UTM / アップデートマネージャー
UTMの下記機能では、最新の脅威に対応するためデータベースまたはオフロードデバイスイメージ(以下、「リソース」と総称します)を定期的に更新する必要があります。
- アプリケーションコントロール(DPI)
- IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)
- マルウェアプロテクション(ストリーム型アンチウイルス)
- アンチウイルス(プロキシー型アンチウイルス)
- UTMオフロード
また、下記機能でも最新の情報フォーマットに対応するためデータ解析機能を定期的に更新する必要があります。
AT-AR2050Vはアプリケーションコントロール(DPI)、IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)、マルウェアプロテクション(ストリーム型アンチウイルス)、アンチウイルス(プロキシー型アンチウイルス)、UTMオフロード機能をサポートしていないため、本機能(アップデートマネージャー)もサポート対象外です。
アンチウイルス(プロキシー型アンチウイルス)機能はAT-AR4050Sでのみサポートです。AT-AR3050S、AT-AR2050Vでは使用できません。
UTMオフロード機能はAT-AR4050Sでのみサポートです。AT-AR3050S、AT-AR2050Vでは使用できません。
通常、リソースの更新はアップデートマネージャーと呼ばれるモジュールによって自動的に行われるため特別な設定は不要ですが、必要に応じて更新チェックの間隔を変更したり、手動で更新を行ったり、更新の状態を確認したりすることも可能です。
以下ではそれらの方法を説明します。
アプリケーションコントロール(DPI)については「UTM」/「アプリケーションコントロール(DPI)」を、IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)については「UTM」/「IPレピュテーション」を、マルウェアプロテクション(ストリーム型アンチウイルス)については「UTM」/「マルウェアプロテクション(ストリーム型アンチウイルス)」を、アンチウイルス(プロキシー型アンチウイルス)については「UTM」/「アンチウイルス(プロキシー型アンチウイルス)」を、UTMオフロードについては「UTM」/「UTMオフロード」を、URLオフロードについては「トラフィック制御」/「URLオフロード」をご覧ください。
Webコントロール機能が使用するURLカテゴリーデータベースは、本製品にダウンロードするのではなく、必要に応じて本製品がインターネット上のサーバーに問い合わせる形で使用するため、データベースの更新は不要です。
アップデートマネージャーのupdate nowコマンドはWeb GUIのリソースファイルをインストールするときにも使用します。これについては、Web GUIの解説編をご覧ください。
更新チェックの間隔変更
前記機能の有効時は、初期設定で1時間ごとにリソースの更新チェックが行われます。
チェック間隔は各モードのupdate-intervalコマンド、または、utm-offload update-intervalコマンドで変更できます。
リソースの更新チェックは各機能が有効なときだけ行われます。
■ アプリケーションコントロール(DPI)機能が使用するアプリケーションシグネチャデータベースの更新チェック間隔を1日ごとに変更する。
awplus(config)# dpi ↓
awplus(config-dpi)# update-interval days 1 ↓
■ IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)機能が使用するIPレピュテーションデータベースの定期的な更新チェックを行わないように設定する。
awplus(config)# ip-reputation ↓
awplus(config-ip-reputation)# update-interval never ↓
■ 更新チェック間隔を初期値の1時間に戻すには、update-intervalコマンドをno形式で実行します。
awplus(config)# malware-protection ↓
awplus(config-malware)# no update-interval ↓
手動による更新チェック
定期的な更新チェックスケジュールとは関係なく、手動でリソースの更新チェックを行うには、特権EXECモードのupdate nowコマンドを使います。
同コマンドを実行すると、対象リソースの更新チェックが行われ、必要ならばリソースがアップデートされます。
リソースの更新チェックは各機能が有効なときだけ行われます。
ファイアウォール機能を使用している環境で更新チェックを実行する場合は、インターネット上のサーバーにアクセスするため、本製品からインターネットへのDNS通信とHTTPS通信を許可する必要があります。また、アプリケーションコントロール(DPI)機能でサンドバイン社のアプリケーションシグネチャデータベースを使用している場合は、本製品からインターネットへのSSL/TCP通信も許可する必要があります。
■ 現在有効化されている機能のリソースをすべて手動更新するには、update nowコマンドでallを指定します。
awplus# update all now ↓
■ 特定のリソースだけを手動更新するには、update nowコマンドでリソース名を指定します。
- アプリケーションコントロール(DPI)機能のデータベースを手動更新するには、dpi_procera_app_dbを指定します。
awplus# update dpi_procera_app_db now ↓
- IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)機能のデータベースを手動更新するには、iprep_et_rulesを指定します。
awplus# update iprep_et_rules now ↓
- マルウェアプロテクション機能のデータベースを手動更新するには、av_kaspersky_streamを指定します。
awplus# update av_kaspersky_stream now ↓
- アンチウイルス機能のデータベースを手動更新するには、av_kaspersky_proxyを指定します。
awplus# update av_kaspersky_proxy now ↓
- UTMオフロード機能のオフロードデバイスイメージを手動更新するには、afa_offloadを指定します。
awplus# update afa_offload now ↓
- URLオフロード機能のエンドポイント情報解析機能を手動更新するには、url_offload_office365_parserを指定します。
awplus# update url_offload_office365_parser now ↓
状態の確認
■ リソースの更新ステータスはshow resourceコマンドで確認できます。
■ アプリケーションコントロール(DPI)機能が使用するアプリケーションシグネチャデータベースのバージョンと更新チェック間隔は、show dpiコマンドで確認できます。
■ IPレピュテーション(IPアドレスブラックリスト)機能が使用するIPレピュテーションデータベースのバージョンと更新チェック間隔は、show ip-reputationコマンドで確認できます。
■ マルウェアプロテクション機能が使用するマルウェアシグネチャーデータベースのバージョンと更新チェック間隔は、show malware-protectionコマンドで確認できます。
■ アンチウイルス機能が使用するウイルス定義データベースのバージョンと更新チェック間隔は、show antivirusコマンドで確認できます。
■ UTMオフロード機能が使用するオフロードデバイスイメージの更新チェック間隔は、show utm-offloadコマンドで確認できます。
■ URLオフロード機能が使用するエンドポイント情報解析機能の更新チェック間隔は、show url-offload endpoint-sourceコマンドで確認できます。
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