[index] CentreCOM AR570S コマンドリファレンス 2.9

RSVP/概要・基本設定


  - RSVP基本機能
  - RSVPプロキシーエージェント機能


RSVP(Resource Reservation Protocol)は、ルーター間で特定IPトラフィック用に一定帯域を予約し、帯域を保証するためのプロトコルです。

本製品は、次の2つの機能を提供します。


 

RSVP基本機能

■ RSVPの基本機能を使用するには、ENABLE RSVPコマンドでRSVPモジュールを有効にし、ENABLE RSVP INTERFACEコマンドでRSVPメッセージの送受信を行うインターフェースを指定するだけです。


Note - RSVP機能はPPPインターフェース(PPPoEを除く)上でのみ動作します。

 

RSVPプロキシーエージェント機能

プロキシーエージェント機能を利用する場合は、どのトラフィックに対して、どれだけの帯域を確保するかをあらかじめ設定しておく必要があります。

■ RSVPプロキシーエージェントを有効にするには、ENABLE RSVP PROXYコマンドを使います。


■ 送信側プロキシーを作成するには、CREATE RSVP PROXYコマンドのTYPEパラメーターにPATHを指定します。送信側プロキシーは、配下のLANから特定の宛先に向けたパケットを受信した場合に、送信者の代理でPathメッセージを送信します。対象トラフィックは、次の各パラメーターで指定します。

表 1
送信側 PATH=ipadd/port [PMASK=ipadd]
受信側 SESSION=protocol,ipadd[/port[-port]] [SMASK=ipadd]


また、トラフィックの仕様(使用する帯域)は、TSPECパラメーターで指定します。TSPECパラメーターは次の形式で指定します。


tは文字通りの「t」、それ以外は変数です。意味は次のとおりです。

表 2
(r) 平均転送レート
(d) 平均パケットサイズ
(p) 転送ピークレート
(m) 最小MTU値
(M) 最大MTU値


また、TIMEOUTパラメーターでトラフィックがなくなってから、帯域を解放するまでの時間を指定します。

次に例を示します。


この例では、192.168.10.0/24から192.168.20.0/24に対するTelnetトラフィックに対する帯域予約を要求しています。

■ 受信側プロキシーを作成するには、CREATE RSVP PROXYコマンドのTYPEパラメーターにRESVを指定します。受信側プロキシーは、配下のLANに対するPathメッセージを受信した場合に、受信者の代理でResvメッセージを返送します。対象トラフィックは、次の各パラメーターで指定します。また、INTERFACEパラメーターで受信者のいる側のインターフェースを指定します。

表 3
受信側 SESSION=protocol,ipadd[/port[-port]] [SMASK=ipadd]


また、受信者に代わって要求するQoS(フロースペック)をFLOWSPECパラメーターで指定します。FLOWSPECパラメーターは次の形式で指定します。


clは文字通りの「cl」、それ以外は変数です。意味はTSPECと同じです。

また、STYLEパラメーターで帯域予約スタイルFF(Fixed Filter)を指定します。

次に例を示します。


この例では、192.168.20.0/24に対するTelnetトラフィックに対する帯域予約を要求しています。リソース予約形態はFF(Fixed Filter)のみをサポートしています。FFは、Proxyのレンジに引っかかったパケットに対して、予約していた帯域をセッションごとに張ります。帯域はシェアしません。







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