[index] CentreCOM AR560S コマンドリファレンス 2.9

ADD ISDN CALL

カテゴリー:ISDN / ISDNコール


ADD ISDN CALL=call-name NUMBER=isdn-number PRECEDENCE={IN|OUT} [ALTNUMBER=isdn-number] [BUMPDELAY=0..100] [CALLBACK={ON|OFF|YES|NO|TRUE|FALSE}] [CALLINGNUMBER=isdn-number] [CALLINGSUBADDRESS=subaddress] [CBDELAY=0..100] [CHECKCLI={OFF|PRESENT|REQUIRED}] [CHECKSUB={OFF|LOCAL|REMOTE}] [CHECKUSER={OFF|LOCAL|REMOTE}] [CLILIST=0..99] [DIRECTION={IN|OUT|BOTH}] [DOV={ON|OFF|YES|NO|TRUE|FALSE}] [HOLDUP=0..7200] [INANY={ON|OFF|YES|NO|TRUE|FALSE}] [INTPREF={NONE|interface}] [INTREQ={NONE|interface}] [KEEPUP={ON|OFF|YES|NO|TRUE|FALSE}] [LOGIN={ALL|NONE|CHAP|PAP-RADIUS|PAP-TACACS|RADIUS|TACACS|USER}] [OUTCLI={OFF|CALLING|INTERFACE|NONUMBER}] [OUTSUB={OFF|LOCAL|REMOTE}] [OUTUSER={OFF|LOCAL|REMOTE}] [PASSWORD={NONE|CLI|CALLEDSUB|NAME|USER}] [PPPTEMPLATE=template] [PRIORITY=0..99] [RATE={56K|64K}] [REMOTECALL=call-name|remote-number] [RN1=0..10] [RN2=0..5] [RT1=5..120] [RT2=300..1200] [SEARCHCLI={ON|OFF|YES|NO|TRUE|FALSE|CALLED|0..99}] [SEARCHSUB={OFF|LOCAL|REMOTE}] [SEARCHUSER={OFF|LOCAL|REMOTE}] [SUBADDRESS=sub-number] [USER={ATTACH|PPP}] [USERNAME={NONE|CLI|CALLEDSUB|NAME|USER}]

call-name: コール名(1〜15文字。英数字とアンダースコアを使用可能。大文字小文字を区別しない)
isdn-number: ISDN番号(1〜31文字。数字のみ)
subaddress: サブアドレス(1〜31文字。英数字とアンダースコアを使用可能。大文字小文字を区別しない)
interface: BRI、PRIインターフェース名(bri0、pri0など)
template: PPPテンプレート番号(0〜31)
remote-number: 番号(1〜15文字)
sub-number: サブアドレス(数字のみ)


ISDNコール(ISDN接続先情報)を作成する。

CALL、NUMBER、PRECEDENCEパラメーターが必須で、残りはオプション。



パラメーター

CALL: ISDNコール名

NUMBER: 接続先ISDN番号(メイン番号)

PRECEDENCE: 接続先と同時に発呼した場合にどちら向きの呼を優先するか。INは着信呼を優先、OUTは発信呼を優先する。

ALTNUMBER: 代替ISDN番号。規定回数再ダイヤルしてもNUMBERで指定した番号に接続できなかった場合に使用される。ALTNUMBERに対する再ダイヤルは行われない。ただし、KEEPUPパラメーターがONのときは、NUMBER((RN1+1)×(RN2+1)回ダイヤル)、ALTNUMBER、NUMBER...の順で呼が確立するまで繰り返し再試行する。

BUMPDELAY: コールバンピング(優先度の高い呼を発呼するため、接続中のBチャンネルを切断すること)時に、既存の呼を切断してから、この呼を発呼するまでの待ち時間。0.1秒単位で指定する。デフォルトは5(0.5秒)。

CALLBACK: 着呼時にコールバックするかどうか。

CALLINGNUMBER: 発番号。OUTCLIパラメーターの説明を参照。

CALLINGSUBADDRESS: 発サブアドレス。OUTCLIパラメーターにCALLINGを指定した場合にのみ使用される。

CBDELAY: コールバック有効時(CALLBACK=ON)に、呼を切断してからコールバックするまでの待ち時間。0.1秒単位で指定する。デフォルトは41(4.1秒)。

CHECKCLI: 着信呼の発番号IEをチェックするかどうか。PRESENTを指定した場合は、呼設定メッセージに発番号IEが含まれ、なおかつ、有効な番号が含まれている場合にのみチェックを行う。発番号IEが含まれていない場合や、有効な番号がセットされていない場合は、無条件で認証をパスする。有効な番号が含まれていた場合は、その番号がCLILISTパラメーターで指定した発番号リストに掲載されていれば認証成功、掲載されていなければ認証失敗となる。REQUIREDを指定した場合は、呼設定メッセージに発番号IEが含まれ、有効な番号が設定されており、なおかつ、発番号リストに掲載されているときだけ認証にパスする。OFFを指定した場合は、発番号IEをチェックしない。デフォルトはOFF。

CHECKSUB: 着信呼の着サブアドレスIEをチェックするかどうか。LOCALを指定した場合は、着サブアドレスIEに自コール名(CALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ認証成功となる。REMOTEを指定した場合は、着サブアドレスIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ認証成功となる。OFFを指定した場合は、着サブアドレスIEをチェックしない。デフォルトはOFF。

CHECKUSER: 着信呼のユーザー間データIEをチェックするかどうか。LOCALを指定した場合は、ユーザー間データIEに自コール名(CALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ認証成功となる。REMOTEを指定した場合は、ユーザー間データIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ認証成功となる。OFFを指定した場合は、ユーザー間データIEをチェックしない。デフォルトはOFF。

CLILIST: 発番号リストの番号。CHECKCLIパラメーターにPRESENTかREQUIREDを指定した場合にのみ有効。デフォルトは未定義。

DIRECTION: 呼の方向。IN(着信専用)、BOTH(発着両用)、OUT(発信専用)のいずれか。デフォルトはBOTH。

DOV: 発呼時の呼設定メッセージで伝達能力情報要素として音声を指定するか、データを指定するか。YESの場合は音声、NOの場合はデータを指定する。デフォルトはNO(データ)。SET Q931コマンドのDOVNUMBERパラメーターと組み合わせて、DOV(Data Over Voice)の設定を行う。

HOLDUP: ISDNコールの最低持続時間(秒)。ユーザーが呼切断の要求を出したときに、最低持続時間に達していない場合、時間が来るまで切断要求は無視される。デフォルトは0秒。

INANY: すべての着信呼に応答するかどうか。デフォルトはOFF。複数のISDNコールに「INANY=ON」を指定してはならない(どの呼が着信応答に使われるか予測できないため)。

INTPREF: 発呼時に優先的に使用するBRI/PRIインターフェースを指定する。INTREQパラメーターが指定されているときは無効。発呼時には、指定されたインターフェースを最初にチェックし、ISDNモードの空きスロットがない場合は他のインターフェースを探す。NONEは無指定を意味する。無指定時は、インターフェース番号の若い順にISDNモードの空きスロット(チャンネル)を探し、最初に見つかったスロットを使って発呼する。デフォルトはNONE。

INTREQ: 発呼時に使用するBRI/PRIインターフェースを指定する。該当インターフェースに空きチャンネルがない場合は、発呼に失敗する。NONEは無指定を意味する。無指定時は、インターフェース番号の若い順にISDNモードの空きスロットを探し、最初に見つかったスロットを使って発呼する。デフォルトはNONE。

KEEPUP: 呼を常時接続状態に保つかどうか。このパラメーターの値は、メイン番号(再ダイヤルを含む)、代替番号とも接続に失敗したとき、および、何らかの理由で呼が切断されたとき(ただし、上位モジュールによる切断、管理コマンドによる明示的切断は除く)にチェックされ、YESのときは再度発呼を試みる。デフォルトはNO。

LOGIN: 着呼時に必ず使用しなくてはならない認証方式を指定する。後方互換性のためのパラメーター。認証方式には、CHAP、PAP-RADIUS、PAP-TACACS、RADIUS、TACACS、USER(ユーザー認証データベース)、NONE(どれでもよい)がある。CHAP、PAP-RADIUS、PAP-TACACSは、着呼時にダイナミックPPPインターフェースが作成される場合にのみ有効で、PPPテンプレートの設定よりも優先される。デフォルトはNONE。

OUTCLI: 発呼時の呼設定メッセージに含める発番号IEと発サブアドレスIEの形式を指定する。OFFを指定した場合はこれらのIEを設定しない。CALLINGを指定した場合は、CALLINGNUMBERパラメーターで指定した発番号とCALLINGSUBADDRESSパラメーターで指定した発サブアドレスを設定する。CALLINGSUBADDRESSパラメーターが設定されていない場合、発サブアドレスIEは呼設定メッセージに含まれない。INTERFACEを指定した場合は、Q.931インターフェースの番号とサブアドレス(SET Q931コマンドのNUM1、NUM2、SUB1、SUB2パラメーター)が使用される。Q.931インターフェースにサブアドレスが設定されていない場合、サブアドレスIEは設定されない。NONUMBERを指定した場合は、空の発番号IEとQ.931インターフェースのサブアドレスが(設定されていれば)使用される。デフォルトはOFF。ルーターが設定しなくても、ISDN網は呼設定メッセージに発番号IEを設定する。

OUTSUB: 発呼時の呼設定メッセージに含める着サブアドレスIEの内容を指定する。OFFを指定した場合は、サブアドレスIEを含めない。LOCALを指定した場合は、サブアドレスIEにコール名(CALLパラメーター)を設定する。REMOTEを指定した場合は、サブアドレスIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーター)を設定する。デフォルトはOFF。

OUTUSER: 発呼時の呼設定メッセージに含めるユーザー間データIEの内容を指定する。OFFを指定した場合は、ユーザー間データIEを含めない。LOCALを指定した場合は、ユーザー間データIEにコール名(CALLパラメーター)を設定する。REMOTEを指定した場合は、ユーザー間データIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーター)を設定する。デフォルトはOFF。

PASSWORD: 着信時のログイン処理に用いるパスワードをどこから取得するかを指定する。CLI(発番号IE)、CALLEDSUB(着サブアドレスIE)、USER(ユーザー間データIE)、NAME(コール名)、NONE(なし)から選択する。デフォルトはNONE。

PPPTEMPLATE: 着信時にPPPインターフェースを動的作成するためのPPPテンプレート番号。

PRIORITY: 呼の優先度。コールバンピング機能で使用する。値は0〜99。大きいほど優先度が高い。デフォルト値は50。

RATE: Bチャンネル上で使用する帯域幅。64K(Bチャンネルの全帯域)と56K(ITU-T V.110)から選択する。このパラメーターの値は発呼時にのみ使用される。着呼時の帯域幅は、呼設定メッセージの伝達能力、または、Q.931インターフェースの帯域幅パラメーター(SET Q931コマンドのRATEパラメーター)によって決まる。デフォルトは64K。

REMOTECALL: リモートコール名

RN1: リトライグループ内での再ダイヤル回数。デフォルトは0。

RN2: リトライグループの数(ただし、初回のリトライグループ(グループ0)は除く)。デフォルトは0。最大ダイヤル回数は、(RN1+1)×(RN2+1)となる。デフォルトではRN1、RN2とも0なので、ダイヤル回数は1回のみ(再ダイヤルしない)。

RT1: 同一リトライグループ内での再ダイヤル間隔(秒)。デフォルトは30秒。

RT2: リトライグループ間の待機時間(秒)。デフォルトは600秒。

SEARCHCLI: 着信時に発番号IEに基づく応答判断を行うかどうか。ONを指定した場合は、呼設定メッセージの発番号IEとNUMBERパラメーターの値が一致した場合のみ、この呼の処理を続ける。発番号リスト(CLILIST)の番号を指定した場合は、発番号IEにセットされた番号がリストに掲載されているかどうかをチェックし、掲載されていた場合にのみ呼の処理を続ける。OFFを指定した場合は、発番号IEによる応答判断を行わない。デフォルトはOFF。

SEARCHSUB: 着信時に着サブアドレスIEに基づく応答判断を行うかどうか。LOCALを指定した場合は、着サブアドレスIEに自コール名(CALLパラメーターの値)が設定されていた場合のみ、この呼の処理を続ける。REMOTEを指定した場合は、着サブアドレスIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ呼の処理を続ける。OFFを指定した場合は、着サブアドレスIEによる応答判断を行わない。デフォルトはOFF。

SEARCHUSER: 着信時にユーザー間データIEに基づく応答判断を行うかどうか。LOCALを指定した場合は、ユーザー間データIEに自コール名(CALLパラメーターの値)が設定されていた場合のみ、この呼の処理を続ける。REMOTEを指定した場合は、ユーザー間データIEにリモートコール名(REMOTECALLパラメーターの値)が設定されていた場合にのみ呼の処理を続ける。OFFを指定した場合は、ユーザー間データIEによる応答判断を行わない。デフォルトはOFF。

SUBADDRESS: 発呼時に呼設定メッセージの着サブアドレスIEに設定するサブアドレスを指定する。数字のみ指定可能。接続先ルーターが他のISDN機器とISDN S/Tバスを共有しているような場合に使う。OUTSUBパラメーターよりも優先される。デフォルトは空文字列。

USER: ISDNコールを利用する上位モジュールの種類を指定する。ATTACHは、コマンド入力によって明示的に設定された上位モジュール(PPPインターフェースなど)を示す。PPPは、着呼後にダイナミックPPPインターフェースを作成する場合に指定する。デフォルトはATTACH。

USERNAME: 着信時のログイン処理に用いるユーザー名をどのようにして取得するかを指定する。CLI(発番号IE)、CALLEDSUB(着サブアドレスIE)、USER(ユーザー間データIE)、NAME(コール名)、NONE(なし)から選択する。デフォルトはNONE。



ISDNコール「remote」を定義する。接続先は06-1234-2222で、相手と同時に通信を開始した場合は発呼を優先する。発呼には必ずbri0インターフェースを使用する。また、着信時は06-1234-2222からの着信呼にのみ応答する。
ADD ISDN CALL=remote NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 SEARCHCLI=ON



関連コマンド

ACTIVATE ISDN CALL
ADD RADIUS SERVER
DEACTIVATE ISDN CALL
DELETE ISDN CALL
DELETE RADIUS SERVER
DISABLE ISDN CALL
ENABLE ISDN CALL
SHOW ISDN CALL
SHOW RADIUS




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