SNMPプラグイン編 / サーバーの設定 / MIBコンパイラ
MIBコンパイラは、MIBファイルを内蔵MIBブラウザーが使用できる形式に変換するユーティリティです。MIBファイルを入手し、本ユーティリティでコンパイルすることにより、標準MIBだけでなく、プライベートMIBなどもブラウズできるようになります。
起動方法
コンパイルを行う前に、Windowsのアプリメニューから「AT-Vista Manager EX」→「AT-SNMP - サーバー停止」をクリックして、SNMPプラグインサーバーを停止させてください。
[AVM EXのインストールディレクトリー]\Plugins\AT-SNMP\NetManager\bin\SwimMibc.exeを右クリックし、「管理者として実行」をクリックします。
設定項目

表 1:MIBコンパイラ 画面項目
項目 |
内容 |
コンパイル対象MIBファイル |
「ファイル」→「ターゲット選択」で選択したディレクトリに置かれているMIBファイルの一覧が表示されます。起動時は、SNMPプラグインインストールディレクトリ下のmibfilesディレクトリの内容が表示されます。 |
MIBファイル |
MIBファイル名(*.mib)が表示されます。 |
状態 |
該当MIBファイルの状態を示します。「登録済」は、既にコンパイルされSNMPプラグインの内蔵MIBブラウザーから使用できる状態になっていることを示します。「未登録」は、まだコンパイルされておらずMIBブラウザーからは使用できないことを示します。 |
MIB名 |
コンパイル済みの場合、MIBのモジュール名が表示されます。 |
コンパイル |
選択したMIBファイルをコンパイルします。 |
ログ表示 |
コンパイル処理のログ(テキストファイル)を表示します。 |
コンパイルを行ったMIBファイルは「登録済」となりますが、このとき既に「登録済」であった他のMIBファイルが「未登録」に変わる場合があります。
この現象は、別々なMIBファイルに収められている同一のMIBモジュールをコンパイルした場合に起こります。例えば、RFC1516をコンパイルしたあとに、RFC2108.mibをコンパイルした場合です。この場合は、どちらもモジュールSNMP-REPEATER-MIBとなっているために起こります。(RFC2108.mibはRFC1615.mibを置き換えるバージョンであるためです。)
基本操作
MIBファイルをコンパイルするには、次のようにします。
- 「ファイル」→「ターゲット選択」を選択します。

- MIBファイルの置かれているディレクトリを指定します。ここでは、C:\tmpを指定しています。

- 手順2で指定したディレクトリにあるMIBファイルの一覧が「コンパイル対象MIBファイル」に表示されます。コンパイルしたいMIBファイルを選択し(複数選択可)、「コンパイル」ボタンをクリックしてください。

MIBファイルの拡張子は「.mib」でなくてはなりません。それ以外の場合、ターゲットディレクトリを指定しても一覧に表示されません。
- コンパイルが実行されます。既に登録済みのMIBがあった場合は、次のようなダイアログが表示され、再コンパイルするかどうか尋ねられます。「はい」、「すべてはい」、「いいえ」のいずれかで指定してください。

- コンパイルが終了すると、次のダイアログが表示されます。

- コンパイルされたMIBのデータは、SNMPプラグインのMIBデータベースディレクトリに追加されます(SNMPプラグインインストールディレクトリ下のsmidbディレクトリ)。また、画面上の「状態」欄が「登録済」に変わります。

コンパイル結果の概要は、「コンパイル結果」欄に表示されます。より詳細な情報を知りたいときは、「ログ表示」ボタンをクリックすると、コンパイルのログが表示されます。
メニュー構成
MIBコンパイラは、以下のメニューから構成されています。
ファイル
「ファイル」メニューでは、MIBディレクトリの指定などを行います。
■ ターゲット選択
コンパイル対象のMIBファイルが置かれているディレクトリを選択します。
■ 終了
MIBコンパイラを終了します。
設定
「設定」メニューでは、MIBのロード順序など、高度な設定を行えます。
■ ロード順設定
コンパイル済みMIBの読み込み順序を変更します。MIBオブジェクトの定義が重複している場合は、先に読み込まれたほうが有効になります。
そのため、MIB「A」で定義されたオブジェクトをMIB「B」で拡張再定義しているような場合、MIB「B」が先に読まれるように設定しておかないと、拡張された定義が有効にならず、「A」の古い定義が使われることになります。
このような場合は、本メニューで読み込み順序を変更することにより問題を解決できます。次のダイアログでMIBを選択し、「上へ」、「下へ」ボタンで順序を変更してください。

■ エイリアス設定
登録済みMIBの別名(エイリアス)を定義します。MIB名の差異が原因でMIBコンパイルに失敗するような場合に使います。

新規にエイリアスを作成するには、「追加」ボタンをクリックし、次のダイアログで別名(Module Identity)とオリジナルのMIB名(Aliased)を入力し、「OK」ボタンをクリックします。

この例では、「OriginalName-MIB」という実在のMIBに対し、「AnotherName-MIB」という架空の別名を付けています。
これにより、コンパイル時には、「AnotherName-MIB」への参照が「OriginalName-MIB」への参照に置き換えて処理されます。
エイリアスの定義を変更したい場合は、「エイリアス」ダイアログで「Module Identity」からエイリアスを選択し、「編集」をクリックしてください。エイリアスを削除するには、削除するエイリアスを選択し、「削除」ボタンをクリックしてください。
操作
「操作」メニューでは、MIBのコンパイルや編集、ログの表示などの操作が行えます。
■ コンパイル
選択したMIBファイルを変換・登録し、MIBコンパイラが使用できるようにします。
■ 登録削除
選択したMIBファイルの登録を削除します。
■ ログ表示
コンパイル処理の詳細が記録されたログファイル(テキストファイル)を表示します。
■ MIBファイルの編集
選択したMIBファイルをテキストエディタで開きます。
■ 全てを選択
すべてのMIBファイルを選択した状態にします。
ヘルプ
■ ユーザーガイド
本操作は未サポートです。
■ バージョン情報
MIBコンパイラのバージョン情報を表示します。

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