[index] AT-UWC リファレンスマニュアル 3.3

クイックツアー > 無線電波の管理


  - チャンネルと送信電力の管理
   - チャンネルの自動的な選択
    - 無線コントローラー管理下に入るときのチャンネル選択
    - 無線コントローラーの管理下に置かれているときのチャンネルの自動的な割り当て
   - 送信電力の自動的な調整
   - アクセスポイントごとのチャンネル・送信電力の固定
    - 恒久的な固定
    - 一時的な固定
  - ネットワークの視覚化


 

チャンネルと送信電力の管理

複数のアクセスポイントを使用し、広範囲の無線LANで安定したサービスエリアを提供するためにはセル(アクセスポイントから電波が届く範囲)の管理が重要です。無線コントローラーは、各アクセスポイントと協調し、チャンネルと送信電力を自動的に調整して、無線クライアントに対し安定したサービスを提供します。
 

チャンネルの自動的な選択

無線コントローラー管理下のアクセスポイントがチャンネルを自動的に選択する状況は、次の2つがあります。
 

無線コントローラー管理下に入るときのチャンネル選択

アクセスポイントが無線コントローラーの管理下に入るとき、無線コントローラーはアクセスポイントに「候補チャンネルのリスト」を渡します。アクセスポイントは候補リストから無作為にひとつのチャンネルを選択します。
Note - 無線コントローラー管理下に入るときのチャンネル選択は、Valid APデータベースの「Channel」が「Auto」のとき行われます(デフォルト)。後述の「恒久的な固定」を参照してください。
候補リストは、各APプロファイル(WLAN > Advanced Configuration > AP Profiles 画面)の「Radio」タブの「Supported Channels Auto Eligible」で設定します。リストに加えるチャンネルは、チャンネルの帯域が重なり合わないように選択します。このリストは、このAPプロファイルが割り当てられたアクセスポイントに対して適用されます。

 

無線コントローラーの管理下に置かれているときのチャンネルの自動的な割り当て

APプロファイルの「Radio」タブの「Automatic Channel」をチェックありにすると、このAPプロファイルが適用されたアクセスポイントでチャンネルの自動的な割り当てを行います(上図参照)。デフォルトはチェックありです。

次のタイミングでチャンネルの自動的な割り当てを実行できます。
このタイミングは、WLAN > AP Management > RF Management 画面の「Configuration」タブの「Channel Plan Mode」で設定します。
チャンネルの自動的な割り当ては、管理下のアクセスポイントすべてに対して、順に次のように行われます。
チャンネルの変更は、無線ネットワークが稼働状態であっても実行されますので、一時的に無線クライアントが切断される可能性があります。
  1. アクセスポイントで現在使用しているチャンネルへの干渉が、設定されているしきい値を超えているか。
    超えていないなら、アクセスポイントのチャンネルは変えません。
    超えているなら、候補チャンネルから現在のチャンネルより干渉が少ないチャンネルを探します。

  2. 干渉が少ないチャンネルが見つかれば、アクセスポイントのチャンネルをそのチャンネルに変えます。
    見つからなければ、アクセスポイントのチャンネルは変えません。

  3. 1〜2の結果を踏まえたうえで、次のアクセスポイントに対して1〜2を実行します。

タイミングが「Manual」の場合、WLAN > AP Management > RF Management 画面の「Channel and Power Plan」タブの「Start Channel Plan」ボタンのクリックでただちに実行できます。2.4GHz、5GHzを個別に実行できます。

 

送信電力の自動的な調整

送信電力によって無線電波の到達距離(セル)が決まります。電力が低すぎれば無線クライアントは信号を検出できなかったり、低い通信速度となります。電力が高すぎれば、無線電波は範囲にある他のアクセスポイントに干渉したり、物理的な境界を越えてセキュリティーリスクを作ってしまいます。送信電力の自動的な調整(auto-power adjustment)は、無線クライアントに到達するには充分で、同一チャンネルを使用している管理下の他のアクセスポイントには干渉しないちょうどよい状態となるように無線電波の出力を調整します。

APプロファイル(WLAN > Advanced Configuration > AP Profiles 画面)の「Radio」タブの「Automatic Power」にチェックを入れると、このAPプロファイルが適用されたアクセスポイントで送信電力の自動的な調整を行います(前述の図を参照)。デフォルトはチェックありです。

送信電力の自動的な調整の実行タイミングは、WLAN > AP Management > RF Management 画面の「Configuration」タブの「Power Adjustment Mode」で設定します。

タイミングが「Manual」の場合、WLAN > AP Management > RF Management 画面の「Channel and Power Plan」タブの「Start Power Plan」ボタンのクリックでただちに実行できます。

 

アクセスポイントごとのチャンネル・送信電力の固定

次の画面で、各アクセスポイントのチャンネルや送信電力を個別に固定設定することができます。

 

恒久的な固定

WLAN > Basic Setup 画面の「Valid AP」タブ
「Valid AP」タブには、無線コントローラーが現時点で管理しているアクセスポイント(MACアドレス)のリストが表示されています。

MACアドレスをクリックすると、該当のアクセスポイントに関する次の画面が表示されます。

この画面の「Channel」「Power」の設定は、アクセスポイントが無線コントローラー管理下に入るとき、そのアクセスポイントが使用するチャンネルと送信電力を決定します。

表 1
項目名
説明
Channel 「Auto」を選択すると(デフォルト)、アクセスポイントが無線コントローラーから受け取ったチャンネル候補リストからチャンネルを選択します。更に、APプロファイルの「Automatic Channel」が「チェックあり」ならチャンネルの自動的な割り当てが行われます。
チャンネルの番号を選択すると、アクセスポイントが無線コントローラー管理下に入ったときからそのチャンネルに固定され、APプロファイルの「Automatic Channel」が「チェックあり」でもチャンネルは変更されません。
Power デフォルト値「0」は、APプロファイルで設定された送信電力が使用されていることを示します。APプロファイルの「Automatic Power」が「チェックあり」なら送信電力の自動調整が行われます。
「0」以外に変更すると、アクセスポイントが無線コントローラー管理下に入ったときからその送信電力に固定され、APプロファイルの「Automatic Power」が「チェックあり」でも送信電力の自動調整は行われません。

Note - 「Automatic Channel」「Automatic Power」の設定は、WLAN > Advanced Configuration > AP Profiles 画面の「Radio」タブにあります。
Note - この画面の「Channel」が「Auto」の状態で、APプロファイルの「Automatic Channel」を「チェックなし」にすると、「無線コントローラー管理下に入るときのチャンネル選択」だけが行われて、「チャンネルの自動的な割り当て」は行われません。
 

一時的な固定

WLAN > AP Management > Advanced Settings 画面
この画面には、管理下にあるアクセスポイントの現在のChannelとPowerが表示されています。

リストのChannelやPowerの数値をクリックすると、その数値を一時的に変更できます。変更は、各無線インターフェースごとに行うことができます。
この変更は、無線コントローラーの再起動やアクセスポイントのリセットによって失われます。

 

ネットワークの視覚化

WLAN > Network Visualization > Launch... 画面の説明を参照してください。


(C) 2011 - 2016 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-001751 Rev.G