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ITによる市民サービスの向上目指して、 超高速・セキュアな「電子市役所」を構築 |
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| 盛岡市役所 |
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「盛岡市役所」
盛岡市では、平成14年度から18年度における5年間の市のIT戦略となる「盛岡市情報化基本計画」を策定。市民サービスの向上を図るため、電子市役所の構築を地域IT戦略の前提条件として行政の情報化を推進するとともに、地域ITの担い手となる市民や企業の情報化に取り組んでいる。このネットワーク基盤としてギガビットイーサネットの庁内LANの耐障害性やセキュリティーを強化する一方、アライドテレシスのLANスイッチをベースに市内の支所や小中学校など約130ヵ所の施設を結ぶ高速なイーサネット網を新たに構築。その狙いを盛岡市企画部情報企画室の各氏に聞いた。 |
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プロフィール |
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■盛岡市役所 |
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盛岡市内丸12-2
市制:1889 年(明治22年)
人口:288,843人(2000年10月1日現在) |
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盛岡の街づくりは、約400年前の慶長年間、南部家26代信直公が築城したことに始まる。今も城下町の面影を残し、北東北の中核市として発展を続けている。 |
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盛岡市情報化基本計画では、市民(Citizen)、企業(Business)、行政(City)を主体にした地域内発型の情報化の推進を計画の理念に掲げ、地域の実情、特性を活かした地域IT戦略の展開により、地域に活力と豊かさをもたらすことを目標にしている。
具体的な施策としてアクションプランを策定。e-Citizenづくりでは、市民がITを使いこなし、ITの利便性を享受できる豊かな生活を実現するため「ひとづくり」(学校教育、生涯教育、男女共同参画、保健・福祉など)、「街づくり」(環境、国際、医療、都市・交通、消防・防災、通信インフラなど)、「ふれあいづくり」(コミュニティ)を推進するとしている。e-Businessづくりでは、既存産業(農業、製造・建設業、商業)へのIT導入を支援することで企業・業界の活性化や起業化を図るとともに、IT関連産業の新規創出を図り、市内産業の新規開拓を推進するというものだ。
そして、e-Cityづくりでは、電子市役所の構築を地域IT戦略の前提条件として行政情報化を推進。市民サービスの向上を目的としたもので、市民の視点に立った業務改善に取り組むことにより、行政事務の効率化を目指している。具体的には、業務改革の推進(総合的文書管理システム、財務会計システム、新市民税システムの構築など)、行政サービスの高度化(申請・届出のオンライン化、電子入札・調達システムの導入など)、インフラ整備(住民基本台帳ネットワークシステム、総合行政ネットワーク、認証基盤、グループウェアの整備など)、推進体制の確立(職員の研修、セキュリティーポリシーの策定、個人情報の保護など)を進めている。 |
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盛岡市役所企画部情報企画室
副主幹 畑澤修一氏 |
盛岡市では、情報化基本計画を策定する一方、数年前から市庁舎のインフラ整備に着手。1999年にギガビットイーサネット(GbE)を基幹とする庁内LANを構築している。その狙いについて盛岡市企画部情報企画室副主幹の畑澤修一氏は「2000年度に開始される介護保険制度のシステムを運用するため、庁内LANを再検討しました。介護保険システムは、福祉や税金、国民健康保険などの周辺システムとともに稼動する必要があり、担当部署のトラフィックが一気に増えることが予想されたためです」と話す。
そして、2000年度のグループウェア導入に合わせて全庁にGbEを拡張。「介護保険や税金などの個人情報を扱う庁内LAN に、全職員が利用するグループウェアが載ることになります。セキュリティーを確保するため、部署ごとにVLANを構成できることや耐障害性が高いことなどを要件にGbEスイッチの検討を行いました」と情報企画室主任の阿部俊之氏は述べる。
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盛岡市役所企画部情報企画室
主任 阿部俊之氏 |
セキュリティーに加え、スイッチの耐障害性を重視したのは、ネットワークの安定稼動なくして、市民は行政サービスを受けられなくなってきたからだ。「従来はシステムのトラブル時に紙の書類で代替することも可能でした。しかし、電子化の推進によりシステムダウンは市民サービスの停止を意味し、市民サービスの基盤となるネットワークには高い耐障害性が不可欠です」(畑澤氏)。
盛岡市では、各ネットワークベンダーからの要件提案を検討した結果、アライドテレシスのパートナーである日立電子サービスの提案を採用した。「市民サービスに直結することから機器の信頼性が高く、部署ごとのセキュリティーを確保できるネットワークを設計しました」と説明するのは、庁内LANの設計・構築を担当する日立電子サービス東北支社ソリューション営業グループ部長代理の亀岡基紹氏である。
基幹LANにGbE対応のベーシックレイヤー3スイッチ「Summit7i」を2台導入し、リダンダント構成にして冗長化を図る一方、フロアLANに「Summit48」を配置。機器の選定理由について日立電子サービスサービスグループ技師の松永稔氏は「VLANに加え、ACL(AccessControl List)によるポリシーベースのアクセス制御が可能なためです。ポートごとに部署や役職に応じたアクセス制御が行え、広帯域のポリシーネットワークを容易に構築することができます」と述べる。庁内では、個人情報を扱う部署、一般情報(グループウェアなど)を扱う部署などに分けVLANを構成し、個人情報など重要なデータのセキュリティーを確保している。
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日立電子サービス株式会社
東北支社ソリューション営業グループ設備工事担当
部長代理 亀岡基紹氏 |
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日立電子サービス株式会社
東北支社サービスグループ
技師 松永稔氏 |
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| 盛岡市役所内に設置されたLANスイッチ群 |
盛岡市では、2004年秋に庁内LAN及び市内の支所などを結ぶWANを拡充している。この間、情報化基本計画を策定、具体的な施策の推進を図るためだ。庁内LAN では、フロアLAN の一部でCentreCOM 85xxシリーズから「Summit400」リプレース。ESRP(Extreme Standby Router Protocol)での冗長化機能などを活用して耐障害性の高い庁内LANを構築している。
その一方、WANの強化、拡充も盛岡市の大きなテーマである。2000年のグループウェア導入を契機にWANを拡張。総合支所などの主要拠点はATM、中規模拠点はデジタルアクセスやISDNを利用し、約130カ所を結ぶWANを構築している。
「従来の狭帯域のネットワークでは、電子市役所を推進し、市民に高度な行政サービスを提供することが困難になっていました。広帯域の光ファイバーの敷設も検討しましたが、コストの問題もあり、光ネットワークと同様の効果が得られるキャリアの通信サービスを導入することになったのです」(畑澤氏)。
そして、「各拠点でグループウェアを活用しており、庁内と同様にVLANでWAN側のセキュリティーを確保できること、高速・広帯域のWAN 構築が可能なこと」(阿部氏)を要件に通信サービスを選定。NTT東日本の高速イーサネットサービス「スーパーワイドLANサービス」及び東北インテリジェント通信の「VLANリミテッド」を導入した。
WAN側の機器は、大容量のトラフィックがやり取りされる主要な支所にレイヤー3ファーストイーサネット・インテリジェント・スイッチ「CentreCOM 8724SL」または「Summit48Si」、小中学校や公民館などにはタグVLANの設定が可能な10/100Mbpsのポートを8個装備するファーストイーサネット・インテリジェント・スイッチ「CentreCOM FS808M」を導入している。また、受け側となる市役所内には「Summit5i」を配置した。
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高速・広帯域のWAN構築により、業務効率の改善を可能にした。「以前は、グループウェアや財務会計システムのサーバーレスポンスに時間がかかり、職員からもっと速くしてほしいとの要望が情報企画室に寄せられていました。現在は庁内LANと同様に高速レスポンスが可能になりました」と阿部氏は導入効果を話す。
従量課金制のISDNを利用していた拠点は、通信時間が長くなることから通信コストが増大する問題もあった。「イーサネットサービスの導入で固定料金になるほか、閉域網によりセキュリティーも向上しています」と畑澤氏は述べる。
このほか、市内の各拠点でイーサネットサービスを導入するため、通信事業者が新たに光ケーブルを敷設。これにより、周辺の住民が光サービスを利用しやすくなった。情報化基本計画では、2006年度に超高速インターネットに接続可能な世帯が25,000世帯になることを目標に掲げており、イーサネットサービスの導入はこのインフラ整備促進にも貢献しているという。
2005年度に庁内の基幹LANを見直す計画もある。2000年に導入したスイッチのリプレース時期を迎えるためだ。それを先取りする形で、2004年秋には10GbEの拡張が可能なSummit400を導入。また、個人情報保護の強化が求められる中、IEEE802.1Xなどのユーザー認証の導入も検討課題に上っている。
庁内LAN、WANとインフラ整備が進み、公共施設予約管理システム、文書管理システムなどの導入も視野に入れる。「道路情報システムなどの電子化を進めており、いずれ全庁でGISが活用されるようになります。サーバーのボトルネックを解消するためにもさらなる高速・広帯域化やセキュリティーの確保が検討課題です」と阿部氏は述べる。
そして、「情報化基本計画に掲げた各種システムの実現が今後の大きなテーマになります。インフラ整備とともに、行政事務の効率化などの効果が発揮され、市民サービスの向上に寄与することになります」と畑澤氏は強調する。電子市役所を基盤に市民、企業、行政が三位一体になったIT戦略を推進する盛岡市の取り組みに着目する地方自治体は多い。(取材:2004年11月)
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プロフィール |
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■日立電子サービス株式会社 |
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本社:横浜市戸塚区品濃町504-2
設立:1962 年10 月
資本金:50 億円
従業員数:4,323 名(2004 年3 月末現在) |
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コンピューター・ネットワークシステムの企画・設計・施行・導入サービスや、監視・セキュリティー・運用サービスなどを提供。全国の9 都市に支社、全国310ヵ所、海外9ヵ所にサービス拠点を構える。 |
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