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東洋クロス株式会社
負荷分散機能を搭載した「AR550S」で高信頼・高スループットのWANを構築
東洋クロス株式会社
「東洋クロス株式会社」
書籍装丁用クロスなどの各種素材を製造する東洋クロスでは、大阪本社と各拠点を結ぶWAN(インターネットVPN)を再構築。WANロードバランス機能を搭載したアライドテレシスのアドバンストVPNアクセス・ルーター「CentreCOM AR550S」を導入した。1台に2本のブロードバンド回線を収容して基幹系データと情報系データの負荷分散を図るとともに、キャリアダイバシティで回線を冗長化。万一、片側の回線が障害を起こした場合にも通信を継続でき、主要拠点のサーバー集約などに対応する高信頼・高スループットのWANを実現している。
プロフィール
■東洋クロス株式会社
本社:大阪市中央区久太郎町2-4-27 堺本町TFビル
設立:1919年5月
資本金:7億円
従業員数:約340名
クロス、合成皮革、工業用フィルムなどの製造・販売を手がけ、固有のコーディング、ラミネーティングなどの加工技術を駆使した高品質の商品とサービスを提供。時代の要請に応える新事業、新商品の開発にチャレンジしている。
http://www.toyocloth.co.jp
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サーバーの集約で課題になるWANのスループットと信頼性
主回線とバックアップ回線を同時使用できる「AR550S」を導入
サーバーの集約で課題になるWANのスループットと信頼性
永吉 秀晃氏
東洋クロス株式会社
社長室 室長代理 
情報システム担当
永吉 秀晃氏
東洋クロスは1919年にわが国初のブックバインディングクロスのメーカーとして誕生。以来、ビニルレザー、合成皮革、工業用フィルムなどの素材の開発、生産を通じて社会、産業の発展に貢献してきた。例えばクロスは書籍の装丁のほか、預貯金の通帳などの素材として利用されている。また、特殊樹脂加工技術を活かした自動車用トノカバー材など、国内で高いシェアを誇る。

同社では大阪本社を中心に、長い歴史を今に伝える大阪・泉南本店工場(クロス、ビニル、フィルムの生産)及び山口・岩国工場(合成皮革の生産)の2カ所の生産拠点、樽井製品倉庫、東京支店、協力会社の北庄司、加平の計7拠点を結ぶWANを構築してきた。業界に先駆けて情報化に取り組み、基幹系のメインフレーム、情報系ではグループウェアなどを導入、生産や販売を支援してきた歴史がある。

そして、10数年前にフレームリレー網を構築し、基幹系、情報系データに加え、音声系を全社ネットワークに統合。その後、増加する基幹系、情報系データの対応やVoIPの音声品質の向上を図るため、ADSLをアクセス回線にWANを刷新。自営のインターネットVPNを構築するため、アライドテレシスのVPNアクセス・ルーター「AR740」を導入した。「WANが広帯域になり、音声品質の改善や通信コストの削減など様々な効果がありました。ところが、近年は拠点間のトラフィックが増え、インターネットVPNのスループット向上とともに、信頼性の高いWANが求められていたのです」と東洋クロスの情報システムを担当する永吉秀晃氏は述べる。

各拠点をフルメッシュのインターネットVPNで接続。「AR740は安定稼働しており、まったく問題はありませんでした」(永吉氏)というものの、アクセス回線はADSLのみのシングル構成である。同社では情報システム部門のある泉南本店工場にサーバーを集約する計画を進めており、「WANが障害を起こすと拠点間の通信ができず、工場の操業が停止してしまう懸念がありました」と述べる。
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主回線とバックアップ回線を同時使用できる「AR550S」を導入
ネットワーク機器
信頼性の高いWANを支えるAR550S
東洋クロスでは、AR740のリースアップを契機に、アドバンストVPNアクセス・ルーター「AR550S」を導入。「機器コストを増やさず、WANの信頼性を高められるルーターを検討していたところ、要件に合致したのがアライドテレシスのAR550でした」(永吉氏)。その要件とは、バックアップ回線もアクティブに稼働させ、負荷分散することで回線を有効活用し、サーバーの集約で増大するトラフィック需要に対応するというものだ。

AR550SはWANロードバランス機能を搭載。主回線とバックアップ回線の2回線を同時に使用して帯域を広げられるとともに、回線障害時には片側の回線で通信を継続できる特長がある。また、セッション単位で通信の負荷分散を行うため、VoIPなどのマルチメディア・アプリケーションやファイアウォールと負荷分散機能を同時に使用できる利点がある。

本社、泉南、岩国、東京支店の主要拠点にAR550Sを設置し、アクセス回線は主回線にNTT西日本のBフレッツ、バックアップ回線はNTTコミュニケーションズのADSLを採用した。2回線ともBフレッツにしなかったのは、「電話網を利用するADSLは停電などの際にも通信できます。そして、キャリアダイバシティによる冗長化で回線の信頼性を高めています」と永吉氏は話す。

中村 哲也氏
西日本電信電話株式会社 
大阪支店
第二法人営業部
中村 哲也氏
AR550Sをプラットフォームとする東洋クロスのWANは、音声系にBフレッツ、データ系はBフレッツとADSLの2回線を用いて7対3の割合で負荷分散(ラウンドロビン方式)している。「音声や様々な情報を扱われているため、ARのロードバランス機能を使用し、通常時も2回線利用することによって、効率的な業務運用および回線の有効活用ができると思い導入提案を判断しました。また、音声系をADSLでバックアップすることも可能ですが、ADSLはチャネル数に制約があるため、Bフレッツのみにしています」と構築をサポートしたNTT西日本の中村哲也氏は説明する。Bフレッツが障害を起こした場合、携帯電話や外線用のIP電話サービスを利用するなど運用面でカバーする考えだという。構築を手がけたNTT西日本SE担当の盛実美佳氏は、構築の際の苦労を「多拠点のフルメッシュ構成にロードバランス技術を適用する構築において、限られた工事時間を最大限に活用するために、効率のいい試験項目や試験手順を作り上げることで苦心しました」と述べている。

盛実 美佳氏
西日本電信電話株式会社
大阪支店
第二法人営業部
盛実 美佳氏
基幹系や情報系サーバー、インターネット接続はインターネットVPNを介して本社と泉南本店工場の両拠点で相互にバックアップ。「システムの耐障害性を高めるとともに、サーバーやインターネット接続を負荷分散することで快適にアクセスできるようになりました」と永吉氏はAR550Sの導入効果を述べる。また、内部統制の一環としてメールをアーカイブしている。「高価なストレージを導入するより、バックアップ回線と負荷分散機能を用いてメールをレプリケーションするほうがコストを削減できます」と話す。

今後、VoIPゲートウェイの保守終了を視野にIPセントレックスやひかり電話などの導入を検討する計画だという。「アライドテレシスのVPNルーターは信頼性が高く、今後も的確なサポートを期待しています」と永吉氏。東洋クロスでは「環境の変化に対応し、常にイノベーションに取り組む」を企業理念の一つに掲げる。同社のネットワークの革新を、WANロードバランス機能を備えたAR550Sが担っている。(取材:2009年2月)
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