vlan mode stack-local-vlan

モード: VLANモード
カテゴリー: バーチャルシャーシスタック(VCS) / コマンド


(config-vlan)# vlan <2-4094> mode stack-local-vlan <1-8>

(config-vlan)# no vlan <2-4094>


指定したVCSメンバー上に死活監視用のVLAN(スタックローカルVLAN)を作成する。
no形式で実行した場合は、指定したスタックローカルVLANを削除する。

このVLANは、指定したスタックメンバー内に範囲が限定される特殊なVLANであり、VCSグループ全体ではなくVCSメンバーごとにIPv4 Pingによる死活監視を行うための機能。

通常のVLAN宛てのトラフィックはマスターのCPUによって処理されるが、スタックローカルVLAN宛てのトラフィックは該当スタックメンバーのCPUによって処理されるため、スタックローカルVLANにIPv4アドレスを設定すれば、管理用PCからPingを実行してスタックメンバー単位の死活監視が可能となる。



パラメーター

<2-4094> VLAN ID(VID)
<1-8> スタックメンバーID


使用例

■ 2台構成(ID=1、2)のVCSグループにおいて、ID=1、2のメンバーそれぞれに対してスタックローカルVLAN「4001」と「4002」を作成し、各メンバー上のポート「1.0.1」と「2.0.1」をそれぞれに割り当て、さらに各VLANに対してPing監視用のIPアドレス「192.168.1.1」と「192.168.1.2」を設定する。

vcg(config)# vlan database
vcg(config-vlan)# vlan 4001 mode stack-local-vlan 1
vcg(config-vlan)# vlan 4002 mode stack-local-vlan 2
vcg(config-vlan)# exit
vcg(config)# interface port1.0.1
vcg(config-if)# switchport access vlan 4001
vcg(config-if)# exit
vcg(config)# interface port2.0.1
vcg(config-if)# switchport access vlan 4002
vcg(config-if)# exit
vcg(config)# interface vlan4001
vcg(config-if)# ip address 192.168.1.1/24
vcg(config-if)# exit
vcg(config)# interface vlan4002
vcg(config-if)# ip address 192.168.1.2/24
vcg(config-if)# exit
Note
スタックローカルVLAN間では、ip addressコマンドで設定するIPアドレスのサブネットが重複していてもかまわない点に注意(IPアドレスの重複は不可)。


注意・補足事項

■ スタックローカルVLANは、スタックメンバー1台あたり1個だけ作成可能。

■ スタックローカルVLANには、本コマンドで指定したスタックメンバー上のポートだけが所属可能。

■ 各スタックメンバーごとに、スタックローカルVLANに所属させることができるポート数の上限はない。

■ スタックローカルVLANは、トランクグループ(sa、po)には設定できない。

■ 各スタックメンバーごとにスタックローカルVLAN IDは異なるが、メンバー間のポートを直接接続する構成は利用可能。

■ スタックローカルVLANは、IPv4 Ping(ICMP Echo)によるスタックメンバーの死活監視専用のため、IPv4アドレスを設定した上で、ARPの解決とICMP Echoへの応答のみをサポートする。管理用PCからPingによる死活監視を行うには、ip addressコマンドでスタックローカルVLANに適切なIPアドレスを設定し、必要に応じて管理用PC・スタックローカルVLAN間の経路設定を行う必要がある。

■ スタックローカルVLANに設定するIPアドレスは、同一VCSグループに属する別のスタックローカルVLANと同じサブネットのアドレスでもかまわない(IPアドレスの重複は不可)。ただし、通常のVLANに設定したIPアドレスとスタックローカルVLANに設定したIPアドレスのサブネットは重複できない(通常のVLAN間でもサブネットの重複は不可)。

■ スタックローカルVLANと他のVLANの間ではルーティングが行われない。そのため、スタックローカルVLANにIPパケットを到達させるには、管理用PCからのパケットがスタックローカルVLAN配下のサブネットを経由する必要がある。

■ VLANを指定するパラメーターを持つコマンドの中には、参照先VLANがno vlanで削除された場合に、ランニングコンフィグから自動的に削除されるものとされないものがある。VLANを削除したときは、ランニングコンフィグ上に該当VLANを指定している関連コマンドが残っていないか確認し、残っていた場合は手動で削除すること。

■ スタートアップコンフィグなしの状態で起動した場合、vlan4091、4092は作成できない。vlan4091、4092を使用する場合は、スタートアップコンフィグの実体ファイルが存在する状態で起動してから、本コマンドでvlan4091、4092を作成すること。スタートアップコンフィグの実体ファイルは、show bootコマンドの「Current boot config」欄で確認可能。


コマンドツリー

vlan database (グローバルコンフィグモード)
    |
    +- vlan mode stack-local-vlan(VLANモード)

関連コマンド

show vlan(非特権EXECモード)
switchport access vlan(インターフェースモード)
switchport mode(インターフェースモード)
switchport trunk allowed vlan(インターフェースモード)
switchport trunk native vlan(インターフェースモード)
vlan(VLANモード)



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