CentreNET(R) AT-VPN Client・リリースノート
Version 1.5

2002年 11月 7日
アライドテレシス株式会社

このたびはCentreNET AT-VPN Client(以下、AT-VPN Client)をお買いあげいただき、誠にありがとうございます。本リリースノートでは、バージョンごとの変更点や注意事項などについてまとめています。ご使用の前にご一読ください。

 

目次


 

Version 1.5

Version 1.5における機能追加(仕様変更)、バグフィクス、注意事項は以下のとおりです。


機能追加(仕様変更)

Version 1.5では、次のような機能追加(仕様変更)が行われました。

動作環境

  1. Windows Me(Millenium Edition)を新規サポートしました。

  2. VPN通信用ネットワークアダプターとして、NTT東日本/西日本の「フレッツ接続ツール ver1.5B」に加え、同「フレッツ接続ツール ver1.5D 以降」を新規サポートしました。

  3. 接続先ARルーターの要件を下記のように変更しました。

  4. Windows 2000 Professional 上における NBT(NetBIOS over TCP/IP)の動作を確認しました。

IPsec関連

  1. UDPトンネリング(ESP over UDP)機能が追加されました(弊社独自機能)。本機能を使用することにより、VPNゲートウェイ(ARルーター)・AT-VPN Client間に NAT 装置が存在するような環境でも VPN を構築できます。

  2. UDP Heartbeat機能が追加されました(弊社独自機能)。本機能は、UDPトンネリングを使用しているときに、NAT装置の変換テーブルから VPN(ESP over UDP)セッションが削除されないようにする機能です。

  3. ISAKMP Heartbeat機能が追加されました(弊社独自機能)。本機能は、VPNゲートウェイ(ARルーター)・AT-VPN Client間の通信が途絶えたときに、古い SA の情報が残らないようにする機能です。

  4. 内部 NAT 機能が追加されました。本機能は、ESP(Encapsulating Security Payload)にカプセル化される内側 IP ヘッダーの始点アドレスを書き換える機能です。VPN 通信と通常のインターネット通信で異なるアドレスを使うことができます。


バグフィクス

Version 1.5では、次のようなバグフィクスが行われました。

  1. PCMCIA系のネットワークアダプター(CardBusでないもの)使用時にパフォーマンスが低下する問題を改修しました。

  2. 「Status Information(通信状態の詳細)」ダイアログの「Isakmp Status」ボタンが機能しない問題を改修しました。

  3. Ethernet環境で XAUTH を使用した場合、初回の鍵交換に時間がかかることがありましたが、AR ルーターのファームウェア改修により問題を解消しました。AR720/AR740のファームウェアバージョン 2.2.2PL10 以降、AR300V2/AR300L V2 のファームウェアバージョン 2.2.2PL8 以降で修正されています。

  4. 「Import Configuration(設定の取り込み)」ダイアログの「Server name/address」フィールドでホスト名(例:vpngw.example.com)を使用できない問題を改修しました。


注意事項

Version 1.5のご使用にあたっては、以下の各点にご注意ください。

  1. Windows 2000 Professional 上で「フレッツ接続ツール ver1.5B」を使う場合は、フレッツ接続ツールの設定を以下のとおり変更してください。
    フレッツ接続ツール 1.5D 以降をご使用の場合は、下記の設定変更は必要ありません(備考:フレッツ接続ツール 1.5C は一般公開されていません)。

    1. 「接続」メニュー → 「設定」の順に選択します。

    2. 「アプリケーションの設定」ダイアログの「詳細」ボタンをクリックします。

    3. 「ネットワークアクセス」の選択項目を「フィルタドライバ」から「プロトコルドライバ」に変更してください。

    4. 以上です。

  2. Windows 98/98SE/Me 上では、NBT(NetBIOS over TCP/IP)はサポート対象外です。

  3. NBT(NetBIOS over TCP/IP)の使用にあたっては、以下の点に注意してください(Windows 2000のみ。Windows 98/98SE/Me では NBT はサポート対象外)。

    1. NT ドメインの認証について

      VPN 通信用アダプターとして Ethernet LAN アダプター(無線 LAN を含む)を使用している場合、VPN 経由で NT ドメインの認証を受けることができません。これは、AT-VPN Client の起動が、ログオン認証完了後に行われるためです。この問題は、PPP、PPPoE アダプターを使用しているときには発生しません。

      たとえば、無線 LAN のセキュリティー向上をはかる目的で次のような構成をとった場合、VPN Client は NT Server から ドメイン認証を受けることができません。

                                  +-----------+
                                  | NT Server |
                                  +-----+-----+
                                        |
                          +--+----------+---------+----+ LAN
                             |                    |
                           PC, etc.          +----+----+
                                             | VPN GW  |
                                             +----+----+   -----+
                                                  |             |
                                            +-----+-----+       |
                                            | 802.11 AP |       |
                                            +-----------+       |
                                                  ~             | VPN区間
                                                  ~ Wireless    |
                                                  ~             |
                                                  ~             |
                                            +-----------+  -----+
                                            | VPN Client|
                                            +-----------+
      
    2. ブロードキャストによるブラウジングについて

      VPN 通信用アダプターとして、Ethernet LAN アダプター(無線 LAN を含む)を使用している場合、(該当アダプターと)同一セグメント上にある Windows コンピューターを「マイ ネットワーク」、「ネットワーク コンピュータ」で参照(ブラウジング = 一覧表示)できません。

      たとえば、下記のように LAN 上からルーター越えで VPN ゲートウェイに接続するような構成では、同一セグメント上の Windows コンピューター(例では「Windows PC」)をブラウジングできません。

                           +------------+
                           | Server,etc |
                           +------+-----+
                                  |
                       LAN +------+---+---------+
                                      |
                                 +----+----+
                                 | VPN GW  |
                                 +----+----+            -----+
                                      |                      |
                              //////////////////             |
                             // The Internet ///             |
                             //////////////////              |
                                      |                      |
                                   /////////                 |
                                 /// ISP ///                 |
                                  /////////                  | VPN区間
                                      |                      |
                                 xDSL, ISDN, etc.            |
                                      |                      |
                              +-------+-------+              |
                              |    Router     |              |
                              +-------+-------+              |
                                      |                      |
                 LAN +------+---------+---------+-----+      |
                            |                   |            |
                     +------+-----+      +------+-----+ -----+
                     | Windows PC |      | VPN Client |
                     +------------+      +------------+
      
  4. AT-VPN Client が動作しているコンピューター上で、Web サーバーや FTP サーバーなどのサーバーアプリケーションを運用することはできません。
    (2003 年 6 月 16 日追記)


 

Version 1.4

Version 1.4における機能追加(仕様変更)、バグフィクス、注意事項は以下のとおりです。


機能追加(仕様変更)

Version 1.4では、次のような機能追加(仕様変更)が行われました。

動作環境

  1. Windows 2000 Professional(Service Pack 2以上)を新規サポートしました。

  2. VPN通信用ネットワークアダプターとして、NTT東日本/西日本の「フレッツ接続ツール ver1.5B」を新規サポートしました。

  3. 接続先ARルーターの要件を下記のように変更しました。

IPsec関連

  1. Oakley Group 0(512bit)に対応しました。

  2. AR720、AR740のファームウェアバージョン2.2.2PL6以降では、ISAKMP IDを利用することにより複数のポリシーファイルを管理できるようになりました。これにともない、AT-VPN Client側でもユーザーごとにダウンロードするポリシーファイルを選択できるようになりました。


バグフィクス

Version 1.4では、次のようなバグフィクスが行われました。

  1. IKEの接続開始時に、複数のIKEパケットが送信され、ネゴシエーションに失敗することがあるという問題を改修しました。


注意事項

Version 1.4のご使用にあたっては、以下の各点にご注意ください。

  1. Windows 2000 Professional 上で「フレッツ接続ツール ver1.5B」を使う場合は、フレッツ接続ツールの設定を以下のとおり変更してください。

    1. 「接続」メニュー → 「設定」の順に選択します。

    2. 「アプリケーションの設定」ダイアログの「詳細」ボタンをクリックします。

    3. 「ネットワークアクセス」の選択項目を「フィルタドライバ」から「プロトコルドライバ」に変更してください。

    4. 以上です。

  2. NBT(NetBIOS over TCP/IP)はサポート対象外です。

  3. Windows 98/98SE 上でフレッツ接続ツールと組み合わせて使用している場合、FTP PUTのスループットが低いことがあります。


 

Version 1.1

AT-VPN Clientの初期リリースバージョンです。



Copyright (c) 2000-2004 アライドテレシス株式会社

PN: J613-M4460-01 Rev.D 040219