[index] SwitchBlade x3100シリーズ コマンドリファレンス

運用・管理 / ログ


  - ログメッセージ
   - ログフォーマット
   - 規定のログ出力先
   - 任意設定のログ出力先
  - ログの閲覧
  - ログ設定のカスタマイズ手順 
   - ログ出力先の定義 
   - メッセージフィルターの定義・追加
   - ログ出力先の有効化
   - ログ設定の確認

本製品のログ機能について説明します。

ログ機能はデフォルトで有効になっており、ユーザーのログはRAMメモリー上に保存されるよう設定されています。RAMメモリー上のログは、SHOW LOGコマンドで見ることができます。

また、ログメッセージは、出力先の設定によってsyslogサーバーに転送することもできます。メッセージフィルターを使って、特定の条件を満たしたメッセージだけを転送するよう設定することもできます。


ログメッセージ

本製品が生成するログメッセージは次の各フィールドで構成されています。

<Severity><Category><Date and Time><Sequence><Log Type>
<Message>

** PORT005 2010-11-26 17:56:43     0103 FAULT
Location: Slot: 1 Port: 0
Description: Port Degradation Set
Reason Code: POE Device Fault

各フィールドの意味は次のとおりです。

表 1
フィールド名
意味
Severity ログレベル。メッセージの重大さを示す(別表を参照)
Category カテゴリー。どの部分が影響しているかを示す(別表を参照)
Date and Time メッセージの作成日時。yyyy-mm-dd hh:mm:ss形式で示す
Sequence ログの番号
Log Type ログタイプ。ログの種類を示す(別表を参照)
Message メッセージ本文。上記コマンド例だと「Location、Description、Reason Code」がメッセージ本文にあたります。


ログレベル(Severity)には次のものがあります。

表 2
記号
名称
説明
*C CRITICAL データサービスに影響を受け、ただちに処理を要する状況であることを示す
** MAJOR データサービスに影響を受けているかもしれない。調査の必要があることを示す
* MINOR データサービスに影響は受けていないが、CriticalまたはMajorになるかもしれないことを示す
空白 NONE 通常運用における情報


カテゴリー(Category)には次のものがあります。

表 3
名称
説明
BDB データベースのバックアップ
CARD ファブリックコントロールカード、ラインカードの変更
CFCP ファブリックコントロールカードの状態変更(例:2重化→単体)
CHAS シャーシ
CLI コマンドラインインターフェース
CUC クーリングユニットコントローラー
EPSR EPSRの状態変更
FAN ファンユニット
FILE ファイルの変更
IGMP IGMPコンフィグレーションの変更
LOG ログ管理
PORT ポート変更
RDB 設定データベースのリストア
RMON RMON
RSDB 設定データベースのリセット
SHLF シャーシの変更
SNTP SNTP(日時設定)の変更
STP スパニングツリープロトコル
SYS システムの変更
TRAP トラップの作成
USER ユーザー設定の変更
AUTH ポート認証
RAD RADIUSサーバー


ログタイプ(Log Type)には次のものがあります。

表 4
名称
説明
INFO 通常運用における情報
FAULT 問題が発生している
OTHER INFO、FAULT以外の情報


ログフォーマット

本製品では、ログのフォーマットを指定し表示・出力することができます。
ログのフォーマットは下記の3種類から指定します。

表 5
名称
FULL USER002 2010-07-15 10:57:23 9123 INFO User:user01 at IP:192.16.18.103 has logged in
SUMMARY USER002 2010-07-15 10:57:23 9123 INFO
MESSAGE ONLY User:user01 at IP:192.16.18.103 has logged in


規定のログ出力先

初期状態では、次に示す2つのログ出力先(既定のログ出力先)が定義されており、それぞれ以下の基準でログメッセージを出力するよう設定されています。

表 6:規定のログ出力先
出力先
備考
ランタイムメモリー(RAM) RAMに900件まで保存。900件を超えた場合は古いメッセージから順に消去
不揮発性メモリー(NVS) NVSに900件まで保存。900件を超えた場合は古いメッセージから順に消去


任意設定のログ出力先

本製品では、既定のログ出力先に加え、次の出力先を任意で定義することもできます。初期状態では、任意設定のログ出力先は定義されていません。

これら任意設定のログ出力先を定義する方法については、以降の各節をご覧ください。

表 7:任意設定のログ出力先
出力先
出力条件
備考
CLI 任意に設定可 出力条件に合致したメッセージをCLIで表示
コンソール 任意に設定可 出力条件に合致したメッセージをコンソールで表示
syslogサーバー(IPアドレスまたはホスト名) 任意に設定可 出力条件に合致したメッセージをsyslogプロトコルで送信


ログの閲覧

メモリー(RAM、NVS)上のログを見るにはSHOW LOGコマンドを使います。

■ 全てのログを見るには次のようにします。


■ 最新のx個のみログを見たいときはTAILパラメーターに数値を指定します。数値を省略すると最新の20個のみログを見ることができます。


■ 逆順(古い順)にログを表示させるにはREVERSEを使います。通常は新しい順に表示されます。


■ REVERSEパラメーターとTAILパラメーターを指定すれば、古い順に20個見ることができます。


■ 特定カテゴリーのログだけを見たいときは次のようにします。


ログ設定のカスタマイズ手順

ログの設定は、次の2つの要素を組み合わせることによって行います。
  1. 出力先の定義:ログの出力先(CLI、コンソール、syslogサーバーなど)や出力フォーマットなどを定義します。ログの出力先には以下のデバイスや宛先を指定できます。

  2. メッセージフィルターの定義・追加:個々のログメッセージの内容(メッセージタイプ、ログレベル、フォーマットなど)に応じて、出力する・しないを決定します。出力先の定義にメッセージフィルターを関連付けます。

  3. 出力先の定義を有効にすることによって初めてログメッセージが出力されるようになります。

以下、各手順について例を挙げながら解説します。

ログ出力先の定義

デフォルト以外の場所(RAM、NVS以外)にログを出力するには、最初に出力先を定義する必要があります。これにはCREATE LOG OUTPUTコマンドを使います。ユーザーが定義する出力先は文字列(1〜23文字)で区別します。

以下にいくつか例を示します。

■ syslogサーバーにログを転送する場合は、SYSLOG SERVERパラメーターにIPアドレスまたはホスト名を指定します。


■ 一度作成した出力先定義の内容を変更したいときは、SET LOG OUTPUTコマンドを使います。たとえば、出力先「SYS001」のsyslogサーバーアドレスを変更したいときは次のようにします。


■ ログ出力先の定義を削除するにはDESTROY LOG OUTPUTコマンドを使います。


メッセージフィルターの定義・追加

出力先定義にメッセージフィルターを関連付け、出力すべきメッセージの種類を指定する必要があります。メッセージフィルターの追加はADD LOG FILTERコマンドで行います。1つの出力先に対して複数のフィルターエントリーを設定することも可能です。

■ 特定のカテゴリーに関するログだけを出力させるにはCREATE LOG FILTERコマンドを使います。


■ 複数の条件を同時に指定することもできます。ファンに関するログのうち、ログレベルがCRITICALのメッセージだけを出力したいときは次のようにします。


■ ログフィルターの定義を出力先定義に追加するにはADD LOG FILTERコマンドを使います。


■ ログフィルターの定義を出力先定義から削除するにはDELETE LOG FILTERコマンドを使います。


■ ログフィルターの定義を削除するにはDESTROY LOG FILTERコマンドを使います。


ログ出力先の有効化

出力先定義を有効化しログメッセージを出力するようにします。

■ 出力先定義を有効にするにはENABLE LOG OUTPUTコマンドを使います。


ログ設定の確認


■ ログ出力先の定義の設定を確認するにはSHOW LOG OUTPUTコマンドを使います。

officer SEC>> SHOW LOG OUTPUT

--- Management Log Output Destinations ----------------------------------------

 Output ID............................. SYS001
 Destination........................... Syslog
 Message Type.......................... SYSLOG - NORMAL
 Filters............................... FAN_FILTER
 Status................................ Enabled
 Syslog server hostname/IP address..... 192.168.10.100
 Critical facility..................... 2
 Major facility........................ 2
 Minor facility........................ 2
 Info facility......................... 2

-------------------------------------------------------------------------------


■ メッセージフィルターの定義の設定を確認するにはSHOW LOG FILTERコマンドを使います。

officer SEC>> SHOW LOG FILTER

--- Management Log Filters ----------------------------------------------------

 Filter ID                 Categories                Severities
 ------------------------- ------------------------- --------------------------
 FAN_FILTER                FAN                       Critical

-------------------------------------------------------------------------------


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