インターフェース / ワイヤレスWAN


基本設定
デュアルSIMによるアクティブ・スタンバイ構成


AT-AR4050S-5GはワイヤレスWANモジュールを内蔵しており、5G/LTEのモバイルネットワーク(移動体通信)サービスを利用可能です。
モバイルネットワークへの接続設定は、インターフェース名「wwan0」のワイヤレスWANインターフェースを通じて行います。
Note
ワイヤレスWANはAT-AR4050S-5Gでのみ使用可能です。
Note
検証済み回線サービスは弊社動作検証ページをご参照ください。
なお、回線サービスによってはリモートアクセスVPN機能を使用できないことがありますのでご注意ください。
Note
本インターフェースはNDISモードによる接続になります。

基本設定

ワイヤレスWANインターフェースを使用してモバイルネットワークに接続するために必要な設定の基本的な流れは次のとおりです。
なお、以下の手順は架空の通信事業者/サービスを想定して作成したサンプルです。
実際に設定すべき項目や内容はご利用の通信事業者/サービスによって異なりますので、各事業者にご確認ください。
より具体的な設定例としては、「設定例集」/「5G対応ワイヤレスWANモジュールによる端末型インターネット接続」をご参照ください。

  1. SIM1またはSIM2スロットにSIMカードを取り付けます。具体的な手順は取扱説明書をご覧ください。
    SIMカードを1枚だけ使用する場合はSIM1、SIM2のどちらのスロットに装着してもかまいません。ただし、SIMカードを2枚装着して両方のスロットを有効にした場合はSIM1スロットが優先的にアクティブになります。
    Note
    アクティブなSIMカードのホットスワップは未サポートです。

  2. SIMスロットを有効にして、SIMカードを読み込めるようにします。これには、sim enableコマンドを使います。
    たとえば、手順1でSIM1スロットにSIMカードを装着した場合は、次のようにします。
    awplus(config)# sim enable sim1
    

  3. 接続先情報を「APNプロファイル」という形で登録します。登録後、APNプロファイルをSIMスロットに割り当てることで、該当スロットのSIMカードを利用したネットワーク接続ができるようになります。
    APNプロファイルの作成はapn(wwan)コマンド(グローバルコンフィグモード)で行います。
    プロファイル名は任意です。同コマンドを実行するとAPNプロファイルモードに移動しますので、同モードのコマンドで具体的な情報を指定します。
    awplus(config)# apn profile1
    

  4. 利用する通信事業者を指定します。これにはcarrierコマンドを使います。
    利用可能な通信事業者はshow 5g carriersコマンドの「Carrier Name」欄で確認できます。
    awplus(apn-config)# carrier carrier1
    

  5. 接続先のアクセスポイント名(APN)を指定します。これにはnameコマンドを使います。
    実際に指定すべき値はサービスを提供している通信事業者にご確認ください。
    awplus(apn-config)# name carrier1.example.com
    

  6. プロトコル(PDPタイプ)、認証方式、ユーザー名、パスワードなどの指定が必要な場合は、それぞれpdp-typeauthusernamepasswordで設定してください。
    実際に指定すべき項目と値はサービスを提供している通信事業者にご確認ください。
    awplus(apn-config)# auth chap
    awplus(apn-config)# username user1
    awplus(apn-config)# password pass1
    awplus(apn-config)# exit
    

  7. interfaceコマンドでワイヤレスWANインターフェース「wwan0」を指定してインターフェースモードに入り、SIMスロットにAPNプロファイルを関連付けます。これには、apn(wwan)コマンド(インターフェースモード)を使います。
    APNプロファイルの関連付けによりwwan0インターフェースのIPアドレスは自動的に取得されます。
    awplus(config)# interface wwan0
    awplus(config-if)# apn sim1 profile1
    

■ APNプロファイルの情報はshow 5g apn-profilesコマンドで確認できます。

■ SIMスロットの状態はshow 5g simコマンドで確認できます。

■ ワイヤレスWANモジュールの状態はshow 5g statusコマンドで確認できます。

デュアルSIMによるアクティブ・スタンバイ構成

AT-AR4050S-5GはSIMスロットを2つ備えているため、SIMカードを2枚装着することで、複数のサービスを利用したアクティブ・スタンバイ構成が可能です。
Note
SIMを2枚(SIM1とSIM2)使用したアクティブ・アクティブの構成はサポート対象外です。

SIMカードを2枚利用する場合の仕様・注意点を次にまとめます。

次にSIMフェイルオーバーを使用するために必要な設定の要点を示します。


(C) 2015 - 2022 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-002107 Rev.AT