[index] AT-MCF2000 コマンドリファレンス

ログ / 概要


  - 規定のログ出力先
  - syslogサーバーへのログ出力
   - ログ出力先の定義の変更
  - ログ設定の確認
  - 資料編
   - メッセージフォーマット
   - ログレベル
   - ログタイプ
   - メッセージ本文
    - 温度しきい値
   - syslog形式への変換
    - ログレベルとsyslogレベルのマッピング

本製品のログ機能について説明します。

ログ機能は初期設定で有効になっており、メモリー(NVS)上に保存されるよう設定されています。メモリー上のログは、LOGGING SHOW EVENTLOGコマンドで見ることができます。

また、ログメッセージはNVSに加えてsyslogサーバーにも転送できます。NVSとsyslogの両方にログを保存できます。syslogサーバーにはログの出力条件を指定して、特定のログレベル(重要度)以上のメッセージのみを転送することも可能です。

規定のログ出力先

初期設定では、NVSに以下の基準でログメッセージを保存します。


■ メモリー(NVS)上のログを見るにはLOGGING SHOW EVENTLOGコマンドを使います。

# LOGGING SHOW EVENTLOG


■ NVS上のメッセージの削除は、LOGGING CLEAR EVENTLOG(ADMIN)コマンドで実行します。

# LOGGING CLEAR EVENTLOG


Note - NVS上のメッセージの削除は、管理者レベルのユーザー(manager)のみ実行可能です。

syslogサーバーへのログ出力

NVS以外に、syslogサーバーにログを出力する方法もあります。この場合はLOGGING SET SYSLOGコマンドでsyslogサーバーのIPアドレスを設定し、LOGGING ENABLE SYSLOGコマンドでsyslogサーバーへのログ出力を有効にします。

■ syslogサーバーにログを転送します。

# LOGGING SET SYSLOG HOST=192.168.1.1
# LOGGING ENABLE SYSLOG


syslogサーバーがリモートからの接続を受け付けるよう設定されていれば、本製品が生成するすべてのログメッセージがsyslogサーバーに送られ、記録されるようになります。syslogサーバー上で各メッセージがどのように処理されるかは、syslogdの設定ファイル /etc/syslog.conf の内容によって決まります。syslogサーバーの詳細については、サーバーシステム上のマニュアルページ syslogd(8)、syslog.conf(5)、syslog(1)、logger(1)などをご参照ください。

ログ出力先の定義の変更

■ 一度作成したsyslogサーバーの出力先定義の内容を変更したい時は、LOGGING SET SYSLOGコマンドを使います。

# LOGGING SET SYSLOG HOST=192.168.1.100


■ ログの出力条件を変更するには、LOGGING SET EVENTLOGコマンドを使います。メッセージレベルをMJ(Major)以上のログを出力したい時は次のように設定します。

# LOGGING SET EVENTLOG SEVERITY-LEVEL=major


Note - SEVERITY-LEVELパラメーターの設定は、NVSに保存されたログメッセージの表示と、syslogサーバーへの出力で共通に使用されます。

■ ログメッセージをsyslogサーバーに送信する時のログファシリティー値を変更するには、LOGGING SET SYSLOGコマンドのFACILITY-CODEパラメーターでファシリティーコード(0〜23)を指定します。

# LOGGING SET SYSLOG FACILITY-CODE=16


ログ設定の確認

■ ログ機能の設定情報はLOGGING SHOWコマンドで確認します。

# LOGGING SHOW
EventLog Information:
        Status .................. Enable
        Severity Level .......... Event

SysLog Information:
        Status .................. Enable
        Server .................. 192.168.1.10
        Facility Code ........... 16


資料編

メッセージフォーマット

本製品が生成するログメッセージは次の各フィールドで構成されています。

<Date><Time><Status><Message>

   Date     Time   Status       Message
 08/06/2012 12:07:49::EV::RP::000/M::SSH Server Enabled
 08/06/2012 12:07:47::EV::RP::000/M::Telnet Server Enabled
 08/06/2012 12:01:11::MN::RP::000/B::Module Inserted
 08/06/2012 12:01:09::MJ::RP::000/2::Warm Boot
 08/06/2012 12:01:09::MN::RP::000/2::Module Inserted
 08/06/2012 12:01:08::MJ::RP::000/1::Warm Boot

各フィールドの意味は次のとおりです。

表 1
フィールド名
説明
Date メッセージの生成日。mm/dd/yyyyの形式で表示
Time メッセージの生成時刻。hh:mm:ssの形式で表示
Status ログレベルおよびログタイプ
Message メッセージ本文


ログレベル

ログレベル(severity)には次のものがあります。

表 2
表示
名称
説明
CR Critical データサービスに影響を与え、直ちに対処を要する状況であることを示す。電源供給の停止や電源ユニット、ファンモジュール、ラインカードの異常など
MJ Major データサービスに影響を与える可能性があり、調査を要する状況であることを示す。本製品の再起動など
MN Minor シャーシに対する物理的な構成の変更を示す。モジュールの挿抜、ポートの接続、切断など
EV Event 通常運用における、マネージメント機能に関する状態変化を示す。Telnet/SSH/TFTP機能の使用開始、使用終了など


ログタイプ

ログタイプには次のものがあります。

表 3
表示
名称
説明
RP Report 状態の開始を示す
CL Clear 状態の終了を示す


メッセージ本文

メッセージ本文は、シャーシID(常に000)、スロットID、内容から構成されます。スロットID は、以下のスロットを意味します。

表 4
ID
スロット
1/2 ラインカードスロットのスロット1/2
A/B 電源ユニット/ファンモジュールスロットのスロットA/B
M マネージメントモジュールスロット


ログレベル・ログタイプによるメッセージ表示には次のものがあります。

表 5
メッセージ本文
ログタイプ
説明
Criticalメッセージ
Battery Low RP ラインカードのボタン型電池の残量が低下し、電池の取り替えが必要な可能性がある
CL ラインカードのボタン型電池の残量が正常な状態に回復したか、電池が取り替えられた
Fan # Failure RP 電源ユニットまたはファンモジュールのファンが停止した
CL 電源ユニットまたはファンモジュールのファンが復旧した
High Temperature Threshold RP モジュールの温度がしきい値より高くなった
CL モジュールの温度がしきい値以下に回復した
Power Failure RP 電源ユニットからの供給電圧が、正常動作範囲より高く、または低くなった
CL 電源ユニットからの供給電圧が正常動作範囲内に回復した
Majorメッセージ
Chassis Reset RP シャーシがリセットコマンドにより再起動を開始した
Cold Boot RP ラインカードが電源OFF の状態から起動した(ラインカードを取り付けられたシャーシの電源がONになった、または稼働中にラインカードが取り付けられて、起動した)
Module Reset RP ラインカードがリセットコマンドにより再起動を開始した
Warm Boot RP ラインカードがリセットコマンドにより再起動し、起動した
Minorメッセージ
Authentication Failure RP ユーザーログインに失敗した
Copper|Fiber Port # Offline RP ラインカードのポートがリンクダウンした
Copper|Fiber Port # Online RP ラインカードのポートがリンクアップした
Copper|Fiber Port # RX SML RP ラインカードのポートに多段接続された別のメディアコンバーターからスマートミッシングリンクモードのリンク障害通知を受信中
Copper|Fiber Port # TX SML RP ラインカードのポートがスマートミッシングリンクモードでリンクしているが、対応するポートのリンクが確立していないため、リンク障害を通知中
Module Inserted RP マネージメントモジュールが起動中にラインカードスロット/電源ユニット/ファンモジュールを検出した、または稼働中にモジュールが取り付けられた
Module Removed RP マネージメントモジュールが起動中にラインカードスロット/電源ユニット/ファンモジュールの検出を停止した、または稼働中にモジュールが取り外された
Port # Mode Set to <operating mode> RP チャンネルのリンクモードが変更された
Eventメッセージ
BM update its BM.cfg in MM RP ラインカードがマネージメントモジュール上の自身のコンフィグを更新した
MM overwrite BM cfg RP マネージメントモジュールのコンフィグでラインカードのコンフィグを上書きした
Fast download success RP FILE FASTDOWNLOADコマンドにより、当該スロットのラインカードのファームウェアをアップデートできた
Fast download fatal error RP FILE FASTDOWNLOADコマンドを実行したが、当該スロットのファームウェアと同じバージョンをダウンロードしたため、失敗した
SSH Server Disabled RP SSHサーバーがコマンドにより無効化された
SSH Server Enabled RP SSHサーバーがコマンドにより有効化された
SSH Session Open RP SSHセッションを開始した
SSH Session Close RP SSHセッションを終了した
Telnet Server Disabled RP Telnetサーバーがコマンドにより無効化された
Telnet Server Enabled RP Telnetサーバーがコマンドにより有効化された
Telnet Session Open RP Telnetセッションを開始した
Telnet Session Close RP Telnetセッションを終了した
TFTP Session Open RP TFTPセッションを開始した
TFTP Session Close RP TFTPセッションを終了した
Xmodem Session Open RP XMODEMセッションを開始した
Xmodem Session Close RP XMODEMセッションを終了した


温度しきい値

各モジュールには下記の温度しきい値が設定されています。しきい値を超えた時、およびしきい値を超えた後にしきい値以下に回復した時にログメッセージ(High Temperature Threshold)が出力されます。

表 6
モジュール
温度しきい値
マネージメントモジュール 64℃
ラインカード 65℃
電源ユニット 57℃
ファンモジュール 53℃


syslog形式への変換

ログメッセージをsyslogサーバーに転送する時は、あらかじめsyslog形式にメッセージが変換されます。

ログレベルとsyslogレベルのマッピング

ログメッセージのログレベルは、syslogの「レベル」に以下のとおりマッピングされます。

表 7
ログレベル
syslogレベル
CR(Critical) Critical(2)
MJ(Major) Warnings(4)
MN(Minor) Notices(5)
EV(Event) Informational(6)


(C) 2012 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-001739 Rev.A