IPv6 / LW4o6


基本設定
LW4o6の動作


LW4o6(Light Weight 4 over 6)は、IPv4 over IPv6トンネリングにより、IPv6専用のアクセス網経由でIPv4インターネットへの接続を可能にし、IPv4・IPv6のデュアルスタック環境を構築するための仕組みです。

IPv6経由でIPv4インターネットへの接続を提供するサービスにはDS-Lite、LW4o6、MAP-Eなどいくつかの方式がありますが、LW4o6は接続事業者のDHCPv6サーバーを利用することでIPv4 over IPv6トンネルの設定や、ユーザーが利用可能なIPv4アドレス、TCP/UDPポートの割り当てを自動化し、ユーザー側機器の設定を簡素化している点や、IPv4グローバルアドレス・プライベートアドレスの変換処理(NAT処理)をユーザー機器側で行う点が特徴的です。

本製品はLW4o6対応ルーターとしての動作をサポートしているため、LW4o6対応のインターネット接続サービスを利用することで、LAN側ホストに対しIPv4・IPv6インターネットへの接続を提供できます。

基本設定

LW4o6はIPv6インターネットへの接続が確立していることを前提としています。あらかじめご利用のISPに応じたIPv6インターネット接続設定を行っておいてください。

LW4o6の基本設定項目は大きく分けて次の2点です。
  1. ソフトワイヤー設定(LW4o6設定)の作成softwire-configurationコマンド)
    awplus(config)# softwire-configuration LW
    awplus(config-softwire)# method dhcp
    awplus(config-softwire)# upstream-interface eth1
    awplus(config-softwire)# exit
    
    methodコマンドで指定する設定取得方式は、LW4o6では「dhcp」(DHCPv6サーバーから取得)のみをサポートしています。
    また、upstream-interfaceコマンドで指定する上流インターフェースは、DHCPv6サーバーとの通信や本製品・事業者側ルーター(lwAFTR)間のIPv4 over IPv6トンネル構築に用いる本製品側のIPv6インターフェースです。上流インターフェースにはグローバルIPv6アドレスを持つインターフェースを指定してください。
    Note
    DHCPv6方式を使う場合は、上流インターフェースでのみDHCPv6/DHCPv6 PDクライアントを有効にしてください。他のインターフェースでDHCPv6/DHCPv6 PDクライアントを有効にする構成はサポート対象外です。

  2. LW4o6トンネルインターフェースの作成interfaceコマンド)
    awplus(config)# interface tunnel0
    awplus(config-if)# tunnel mode lw4o6
    awplus(config-if)# tunnel softwire LW
    awplus(config-if)# exit
    

LW4o6の動作

前述したLW4o6の設定を行うことにより、本製品は指定された事業者のDHCPv6サーバーから取得した情報にもとづいて、上流インターフェース(eth1)と事業者側ルーター(lwAFTR = Light Weight Address Family Transition Router)の間にIPv4 over IPv6トンネル(tunnel0)を構築し、DHCPv6サーバーから通知されたIPv4アドレスを同トンネルインターフェースに自動設定します。

本製品のLAN側ホストから外部に向けたIPv4パケットは、別途設定した本製品のNAT機能によって始点アドレス・ポートがLW4o6トンネルインターフェースに自動設定されたグローバルIPv4アドレスと割り当てられた範囲のポート番号に変換されたのち、IPv4 over IPv6トンネルを通って事業者側ルーター(lwAFTR)に届き、そこからIPv4インターネットに転送されます。


(C) 2019 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-002735 Rev.B