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ネットワーク間の接続を行うネットワークデバイスのひとつで、10BASE-Tや100BASE-TXで使用するツイストペアケーブルを収容するためのリピーター機能を持った集線装置のことです。スター状に配線され、その中心に位置するところから、HUB(車輪の中心)という名称になりました。スイッチも集線装置で外観は変わりませんが、機能的には両者は異なり、スイッチは機能的にマルチポートブリッジであるのに対し、HUBはマルチポートリピーターと表現することができます。そのためHUBは別名としてリピーターHUB、シェアードHUBとも呼ばれることもあります。
それでは、HUBの機能を理解するまえに、まずリピーターというのはどういうものなのかについて説明してみましょう。 |
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リピーターとは、伝送信号の再中継を行なうもので、異なるメディアセグメントの相互接続や、同一メディアセグメントの距離延長、接続端末台数の増加、ケーブルメディアの変換に使用する装置です。片方のセグメントから受け取った信号を波形整形し、決められたレベルに増幅して、リピーターに接続されたすべてのセグメントに送出(リピート)します。リピーターはパケットを中継するだけなので、機能も簡単であり安価です。反面、受け取ったパケットを全て中継する為、セグメントの負荷は多くなります。複数のセグメントが接続されている場合、ひとつのセグメント内の通信パケットも他のすべてのセグメントに送られ、ネットワークの負荷は大きくなります。 |
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リピーターには、大きく分けると2つのタイプがあります。 |
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| (1) |
メディアコンバーター:
同一、または異なるメディアセグメントを接続し、距離を延長させる装置。 |
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HUB:複数の端末あるいはセグメントを集線する装置。 |
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リピーターの機能には以下があります。 |
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リタイミング機能 |
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リピーターが受信するデータは、レベルの減衰、波形の歪み、ジッタの増加等の影響を受けています。そのデータを最初にDTEから送出された信号と同じきれいな波形に復元し、他のポートに接続されているセグメントに送出します。
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ジャバーロックアップ保護機能 |
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ネットワークダウン防止を目的に、トランシーバーがジャバー状態から復元するために必要な時間、パケットの送出を抑えます。トランシーバー(MAU)は、端末装置が障害により異常に長い(20msec以上)パケットを送出した場合、その機器を切り離し、ネットワーク上にコリジョン信号を出します(ジャバー機能)。ネットワーク上の端末機器に障害が発生し、リピーターに異常に長いパケットが入ってきた場合、リピーターは他のネットワークにトランシーバーを経由してそのパケットを送出しようとするため、トランシーバーがジャバーとなってしまいます。リピーターの場合、接続されているトランシーバーが一度ジャバー状態になると、ジャバーの原因となった端末装置を取り除いてもジャバー状態から復旧できなくなってしまいます(ジャバーロックアップ)。
ジャバーロックアップを防ぐため、リピーターはフォワードするパケットが5msec(≒6250bytes)を超える場合、そのパケットを5msec毎に分割し9.6μsecのアイドルデータ(何もないデータ=インターフレームギャップ)を差し込み送信を強制的に中断します。これをジャバーロックアップ保護機能と言います。ジャバー状態から復旧するためには0.5〜1.5sec間、無信号(アイドル)状態が継続する必要があります。 |
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プリアンブル再生機能
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受信したパケットのプリアンブル(リピーターの受信回路の同期用として、パケットの最初の部分に付属してくる7byteの“1”と“0”の繰り返しパターン信号)は、通信回路上にあるトランシーバーのビットロス等により、IEEE802.3規格で規定されている7byte(SFDを含まない)に満たない場合があります。これを7byteに再生して他のポートに送出する機能です。 |
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ジャム信号発生機能(コリジョン処理機能)
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DTE(A)とリピーターがほぼ同時送信し衝突(コリジョン)になった場合、コリジョンでパケットが破壊されたことをDTE(A)に確認させるため、リピーターは全てのポートに対しジャム信号を送ります(ジャム信号の長さは96bit)。 |
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同一セグメントにある2つのDTE(A・C)間でコリジョンが発生した場合、このセグメントが接続されているリピーターは他のセグメントに対してのみジャム信号を送出し、ネットワークがビジー状態であることを伝達します。 |
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フラグメントパケット拡張機能 |
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受信されたパケットの長さがプリアンブル、SFDを含んで96bitに満たない場合、ジャム信号で96bitに拡張して受信ポート以外のポートへ送出する機能です。 |
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パーティション機能(自動セグメント切り放し/再接続機能) |
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リピーターに接続されている1つのセグメント(ポート)で発生した障害(ケーブル切断、コネクタ・ターミネーター不良等)がネットワーク全体に波及することを防ぐため、以下の状態のときに自動的にポートの切り離し(パーティション)を行ないます。 |
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| (1)
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リピーターのポートに接続されている同一セグメントで連続して32回コリジョンが発生した場合 |
| (2)
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1回のコリジョン状態が1msec以上継続した場合 |
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切り離し後、そのポートでエラー無しにデータの送信/受信が行われた場合(コリジョンが発生することなく45〜56μs以上の、アクティビティを検出したとき)切り離しは解除され再接続されます。 |
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リピーターの機能を踏まえたうえで、マルチポートリピーターとしてのHUBには、他にどのような機能があるのか見てみましょう。HUBは、前述のように10BASE-Tや
100BASE-TXなどのツイストペアケーブルを収容するための集線装置であるため、通常のリピーター機能に加え、このような利用法に対処した独自の機能を備えています。 |
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リンクテスト機能 |
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ツイストペアケーブル(UTP)を使用した10BASE-TのLANでは機器同士が相互に正しく接続されていることを確認するため、リンクテストパルスを送出し合います。このパルスを受信することにより、ツイストペアリンクが正しく形成されていることを認識し、送受信機能をアクティブにします。この機能により、ツイストペアケーブルの断線や解放時のノイズによるHUBの誤作動を防止します。 |
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ケーブル極性反転機能(ツイストペアケーブルの逆極性検出/自動訂正機能) |
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ツイストペアケーブルに誤配線(誤極性)があり、RX(受信データ)の極性が反転してしまった場合、HUB側でその信号を受信する際に自動的に修正(極性反転)する機能です。
これらに加えHUBに付加価値をつけるため、ネットワーク機器メーカーでは以下のような機能を付加したHUBを製品化しています。用途により使い分けると効果的です。 |
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パケット盗聴防止機能 |
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通常のイーサネット通信の場合には、全ての通信パケットが全ての端末まで流れ、その中から自分宛ての通信パケットのみを取得し、上位層に上げることで通信を行います。そのため、ネットワーク上にプロトコルアナライザー(パケットモニター)等を設置することでネットワーク上を流れる全てのパケットを取得し解析が可能になっています。パケット盗聴防止機能は、パケットの宛先アドレスを判断して、該当する端末が接続されているフロントポート以外のポートへはデータにスクランブルをかけて送出します。これにより、プロトコルアナライザー等による通信データの不正取得を防ぐことができます。 |
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MACアドレスセキュリティー機能 |
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この機能は予め接続された端末のMACアドレスを各ポート毎に登録しておき、それ以外の異なる端末(不正端末)が接続され、通信を行おうとした場合、その接続ポートを通信不能にさせることでネットワークへの不正侵入を防ぎます。 |
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フィルタリング機能 |
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フロントポート(HUBのポート)に接続されている端末のMACアドレスを本体内の情報テーブルに学習し、フロントポートとバックボーンポート間で通信パケットの必要性の有無を判断(フィルタリング)するためネットワーク上に不要な通信パケットを流出させません。このため、フロントポートに接続されている端末間の通信パケットは、バックボーンから先には流れず、バックボーンポート間の通信もフロントポートに接続されている端末に必要のない通信パケットの場合には流れてきません。このためフロントポート、バックボーンでトラフィックの独立したネットワークを構築することができます。 |
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HUB同士の接続方法 |
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HUBのポート数が足りない場合、複数のHUBを接続してポート数を増やす必要があります。接続方法にはカスケード接続とスタック接続の2種類があります。 |
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(1)
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カスケード接続(多段接続)
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ツイストペアケーブルを使ってHUBを多段に接続することを言います。カスケード接続で接続されたHUBは、それぞれ別々のノードと認識されるため、HUBの
接続制限(下記参照)を考えるにあたり、それぞれ1段として数えられます。カスケード接続は、以下のうちどちらかで行います。 |
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・MDIポートとMDI-Xポートをストレートケーブルで接続。 |
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・MDIポート同士、MDI-Xポート同士はクロスケーブルで接続。 |
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クロスケーブルとストレートケーブルは外観で区別することが難しく、誤って使用した場合、通信不良の原因となります。基本的にストレートケーブルを使用することをお薦めします。 |
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| (2) |
スタック接続 |
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専用ケーブルまたは専用ラックにより接続します。スタック接続の場合、複数台スタックしても1台のHUBとしてみなされるため、HUBの接続制限を考えるにあたりまとめて1段あるいは1台として数えられます。だたし、スタックできる台数は製品によって異なります。 |
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10MHUBの接続制限 |
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イーサネットでは、最も遠い2台のDTE間に存在できるセグメントおよびリピーターの最大数は「5セグメント/4リピーター」となっており、マルチポートリピーターであるHUBもこの制限をうけます。
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| (1) |
10BASE5/2のセグメントをリピーターで接続する場合、5セグメント/4台までの接続が可能ですが、5セグメントのうち3セグメントにしか端末を接続できないという制限もありますので、注意が必要です。 |
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| (2) |
10BASE5/2を幹線としてその下にHUBをカスケード接続させる場合、どのカ
スケード接続も最大2段までにすると、最も遠い端末間でも最大「5セグメント/4リピーター」の制限を越えることがなく管理が容易となります。 |
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| (3) |
HUBを使った10BASE-Tのみでのスター型接続の場合は5セグメント/4段ま
でのカスケードが可能です。10BASE-Tケーブルは、HUB間のカスケード接続であれ、HUBと端末間の接続であれ、最長100mまでという距離制限があるので、
最大経路長は500mとなります。 |
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100M
HUBの接続制限 |
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ファーストイーサネットのHUBには、2タイプ(ClassI/ClassII
)があります(IEEE802.3u)。HUB本体にはローマ数字の「I」か「II」を円の中央に描いたマークが表記されており、それぞれ「ClassIリピーター」、「ClassIIリピーター」と呼ばれます。ここでは、ClassIIリピーターの接続制限について説明します。
ClassIIリピーターHUBは、最大2段までカスケード接続が可能です。また、100BASE-TXケーブルは、HUB間のカスケード接続であれ、HUBと端末間の接続であれ、最長100mまでという距離制限があります。 |
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| (1) |
ClassIIリピーターHUBを1台のみ使用した100BASE-TXの場合、最大経路長は
200m(100m+100m)となります。 |
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| (2) |
ClassIIリピーターHUBを2段カスケード接続した場合には、
HUB間の接続は最大5mという新たな制限があります。結果的に、最大経路長は
205m(100m+5m+100m)となります。 |
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