IP付加機能 / ダイナミックDNSクライアント


基本仕様
設定手順


ダイナミックDNS(DDNS)は、ISPなどから割り当てられたIPアドレスをインターネット上のダイナミックDNSサーバーに動的登録するための仕組みです。この仕組みを利用すると、IPアドレスが不定でも一定したホスト名(FQDN)を利用できるため、固定IPアドレスがない環境でもサーバーを公開したり、インターネットVPNの接続を受け付けたりすることが可能になります。

Note
検証済みダイナミックDNSサービスは弊社ホームページをご確認ください。

基本仕様

ダイナミックDNS(DDNS)クライアントの基本的な仕様は以下の通りです。

設定手順

米Dyn社のダイナミックDNSサービス「DynDNS.com」(http://www.dyndns.com/)を使う場合を例に、DDNSクライアント機能の設定手順を説明します。

Note
ファイアウォール機能を使用している場合は、update-urlコマンドで指定するURLに本製品がアクセスできるよう、DNS通信とHTTPまたはHTTPS通信を許可してください。
Note
URLフィルター機能を使用している場合は、update-urlコマンドで指定するURLに本製品がアクセスできるよう、該当URLを許可してください。

  1. DDNSサービス固有設定を作成します。これには、ddns-update-methodコマンドを使います。名前は任意です。
    awplus(config)# ddns-update-method Dyn
    

  2. ダイナミックDNSサービスを利用するためのユーザー名、パスワードと登録するホスト名を指定します。これには、usernamepasswordhost-nameの各コマンドを使います。
    awplus(config-ddns-update-method)# username exampleuser
    awplus(config-ddns-update-method)# password examp!epassword
    awplus(config-ddns-update-method)# host-name example.dyndns.org
    

  3. DDNS更新リクエストの送信先URLを設定します。これには update-urlコマンドを使います。
    awplus(config-ddns-update-method)# update-url http://<USERNAME>:<PASSWORD>@members.dyndns.org/nic/update?SYSTEM=dyndns&hostname=<HOSTNAME>&myip=<IPADDRESS>
    
    Note
    クエリーパラメーターの開始を表す「?」をCLIから入力するには、Ctrl/V キーを入力してから ? を入力してください。単に ? を入力するとCLIヘルプが表示されてしまうためご注意ください。

    URL 内の <> で囲まれた部分は、リクエスト時にそれぞれ下記の値に置き換えられます。

  4. グローバルコンフィグモードに戻り、ダイナミックDNSクライアントを有効にします。これには、ddns enableコマンドを使います。
    awplus(config-ddns-update-method)# exit
    awplus(config)# ddns enable
    

  5. 登録するIPアドレスが設定されるインターフェースを指定してインターフェースモードに入り、DDNSサービス固有設定を関連付けます。これには、ip ddns-update-methodコマンドかipv6 ddns-update-methodコマンドを使います。
    awplus(config)# interface eth1
    awplus(config-if)# ip ddns-update-method Dyn
    

設定は以上です。

■ IPアドレスの登録・更新は次のタイミングで行われます。

■ 登録・更新に失敗した場合でも、初期設定では再送を行いません。
再送を有効にするには、サービス固有設定ごとに retry-intervalコマンドで再送間隔と最大再送回数を設定してください。
たとえば、5分(300秒)ごとに最大10回再送を行うには次のようにします。
awplus(config)# ddns-update-method Dyn
awplus(config-ddns-update-method)# retry-interval 300 maximum-retries 10

■ 初期設定では定期更新を行いません(IPアドレスが変更されたときと手動で更新コマンドを実行したときだけ更新を行います)。
定期更新を行うには、サービス固有設定ごとに update-intervalコマンドで更新間隔を設定してください。
たとえば、1日(1440分)おきに定期更新を行うには次のようにします。
awplus(config)# ddns-update-method Dyn
awplus(config-ddns-update-method)# update-interval 1440

■ ダイナミックDNSクライアントの動作状態はshow ddns-update-method statusコマンドで確認できます。
awplus> show ddns-update-method status


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