クイックツアー / 設定例
本項目は、本製品の具体的な設定例で説明します。
本製品を使ってみよう
ここでは、特別な設定は行わずに、すぐにご使用いただく方法について説明します。
- 初めに、基本操作の「管理者ユーザー名とパスワードを変更する」、「IPアドレスを固定設定にする」の設定を行います。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに任意のネットワーク名を入力します(ここでは「AaBBCCDDeE」と仮定します)。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したSSID(AaBBCCDDeE)を入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに任意のパスワードを入力します(ここでは「ABCDEFG_1234」と仮定します)。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(ABCDEFG_1234)を入力後に、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニュー欄から「設定 / 無線LAN」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「基本設定」タブをクリックします。
- ステータスのドロップダウリストをクリックし「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」タブについても、ステータスを「有効」にし、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 接続する無線クライアントの設定を行います。設定方法については、お使いの無線クライアントの取扱説明書をご覧ください。
設定例(アンドロイド端末):
セキュリティー
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ネットワークSSID
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パスワード
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WPA/WPA2 PSK
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AaBBCCDDeE
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ABCDEFG_1234
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MACアドレスフィルタリングを使う
ここではMACアドレスフィルタリング機能の使用方法について説明します。
MACアドレスフィルタリングは、無線クライアントのMACアドレスを本製品に登録することにより、無線クライアントからの不正アクセスを防ぐことができます。例えば、SSIDとセキュリティーキーを知っている社員の個人所有のスマートフォンやタブレットなどからの安易な不正侵入を防ぐことができます。
MACアドレスは偽装できるため、意図的に不正侵入を行おうとする攻撃に対して、効果は低いことに留意する必要があります。
MAC(MACアドレス)とは通信のインターフェースごとに付与された6バイトの固有の値です。
- 設定を行う前に、登録を行う無線クライアントのMACアドレスを確認してください。
無線LAN機能を搭載したコンピューター、または無線LANアダプターを装着したコンピューターのMACアドレスは「ipconfig」コマンドで調べることができます。
- 無線LAN機能を持つコンピューターでコマンドプロンプトを開きます。
- 「ipconfig /all」と打ち込み、「ワイヤレス ネットワーク接続」の物理アドレス(MACアドレス)を調べます。
その他の無線クライアントのMACアドレスは、製品の筐体に貼り付けられているラベルに記載されていたり、設定画面から確認できたり、無線クライアントにより確認方法が異なります。お使いの無線クライアントの取扱説明書をご確認のうえ、お調べください。
- メニュー欄から「設定 / MACアドレスリスト」を選択します。
- コンテンツ欄にMACアドレスリストの登録リストが表示されます。
- フィルタータイプから、「許可する」または「ブロックする」のどちらかを選択します。
本製品のMACフィルタリング機能は、許可またはブロックのどちらかのみ登録できます。
許可リストとブロックリストの2つを作成することはできませんので、ご注意ください。
- MACアドレス入力欄に対象のMACアドレスを入力し、「追加」ボタンをクリックします。
「追加」ボタンのクリックではセッションのタイマーが更新されないため、自動でログアウトしてしまう可能性があります。たくさんのMACアドレスを追加する場合は、「セッションタイムアウト」が満了する前に「保存&適用」ボタンをクリックするか、一時的に「セッションタイムアウト」の時間を延ばしてください。セッションタイムアウトの設定は、「設定 / システム」の「Web」画面で行えます。
- 追加したMACアドレスが「無線クライアントのリスト」に表示されます。
- すべての登録が完了したら「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択します。
- MACフィルタリングを行いたい、無線とVAPを選択します。
- 「MACアクセス制御」タブを選択し、MACアクセス制御リストから「MACアドレスリスト」を選択し「保存&適用」ボタンをクリックします。
登録したMACアドレスを削除するには
- MACアドレスの右横に表示されているチェックボックスにチェックを入れます。
すべてのMACアドレスを一括で削除したい場合は、「無線クライアントのリスト」の右横に表示されているチェックボックスにチェックを入れると、すべてのMACアドレスのチェックボックスにチェックが入ります。
- 「削除」ボタンをクリックします。
- 「無線クライアントのリスト」から削除したMACアドレスが消えていることを確認し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
VAPとVLANを使用しネットワークを分ける
VAPとスイッチのVLAN機能を使用し、ネットワークを分ける設定について説明します。
ここでは、学校を例に教職員と生徒用にネットワークを分ける方法について説明します。なお、下記の構成を仮定します。
セキュリティーの設定:
教職員用のネットワークのセキュリティー設定を行います。
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに「Teacher_Senyou_2525」と入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(Teacher_Senyou_2525)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
生徒用のネットワークのセキュリティー設定を行います。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP1」タブ/「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに「Student_Senyou_1129」と入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」タブの「VAP1」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(Student_Senyou_1129)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
ネットワーク設定:
教職員用のネットワークの設定を行います。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに「Teacher」、VLAN IDに「10」と入力します。
- 「無線2」タブについても、無線1で設定したSSID(Teacher)とVLAN ID(10)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
生徒用のネットワークの設定を行います。
- メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」/「VAP1」/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに「Student」、VLAN IDに「20」と入力します。
- 「無線2」タブについても、無線1で設定したSSID(Student)とVLAN ID(20)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
本製品をコンピュータールームに設置する
- メニュー欄から「設定 / システム」の「通信」を選択し、コンテンツ欄のIPアドレスの取得を「スタティックIP」にします。「スタティックIPアドレス」を他の機器と同じにならないように設定します。「サブネットマスク」、「デフォルトゲートウェイ」を正しく入力します。
- メニュー欄から「設定 / 有線LAN」を選択します。コンテンツ欄の管理VLANタグを「有効」にし、管理VLAN ID に「10」と入力します。これにより、教職員用のネットワークから設定画面にアクセスできるようになります。
- 「保存&適用」ボタンをクリックし、設定を保存します。
- 設定画面との接続が切断されます。30秒そのまま待った後、本製品の電源を切ります。
- コンピュータールームのVLAN対応スイッチのタグ付きポートに接続し、実際の設置場所に設置します。
- 生徒用の無線クライアントは生徒用無線LANネットワークに、教職員用の無線クライアントは教職員用無線LANネットワークに接続できるよう設定します。設定方法については、お使いの無線クライアントの取扱説明書をご覧ください。
設定例(アンドロイド端末):
対象
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セキュリティー
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ネットワークSSID
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パスワード
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教職員用
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WPA/WPA2 PSK
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Teacher
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Teacher_Senyou_2525
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生徒用
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WPA/WPA2 PSK
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Student
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Student_Senyou_1129
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複数台(セル型)で無線ネットワークを構築
本製品を複数台使用する場合の設定は、本製品1台を設定する手順と変わりありませんが、無線AP間の移動を可能にするローミングを行えるよう下記の設定が必要となります。
- 各無線APのSSIDとセキュリティー設定を同じにします。
- 無線1、無線2の何れかに接続可能にするには、無線1、無線2のバーチャルアクセスポイントのSSIDとセキュリティーを同一にします。
WDSを使う
WDS(Wireless Distribution System)を使用すると、有線でLAN間を接続できないような場所でも、無線AP間を接続することにより離れた場所での無線LAN環境を構築できます。
== WDSを使用する場合の制限・注意 ==
WDS親機とWDS子機のファームウェアを同一バージョンにしてください。
ファームウェアを更新する場合は、WDS子機側から行い最後にWDS親機の更新を行ってください。
WDSを使用する場合は、「WDS親機」または「WDS子機」を選択し、WDS親機とWDS子機の無線、VAP、SSID、VAPのVLAN ID、セキュリティー、チャンネルを同じ設定にしてください。
WDS VAPでは、バーチャルアクセスポイントタブの「SSID、VLAN ID、モード」、セキュリティータブ(モードでWPAパーソナル選択時)の「暗号スイート、キー」設定項目欄以外の設定変更は行わないでください。
WDSはAT-TQ6602同士で接続可能です。AT-TQ5000番台やAT-TQ1000番台との接続はできません。WDS親機1台に対してWDS子機は2台まで接続できます。
WDS設定時に選択可能なセキュリティー設定は「無し」または「WPAパーソナル(バージョンはWPA2)」となります。
WDSでは複数のVLANパケットを透過できます。なお、VAPのVLAN IDを「1」以外に設定した場合、WDS間は設定したVLAN IDのタグ付きフレームのみ転送します。VLAN IDを「1」に設定した場合は、タグなしフレームのみ転送します。
WDSとMU-MIMOの併用はできません。
WDSとOFDMAの併用はできません。
WDSブリッジ単独でも、イーサネットとWDSブリッジの組み合わせのどちらにおいても、ループを作らない構成にしてください。
ここでは、本館(LAN接続あり)に設置されている無線AP(親機)と別館に設置した無線AP(子機)とを無線1(2.4GHz)を用いて接続し、別館にもインターネット環境を提供する構成の設定手順を説明します。
ここでは、WDS親機とWDS子機のファームウェアバージョンが同一、かつ本製品にIPアドレスの設定が行われていることを前提として説明しています。IPアドレスの設定方法は「設定 / システム」の「通信」をご覧ください。
本館用 無線AP(親機)の設定
- 本製品にログインし、メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブ、「VAP0」タブをクリックします。
- 「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WDS(親機)」を選択します。
- 「SSID」設定欄に「wds_connection」と入力します。
- 「VLAN ID」設定欄に「1」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択します。
- 「キー」設定欄に「wds_1173_Wds」と入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニュー欄から「設定 / 無線LAN」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「チャンネル」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「11」を選択します。
- 「ステータス」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
別館用 無線AP(子機)の設定
- 本製品にログインし、メニュー欄から「設定 / VAP/セキュリティー」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブ、「VAP0」タブをクリックします。
- 「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WDS(子機)」を選択します。
- 「SSID」設定欄に「wds_connection」と入力します。
- 「VLAN ID」設定欄に「1」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択します。
- 「キー」設定欄に「wds_1173_Wds」と入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニュー欄から「設定 / 無線LAN」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「チャンネル」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「11」を選択します。
- 「ステータス」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
3拠点以上の接続においても、上記設定と同じように親機の設定を行ってから子機の設定を行ってください。
多段接続(2段まで)の設定例
多段接続を行う場合は、親機を子機で挟むように設定する方法と、無線を変更して設定する方法があります。
VAPのVLAN IDを「1」以外に設定した場合、WDS間は設定したVLAN IDのタグ付きフレームのみ転送します。VLAN IDを「1」に設定した場合は、タグなしフレームのみ転送します。
