AWCプラグイン編 / クイックツアー / セル型無線ネットワークの設定 / AP共通設定の作成


AT-TQ4600のAP共通設定
AT-MWS1750APのAP共通設定


AP共通設定を作成します。

AP共通設定は、無線APの動作を決定する初期設定です。無線APの設置場所や運用などに合わせてAP共通設定を作成し、それを無線APに適用することにより無線APの設定管理の手間を省くことができます。
無線APのシリーズ、サポート機能によって、それぞれ異なるAP共通設定を用意します。管理する無線APのうち、該当する機種が1台しかない場合でも、AP共通設定を作成する必要があります。

今回は、AT-TQ4600とAT-MWS1750APに適用するためのAP共通設定をそれぞれに作成します。


AT-TQ4600のAP共通設定

まず、AT-TQ4600で使用するAP共通設定を作成します。
  1. AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP共通設定」をクリックします。
    「設定機能/AP共通設定一覧」画面が表示されます。


  2. 画面右上の「新規作成」ボタンをクリックします。
    「カントリーコードとAPシリーズと共通設定タイプの選択」ダイアログが表示されます。


  3. 「カントリーコード」を「JP - Japan」に設定します。
    現在ログインしているユーザーアカウントの「国コード」が「JP - 日本」に設定されている場合は、本ダイアログのカントリーコードがデフォルトで「JP - Japan」となります。

  4. 「シリーズ」を「TQ Series」に設定します。

  5. 「設定タイプ」を選択します。
    AP共通設定の設定タイプは、無線APのサポート機能によって分かれています。
    ここでは、AT-TQ4600に適合する「Dual[11ac]」を選択します。


  6. 「OK」ボタンをクリックします。
    「AP共通設定新規作成」画面が表示されます。


  7. 「共通設定」にて、AP共通設定の概要を設定します。


  8. 「AP本体」にて、無線APの動作機能を設定します。
    「NTPクライアント」にて、NTPクライアント機能の有効、無効を選択します。
    後述のAWC(Autonomous Wave Control)機能を使用するためには、NTPクライアント機能が有効に設定されている必要があります。
    今回は、追ってAWC機能を有効に設定する際に必要となるため、「NTPクライアント」を「有効」に設定します。
    追加で「NTPサーバー IPアドレス/ホスト名」が表示されますので、今回NTPサーバーとして動作させるPoE+スイッチのIPアドレス「192.168.1.1」を入力します。

  9. 「Syslogクライアント」にて、Syslogクライアント機能の有効、無効を選択します。
    無線APのログメッセージをSyslogサーバーに送信する場合は、この項目を有効に設定します。
    今回は「無効」を選択します。

  10. 「SNMPエージェント」にて、SNMPエージェント機能の有効、無効を選択します。
    SNMPマネージャーによる遠隔監視、設定を行う場合には、SNMPエージェント機能を有効に設定します。
    今回は、SNMPプラグインによる遠隔監視を行うため、「SNMPエージェント」を「有効」に設定します。
    追加で以下の項目が表示されます。今回は、以下のように設定します。

    表 1:AT-TQ4600 SNMPエージェント設定
    項目
    設定値
    説明
    読み取り専用のコミュニティー名 public 読み取り専用のSNMPコミュニティー名を1~256文字の半角英数記号(" ' \ & < >を除く)で入力します。
    ポート番号 161 SNMPエージェントのリスニングポート番号を入力します。
    SNMPリクエストの送信元を制限 無効 SNMPエージェントに対しSNMPリクエストを送信可能なSNMPマネージャーを制限するか否かの設定を行います。
    次に示すホストまたはサブネットのみを許可する SNMPマネージャーのIPアドレスまたはホスト名(FQDN)を入力します。
    本項目は「SNMPリクエストの送信元を制限」が有効に設定されている場合のみ表示されます。
    トラップのコミュニティー名 public SNMP通知メッセージ(トラップ)の通知先コミュニティー名を1~256文字の半角英数記号(" ' \ & < >を除く)で入力します。
    生成トラップ Cold Start
    Link Up/Down
    Authentication
    Association
    Filtered STA
    生成するSNMP通知メッセージを選択します。
    トラップ送信先 IPアドレス/ホスト名 192.168.1.249 トラップホストのホスト名(FQDN)またはIPアドレスを指定します。
    ホストは、3つまで登録できます。


  11. 「+詳細設定」をクリックすると、「NTP同期間隔」、「MACアドレスリスト」、「LED」、「初期化ボタン」の項目が表示されます。


  12. 「無線設定」にて、無線APの無線電波の出力に関する設定を行います。
    「設定タイプ」で選択した機器のタイプに応じて、無線1(2.4GHz帯)、無線2(5GHz帯 W52/W53/W56)を設定します。無線1、無線2の設定は画面上部の「無線1」ボタン、「無線2」ボタンで切り替えることができます。
    今回は、以下のように設定します。

    表 2:AT-TQ4600 無線設定
    項目
    設定値
    説明
    無線1
    無線2
    無線送信 有効 有効 選択した周波数帯の無線電波を送受信するか否かを設定します。
    モード b/g/n a/n/ac サポートするモード(通信プロトコル)です。
    使用帯域幅 20MHz 20MHz 使用する帯域幅です。IEEE 802.11ac、IEEE 802.11nでは、隣接する2つまたは4つのチャンネルを合わせ、40MHzまたは80MHz帯域幅のチャンネルとして使用できます。
    使用条件 常時 常時 無線機能を常に使用する場合は「常時」、緊急モードが有効のときのみ使用する場合は「緊急モードのみ」を指定します。
    緊急モードについては、「緊急モードの有効化」をご覧ください。
    無線クライアント間の通信遮断 無効 無効 同一のバーチャルアクセスポイント(VAP)に接続している無線クライアント同士の通信を許可するか否かを指定します。
    エアタイムフェアネス 無効 無効 通信スピードにかかわらず接続されているすべてのクライアントに同じ通信時間(エアタイム)を提供するか否かを指定します。
    管理フレーム保護 有効 有効 管理フレームを保護するか否かを指定します。
    自動チャンネル選択 すべて すべて 無線通信で使用するチャンネルを指定します。デフォルトはすべてが選択されています。
    最大クライアント接続数 200 200 接続可能なクライアント数を設定します。
    マルチキャスト送信レート Fast Fast IEEE 802.3マルチキャスト・ブロードキャスト送信レートの選択方法を指定します。
    レガシーレートセット
    2.4G Supported Rate:すべて
    2.4G Basic Rate:11 5.5 2 1(Mbps)
    5G Supported Rate:すべて
    5G Basic Rate:24 12 6(Mbps)
    通信プロトコルがIEEE 802.11b/g、IEEE 802.11aの場合のレート(通信速度)を設定します。
    • 2.4G/5G Supported Rate
      サポートさせたいレートを選択します。
    • 2.4G/5G Basic Rate
      接続してくるステーション(無線クライアントや他のアクセスポイント)が、管理下APへの接続を許されるために最低限サポートしていなければならないレートを指定します。
    RTSしきい値 無効 無効 IEEE 802.11b、g、aによる通信に置いて、RTS(送信要求)パケットを送信するか否かを指定します。
    DTIM間隔 1 1 アクセスポイントが送信するビーコンに、DTIM(Delivery Traffic Information Map)を挿入する割合を、1~255の数値で設定します。


    ■ 無線1


    ■ 無線2


  13. 「VAP(マルチSSID)設定」にて、バーチャルアクセスポイント(VAP)の設定を行います。
    「設定タイプ」で選択した機器のタイプに応じて、無線1、無線2のVAPを設定します。
    今回は、以下のように設定します。

    表 3:AT-TQ4600 VAP設定
    項目
    設定値
    説明
    無線1 VAP 1
    無線2 VAP 1
    VAP ステータス 有効 有効 VAPの有効、無効、緊急を設定します。VAP1のVAP ステータスは、「無線設定」の「使用条件」が常時の場合は常に有効となります。
    VLAN ID
    100
    100
    該当するVAPが使用するVLAN IDです。
    Note
    本AP共通設定を適用する無線APがAMFノードにゲストノードとして設定されており、接続するゲストノードの機器情報を自動取得("discovery dynamic"コマンド)するよう設定されている場合、かつ、無線クライアントのIPアドレスの割り当てにDHCPを使用する場合は、無線APの管理用VLANとは異なるVLAN IDを指定してください。
    SSID Test_WLAN Test_WLAN 該当のVAPが使用するSSID(ネットワーク名)です。
    ブロードキャスト 有効 有効 該当のVAPでSSID(ネットワーク名)をブロードキャストするか否かです。
    バンドステアリング 無効 2.4GHz・5GHz帯の両方をサポートしている無線クライアントに対して、5GHz帯への接続を優先するように促し、2.4GHz帯の混雑緩和を試みるか否かです。
    この項目は「無線1」だけにあります。この機能を使う場合は、無線1、無線2それぞれのVAPでSSIDとセキュリティを同一に設定してください。
    AT-TQ3200ではこの項目は表示されません。
    セキュリティ WPA Personal WPA Personal 該当するVAPのセキュリティーです。
    セキュリティーキー(WPA-PSK) 4YourEyesOnly 4YourEyesOnly 暗号キーを設定します。
    WPAバージョン WPA2 WPA2 使用するWPAのバージョンです。
    暗号化プロトコル CCMP CCMP 使用する暗号化プロトコルです。
    ブロードキャストキー更新間隔 0 0 VAPに接続している無線クライアントに送信するブロードキャストパケットのキーの更新間隔です。「0」はキーを更新しません。
    Web認証 無効 無効 該当のVAPに対してWeb認証を適用するか否かです。
    MACアドレス認証 無効 無効 該当のVAPに対してMACアドレス認証を適用する際の方式、または無効を指定します。


  14. 画面右上の「追加」ボタンをクリックします。
    AP共通設定「TQ4600」の設定内容が表示されます。


AT-MWS1750APのAP共通設定

続いて、AT-MWS1750APで使用するAP共通設定を作成します。
  1. AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP共通設定」をクリックし、「設定機能/AP共通設定一覧」画面に戻ります。

  2. 画面右上の「新規作成」ボタンをクリックします。
    「カントリーコードとAPシリーズと共通設定タイプの選択」ダイアログが表示されます。


  3. 「カントリーコード」を「JP - Japan」に設定します。

  4. 「シリーズ」を「MWS-AP Series」に設定します。

  5. 「設定タイプ」を選択します。
    AP共通設定の設定タイプは、無線APのサポート機能によって分かれています。
    ここでは、AT-MWS1750APに適合する「Dual[11ac]」を選択します。


  6. 「OK」ボタンをクリックします。
    「AP共通設定新規作成」画面が表示されます。


  7. 「共通設定」にて、AP共通設定の概要を設定します。


  8. 「AP本体」にて、無線APの動作機能を設定します。


  9. 「無線設定」にて、無線APの無線電波の出力に関する設定を行います。
    「設定タイプ」で選択した機器のタイプに応じて、無線1、無線2を設定します。
    今回は、以下のように設定します。

    表 4:AT-MWS1750AP 無線設定
    項目
    設定値
    説明
    無線1
    無線2
    無線送信 有効 有効 選択した周波数帯の無線電波を送受信するか否かを設定します。
    モード b/g/n n/ac サポートするモード(通信プロトコル)です。
    使用帯域幅 20MHz 20MHz 使用する帯域幅です。IEEE 802.11ac、IEEE 802.11nでは、隣接する2つまたは4つのチャンネルを合わせ、40MHzまたは80MHz帯域幅のチャンネルとして使用できます。
    使用条件 常時 常時 無線機能を常に使用する場合は「常時」、緊急モードが有効のときのみ使用する場合は「緊急モードのみ」を指定します。
    緊急モードについては、「緊急モードの有効化」をご覧ください。
    無線クライアント間の通信遮断 無効 無効 同一のバーチャルアクセスポイント(VAP)に接続している無線クライアント同士の通信を許可するか否かを指定します。
    自動チャンネル選択 すべて すべて 無線通信で使用するチャンネルを指定します。デフォルトはすべてが選択されています。
    最大クライアント接続数 127 127 接続可能なクライアント数を設定します。


    ■ 無線1


    ■ 無線2


  10. 「VAP(マルチSSID)設定」にて、バーチャルアクセスポイント(VAP)の設定を行います。
    「設定タイプ」で選択した機器のタイプに応じて、無線1、無線2のVAPを設定します。
    今回は、以下のように設定します。

    表 5:AT-MWS1750AP VAP設定
    項目
    設定値
    説明
    無線1 VAP 1
    無線2 VAP 1
    VAP ステータス 有効 有効 VAPの有効、無効、緊急を設定します。VAP1のVAP ステータスは、「無線設定」の「使用条件」が常時の場合は常に有効となります。
    VLAN ID
    100
    100
    該当するVAPが使用するVLAN IDです。
    Note
    本AP共通設定を適用する無線APがAMFノードにゲストノードとして設定されており、接続するゲストノードの機器情報を自動取得("discovery dynamic"コマンド)するよう設定されている場合、かつ、無線クライアントのIPアドレスの割り当てにDHCPを使用する場合は、無線APの管理用VLANとは異なるVLAN IDを指定してください。
    SSID Test_WLAN Test_WLAN 該当のVAPが使用するSSID(ネットワーク名)です。
    ブロードキャスト 有効 有効 該当のVAPでSSID(ネットワーク名)をブロードキャストするか否かです。
    セキュリティ WPA Personal WPA Personal 該当するVAPのセキュリティーです。
    セキュリティーキー(WPA-PSK) 4YourEyesOnly 4YourEyesOnly 暗号キーを設定します。
    WPAバージョン WPA2 WPA2 使用するWPAのバージョンです。
    AT-MWS APシリーズでは、「WPA2」のみ、または「WPA2」と「WPA」の両方を選択する必要があります。
    暗号化プロトコル CCMP CCMP 使用する暗号化プロトコルです。
    AT-MWS APシリーズでは、「CCMP」のみ、または「CCMP」と「TKIP」の両方を選択する必要があります。また、この際、WPAバージョンに「WPA」も選択している場合は、「CCMP」と「TKIP」の両方を選択する必要があります。
    ブロードキャストキー更新間隔 0 0 VAPに接続している無線クライアントに送信するブロードキャストパケットのキーの更新間隔です。「0」はキーを更新しません。


  11. 画面右上の「追加」ボタンをクリックします。
    AP共通設定「MWS1750」の設定内容が表示されます。



(C) 2017-2019 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-002428 Rev.Q