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AT-MCF2000 コマンドリファレンス
アップロード・ダウンロード / 概要
- アップロードとダウンロード
- 本製品へのファイルのダウンロード
- ネットワーク経由での本製品へのファイルの転送
- コンソールポート経由での本製品へのファイルの転送
- 本製品からのファイルのアップロード
- ネットワーク経由での本製品からクライアント/サーバーへのファイルの転送
- モジュール間のファイル転送
本製品は、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)、XMODEMを利用したファイル転送が可能です。
アップロードとダウンロード
本書では、本製品からサーバーなどへのファイルの転送をアップロード、サーバーなどから本製品へのファイル転送をダウンロードと表現します。
また、モジュール間のファイル転送の場合は、ラインカードからマネージメントモジュールへのファイルの転送をアップロード、マネージメントモジュールからラインカードへのファイル転送をダウンロードと表現します。
コンフィグファイルやファームウェアリリースファイルを本製品へダウンロードするには、IPネットワーク経由で行う方法(TFTPによるダウンロード)と、コンソールポート経由で行う方法(XMODEM)があります。保存先のファイルシステムに空き容量があれば、任意のファイルを保存できます。
本製品の設定ファイルなどを本製品からPCなどへアップロードする場合は、TFTPによるアップロードで行います。
本製品へのファイルのダウンロード
TFTP、XMODEMでPCやサーバーから本製品へのファイルの転送ができます。なお、転送できるファイルはファームウェアファイル(.img)、ブートローダーファイル(.bin)とコンフィグファイル(.cfg)です。
ネットワーク経由での本製品へのファイルの転送
ネットワーク経由でファイル転送を行うためにはIPの設定が必要です。詳細は「IP」/「概要」をご覧ください。
■ TFTPサーバー(192.168.10.5)からファイル「myfile.cfg」をマネージメントモジュールにダウンロードします。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=tftp://192.168.10.5/myfile.cfg DSTFILE=system://0/m/myfile.cfg ↓
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■ 保存時のファイル名を変更することもできます。たとえば、TFTPサーバー上で「longname.cfg」という名前を持つファイルを「settei.cfg」として保存するには、次のように設定します。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=tftp://192.168.10.5/longname.cfg DSTFILE=system://0/m/settei.cfg ↓
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■ TFTPサーバーからブートローダーをダウンロードする場合は、保存先にブートブロック(bootblock)を指定します。以下の例では「ats85_bldr.bin」をスロット2に装着されたラインカードにダウンロードします。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=tftp://192.168.1.10/ats85_bldr.bin DSTFILE=system://0/2/bootblock ↓
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Note - ブートローダーは更新されると直ちにバージョンアップされ、新しいバージョンのブートローダーで各モジュールが再起動します。
■ TFTPサーバーからファームウェアをダウンロードする場合は、保存先にアプリケーションブロック(appblock)を指定します。以下の例では「ats97_app.img」をマネージメントモジュールにダウンロードします。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=tftp://192.168.1.10/ats97_app.img DSTFILE=system://0/m/appblock ↓
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Note - ファームウェアは更新されると直ちにバージョンアップされ、新しいバージョンのファームウェアで各モジュールが再起動します。
Note - ブートローダーとファームウェアの両方を更新する場合は、ブートローダーを先に更新する必要があります。
ファームウェア/ブートローダーが転送されると、各モジュールはアプリケーションブロック/ブートブロックに書き込む前にそのファイルが自身に対応したものであるかチェックをし、ファイルの種類が正しくない場合は破棄します。
Note - シャーシに装着されたマネージメントモジュール、各ラインカードは同じバージョンのファームウェアで運用することを推奨します。
■ ワイルドカード(*)を使って、ファームウェア/ブートローダーをシャーシに装着されたすべてのラインカードにダウンロードすることもできます。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=tftp://192.168.1.10/ats85_app.img DSTFILE=system://0/*/appblock ↓
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Note - 上記の例ではマネージメントモジュールにも「ats85_app.img」をダウンロードしようとしますが、この「ats85_app.img」はラインカード用のファームウェアであり、ファームウェアの種類が違うためにエラーが表示され、マネージメントモジュールのファームウェアは変更されません。
コンソールポート経由での本製品へのファイルの転送
XMODEMを利用してファイルをダウンロードするには、FILE DOWNLOADコマンドまたはFILE FASTDOWNLOADコマンドを使用します。
XMODEM経由のダウンロード操作では、コマンドを入力すると画面に「Receiving data...」の文字列が表示され、受信待ち状態になるので、コンソール側でXMODEMの送信プロセスを起動してください。
■ XMODEM経由でファイル「mcf2000.cfg」をマネージメントモジュールにダウンロードします。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=xmodem://mcf2000.cfg DSTFILE=system://0/m/mcf2000.cfg ↓
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■ XMODEM経由でブートローダーをラインカードにダウンロードします。
# FILE FASTDOWNLOAD bootblock SRCFILE=xmodem://ats85_bldr.bin ↓
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Note - FILE FASTDOWNLOADコマンドでは、ラインカードのファームウェアまたはブートローダーのダウンロードのみ可能で、シャーシに装着されたすべてのラインカードにファイルを転送します。
本製品からのファイルのアップロード
TFTPで本製品からPCやサーバーへのファイルの転送ができます。転送できるファイルはコンフィグファイル(.cfg)です。
ネットワーク経由での本製品からクライアント/サーバーへのファイルの転送
■ 本製品からTFTPサーバー(192.168.10.5)に、ファイル「critical.cfg」をアップロードします。
# FILE UPLOAD SRCFILE=system://0/m/critical.cfg DSTFILE=tftp://192.168.10.5/critical.cfg ↓
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Note - TFTPサーバーの実装(UNIX系OSのtftpdなど)によっては、サーバー上にあらかじめファイルを作成しておかないとファイルのアップロードができないものがあります。これは、ファイルの新規作成に失敗するためです。このような場合は、サーバー上で空のファイルを作成し、すべてのユーザーに書き込み権限を与えてからアップロードしてみてください。
UNxXOS[1]# cd /tftpboot
UNxXOS[2]# touch critical.cfg
UNxXOS[3]# chmod 666 critical.cfg
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モジュール間のファイル転送
マネージメントモジュールとラインカード間のファイル転送は以下の手順で行います。
■ マネージメントモジュールのファイルをラインカードに転送するには、FILE DOWNLOADコマンドを使います。
# FILE DOWNLOAD SRCFILE=system://0/m/myconfig.cfg DSTFILE=system://0/2/myconfig.cfg ↓
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■ ラインカードのファイルをマネージメントモジュールに転送するには、FILE UPLOADコマンドを使います。
# FILE UPLOAD SRCFILE=system://0/1/linecard1.cfg DSTFILE=system://0/m/linecard1.cfg ↓
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次の図は、アップロード・ダウンロード操作のイメージ図です。

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PN: 613-001739 Rev.A