[index] CentreCOM 9924T/4SP・9924SP コマンドリファレンス 2.9

ADD SWITCH ACCELERATOR HWFILTER

カテゴリー:スイッチング / IPv6ハードウェアパケットフィルター
備考:IPv6アクセラレーターボード AT-ACC01 と拡張メモリー AT-SD512A-001 が必要(本機能は 9924SP では使用できません)


ADD SWITCH ACCELERATOR HWFILTER[=filter-id] CLASSIFIER=rule-id ACTION={FORWARD|DISCARD|MARK} [NEWIPDSCP=0..63] [NEWPRIORITY=0..7]

filter-id: フィルター番号(1〜999)
rule-id: クラシファイア番号(1〜9999)


IPv6ハードウェアパケットフィルターを追加する。

IPv6ハードウェアパケットフィルターは、IPv6のルーティングパケットだけを対象としたフィルタリング機能。IPv6アクセラレーターボードのL3処理部で処理が行われる(IPv6アクセラレーターボードが必要)。

IPv6ハードウェアパケットフィルターでは、始点・終点IPv6アドレス、DSCP値、L4プロトコル、L4ポート番号に基づいて、IPv6パケットのフィルタリング(転送・破棄・マーク)が可能。これらの条件は、クラシファイア(CREATE CLASSIFIERコマンドで作成)で定義する。本コマンドでは、クラシファイア番号とマッチ時のアクションを組として、フィルターリストに追加する。

IPv6ハードウェアパケットフィルターで使用するクラシファイアは、CREATE CLASSIFIERコマンドのページに掲載されている「IPv6ハードウェアパケットフィルター用の構文」にしたがっていなくてはならない。同構文にないパラメーターを含むクラシファイアを使おうとすると、エラーになる。

IPv6ハードウェアパケットフィルターは番号の小さい順に検索され、最初にマッチしたフィルターのアクションが実行される。

設定可能なフィルター数は999個。システムテーブルの空き容量には依存しない。

なお、その他のパケット(ただしIPv6ルーティングパケットも含む。詳細は後述)のフィルタリングには、通常のハードウェアパケットフィルターを用いる(ADD SWITCH HWFILTERコマンド)。通常のハードウェアパケットフィルターは、本体スイッチチップのL2処理部で適用される。

2つのハードウェアパケットフィルターは独立しており、次の順序で処理が行われる。

(1) ハードウェアパケットフィルター(すべてのパケット)
(2) IPv6ハードウェアパケットフィルター(IPv6ルーティングパケットのみ)

(1)のハードウェアパケットフィルターでは、IPv6ルーティングパケットも対象になることに注意。(1)でIPv6パケットをすべて破棄するような設定をすると、ルーティングパケットであっても(2)の処理は行われない((1)でパケットが破棄されるため)。



パラメーター

HWFILTER: フィルター番号。省略時は現在最後尾のフィルターの後に追加される(最後尾のフィルター番号を「n」とすると、新規フィルターは「n+1」になる)。「n+1」より大きなフィルター番号を指定するとエラーになる。既存フィルターと同じ番号を指定した場合は、既存フィルターの位置に新規フィルターが挿入され、既存フィルター以降は番号が1つずつ後ろにずれる。

CLASSIFIER: クラシファイア番号。本パラメーターに指定するクラシファイアは、CREATE CLASSIFIERコマンドのページに掲載されている「IPv6ハードウェアパケットフィルター用の構文(IPv6ルーティングパケット)」に準拠していること。

ACTION: パケットがクラシファイアに一致したときのアクション。FORWARD(転送)、DISCARD(破棄)、MARK(DSCP/802.1pを書き換え)から選択する。MARKを指定したときは、NEWIPDSCPパラメーターかNEWPRIORITYパラメーターで書き換え後のフィールド値を指定すること(両方を指定することも可)。

NEWIPDSCP: ACTION=MARKのとき、書き換え後のIPv6 DSCP(DiffServ Code Point)フィールド値を指定する。

NEWPRIORITY: ACTION=MARKのとき、書き換え後の802.1pユーザープライオリティーフィールド値を指定する。



ホスト3ffe:b80:3c:20::200からネットワーク3ffe:b80:3c:10::/64宛てのIPv6パケットを破棄。
CREATE CLASSIFIER=10 ETHFORMAT=ETHII-TAGGED PROTOCOL=IPV6 IPSADDR=3ffe:b80:3c:20::200/128 IPDADDR=3ffe:b80:3c:10::/64
ADD SWITCH ACCELERATOR HWFILTER=1 CLASSIFIER=10 ACTION=DISCARD

IPv6上のUDPパケットのDSCP値を17に書き換える。
CREATE CLASSIFIER=11 ETHFORMAT=ETHII-TAGGED PROTOCOL=IPV6 IPPROTOCOL=UDP
ADD SWITCH ACCELERATOR HWFILTER=2 CLASSIFIER=11 ACTION=MARK NEWIPDSCP=17



備考・注意事項

本コマンドで指定するクラシファイアは、CREATE CLASSIFIERコマンドのページに掲載されている「IPv6ハードウェアパケットフィルター用の構文」に準拠している必要がある。

トンネリングIPv6パケット(IPv6 over IPv4および6to4)はフィルタリングの対象にならないので注意。



関連コマンド

CREATE CLASSIFIER
DELETE SWITCH ACCELERATOR HWFILTER
SHOW SWITCH ACCELERATOR HWFILTER




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