックにより画像が拡大します。
パートナー様プロフィール
■NECネッツエスアイ株式会社

本社 : 東京都文京区後楽2-6-1 飯田橋ファーストタワー
創立 : 1953年12月
資本金 : 131億2200万円
従業員数 : 7,260人(2015年3月31日現在:連結)

ネットワークをコアとするICTシステムの企画・コンサルティングや設計・構築および国内400カ所以上のサポートサービス拠点による24時間・365日対応の保守・運用、監視サービスやアウトソーシングサービスを提供している。

http://www.nesic.co.jp/
NECネッツエスアイ株式会社 社会インフラソリューション事業本部 社会公共システム事業部 第三公共システム部(鉄道ソリューション担当) プロジェクト担当部長 新井 潤氏
NECネッツエスアイ株式会社
社会インフラソリューション事業本部
社会公共システム事業部
第三公共システム部(鉄道ソリューション担当)
プロジェクト担当部長
新井 潤氏
 
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