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導入事例
茨城県厚生農業協同組合連合会 茨城西南医療センター病院
地域の救急医療体制を支える高信頼・広帯域の院内ネットワークを構築
茨城県厚生農業協同組合連合会 茨城西南医療センター病院
「茨城県厚生農業協同組合連合会 茨城西南医療センター病院」
茨城県厚生農業協同組合連合会 茨城西南医療センター病院は、救命救急センターを併設するなど県南西部地域の中核医療機関として大きな役割を担ってきた。今春、検査部門や放射線部門を中心とするK(検査)棟の竣工に合わせて院内ネットワークを再構築。VCS対応のコア・スイッチ「SwitchBlade x908」や「x900シリーズ」をはじめ、アライドテレシスの各種スイッチを導入。機器と経路の冗長化による信頼性の確保や、システムの増強にも柔軟に対応する拡張性などが評価された。
プロフィール
■茨城県厚生農業協同組合連合会 茨城西南医療センター病院
所在地:茨城県猿島郡境町2190
開設:1946年3月
病床数:325床
診療科:内科、小児科、外科、脳神経外科など25診療科
救命救急センター(第3次救急医療)、地域周産期母子医療センターなどの指定を受け、救急医療体制を推進。質の高い医療の提供、救急医療の重視、個性を重視した健診活動、地域医療への貢献を基本方針に掲げる。
http://www.seinan-mch.or.jp
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救急医療体制を整え地域医療に貢献
医療活動を支える「止まらない院内ネットワーク」
機器の調達から稼働までわずか1ヵ月の短納期を実現
VLANを活用して柔軟にネットワークを拡張
救急医療体制を整え地域医療に貢献
亀崎 高夫氏
茨城西南医療センター病院
病院長 亀崎 高夫氏
厚生農業協同組合連合会は、「農民の健康は農協組織の手で守り、明るく豊かな農村を築く」ことを目的に設立された。茨城県における農村医療の取り組みは、戦前、水戸市に病院を開設したのを皮切りに、戦中・戦後は県内に農協病院・診療所を設け、農民や地域住民の医療と健康管理を担ってきた。現在、茨城県厚生農業協同組合連合会(茨城県厚生連)は、県内6ヵ所に病院(総ベッド数約2,500床)を設け、公的医療機関として地域に根ざした医療活動を推進している。

その1つが茨城西南医療センター病院である。1990年に茨城西南地域2次救急病院、2000年に救命救急センター(第3次救急医療施設)の指定を受けるなど、救急医療に取り組んでいる。同病院は利根川流域の茨城県西部県境に位置することから、茨城県内のみならず隣接する千葉や埼玉、群馬、栃木県の救急患者を受け入れるなど地域医療に貢献している。

そして、救命救急センターや小児救急、地域周産期母子医療センターなどの救急医療を24時間体制で行うほか、地域がん診療連携拠点病院などに指定されている。地域医療の拡充を図るため2009年4月から病院の増改築に着手し、前期工事(K棟)が2010年5月に竣工した。

施設・設備の拡充とともに、医療情報システムの整備も重要になる。「医療情報システムの役割は大きくなっています。例えば、紙のカルテやレントゲンフィルムなどの診療情報が増え、その保管場所も不足する状況です。そこで、今後はフィルムレス化の推進や、後期工事に合わせて電子カルテシステムの早期導入なども視野に入れているところです」と茨城西南医療センター病院の病院長、亀崎高夫氏は述べる。そして、医療情報システムを支える院内ネットワークの要件について、亀崎氏は「迅速・確実に医療情報を利用できることはもちろん、患者さんの個人情報を保護するセキュリティーも不可欠になります」と強調する。
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医療活動を支える「止まらない院内ネットワーク」
佐谷戸 明男氏
茨城西南医療センター病院
施設課 審査役
佐谷戸 明男氏
茨城西南医療センター病院では、医事会計システムやオーダリングシステムの導入に合わせて院内ネットワークを構築・運用してきた。そして、K棟の竣工に合わせて新院内ネットワークを構築。「K棟は、院内に分散していた臨床検査部門を集約するほか、がん治療に欠かせない放射線治療装置などを備える放射線部門、透析センターを設置するとともに、新たな院内ネットワークが2010年5月から稼働を開始しています」と、施設課審査役の佐谷戸明男氏は話す。

新院内ネットワーク構築の経緯は、K棟の増改築工事で基幹ネットワークのケーブルが遮断されて使えなくなるといった理由に加え、既存の院内ネットワークは様々な課題を抱えていたからだ。
高野 文男氏
茨城西南医療センター病院
施設課・院内情報システム担当
高野 文男氏

例えば、基幹スイッチおよび配下のフロア・スイッチとの通信経路が冗長化されておらず、障害発生時にネットワーク停止が余儀なくされる恐れがあった。実際、「フロア・スイッチの障害により、オーダリングシステムを利用できず診療に支障を来たすこともありました」と、施設課・院内情報システム担当の高野文男氏は打ち明ける。

また、深夜でもネットワーク・システムの障害時には病院の職員から高野氏の自宅に電話連絡が入り、病院に駆けつけて対処することもあったという。救命救急センターは24時間体制で活動しており、「医療活動を支える院内ネットワークには止まらない高い信頼性が必要です」と高野氏は要件を話す。
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機器の調達から稼働までわずか1ヵ月の短納期を実現
ネットワーク機器
ラック内のSBx908、9048XL、Net'Attest EPS
新院内ネットワークは、高い信頼性に加え、高速・広帯域も要件になった。従来の基幹ネットワークの通信速度は100Mbps。放射線用ネットワークは、放射線システムのベンダーが独自に構築していたため、基幹ネットワークの帯域に影響を与えることはなかったが、新院内ネットワークでは放射線用ネットワークも統合する。加えて、「2010年度中にフィルムレスの運用開始を計画しており、高速・広帯域のネットワークは必須になります」と高野氏は述べる。

新院内ネットワークの「納期」も重要なポイントだった。K棟の竣工に合わせて新院内ネットワークを稼働させる必要があるからだ。これらの要件をもとに複数のネットワークベンダーの提案を比較検討した結果、アライドテレシスを採用した。その決め手は、「納期を含め、当病院の要件に合致していたことと、他ベンダーの提案に比べ、機器の導入から運用・保守サービスまで、一貫したサポート体制とコストパフォーマンスに優れていたからです」と佐谷戸氏は述べる。実際、機器の調達から施工、新院内ネットワークの稼働開始まで、わずか1ヵ月程度。既設の院内ネットワークを稼働させながら、新たに敷設するLANケーブルの配線工事は夜間に集中的に行うなど、「アライドテレシスはK棟の竣工に合わせて短期間で工事を行ってくれ、助かりました」(佐谷戸氏)。

また、インターネット系で導入していたアライドテレシス製品の運用で信頼性の高さは理解していたことに加え、「セミナーなどでVCS機能の説明を聞き、冗長化や運用が容易に行えると判断しました」と高野氏は採用理由を述べる。

新院内ネットワークは、VCS対応のコア・スイッチ「SwitchBlade x908」を2台導入して冗長化する一方、フロア・スイッチの「CentreCOM 9048XL」や「CentreCOM GS924M V2」とのリンクアグリゲーションにより通信経路の冗長化と帯域拡大を実現。「基幹ネットワークの帯域は2Gbpsを確保でき、フィルムレスの運用も問題なく開始できます」と高野氏は期待する。
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VLANを活用して柔軟にネットワークを拡張
ネットワーク機器
EPS内の9048XL
院内ネットワークでは、医療情報システムの高度化や院内の施設・設備の増強などにも柔軟に対応できる拡張性も重要なポイントになる。茨城西南医療センター病院では、これまでオーダリングシステムなどの増強に応じてネットワークを整備してきたため、運用管理の手間もかかっていたという。そこで、新院内ネットワークではVLANを活用。棟ごとにVLANを設定するほか、放射線や検査などの部門ごとにVLANを設定してトラフィックを分割している。

ちなみに、新築されたK棟にはVCS対応のx900シリーズを導入して機器と通信経路を冗長化。K棟に閉じた検査や放射線などのパケットデータを制御することで基幹ネットワークへのトラフィックを軽減している。そして、エッジ・スイッチにはループガード機能に対応する「GS924M V2」などを導入。「院内ネットワークのダウンにつながるループが万一発生した場合でも、その障害を局所化できます」と高野氏は導入効果を話す。また、ネットワーク管理システム「Swim Manager」を活用し、「ネットワークの稼働状況や障害箇所の特定なども迅速・的確に行えるようになり、運用管理の負荷を軽減しています」と付言する。

ネットワーク機器
ナースセンター壁面に設置されたTQ2403
茨城西南医療センター病院では有線系のほか、無線LANも刷新。アライドテレシスの無線LANアクセスポイント「AT-TQ2403」および、ソリトンシステムズのRADIUSサーバー(認証アプライアンス)「Net’Attest」を導入し、無線LAN利用時のセキュリティーを強化するとともに、Net’Attestは二重化構成により安定性を確保している。

現在、無線LANは、スペースなどの制約から有線LANのケーブルを敷設しにくい病棟のナースステーションで導入。今後、電子カルテシステムなどの導入に合わせ、入院患者のベッドサイドで無線LANを活用していくことも視野に入っているという。

茨城西南医療センター病院では、新院内ネットワークの設計から機器導入、施工、運用管理・サポートサービスまでアライドテレシスがトータルに担当した。「ネットワーク設計や設定はアライドのエンジニアの協力を得ながら行い、スムーズに導入できました」と高野氏はサポート体制を評価する。プロフェッショナルサービス

茨城西南医療センター病院では、2012年の竣工を目指して後期工事(仮称:G棟)を開始。内科外来や小児科外来、周産期医療センターなどの拡充を図る計画だという。そして、後期工事の竣工後は電子カルテシステムの導入も視野に入る。茨城西南地域の中核医療機関として進化を続ける茨城西南医療センター病院のネットワーク基盤をアライドテレシスが担っている。
(取材:2010年9月)
ネットワーク構成図
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