画面リファレンス / SD-WAN / アプリケーションルール


アプリケーションルールを作成、編集します。


■ 表示1

表 1:アプリケーションルール ヘッダー
項目名 説明
「戻る」ボタン(左矢印アイコン) 前の画面に戻ります。
SD-WAN画面の右上の「ルールを作成」ボタンや「SD-WANルールの作成」、またはルールの「編集」アクションからアプリケーションルール画面に移動した場合は、直前に表示していたタブに戻ります。
「保存」ボタン アプリケーションルールの設定を保存し、WANデバイスのランニングコンフィグ(動作時コンフィグ)に適用します。
Note
別途、WANデバイスのスタートアップコンフィグ(起動時コンフィグ)ファイルに保存する必要があります。
「キャンセル」ボタン アプリケーションルールの変更を破棄し、設定を中止します。
名前 アプリケーションルールの名前を入力します。
名前は32文字以内の半角英数字、ハイフン(-)、アンダースコア(_)で指定します。
保存済みのルールを編集する場合、名前は変更できません。名前を変更したい場合は、現在のルールを削除し、別途ルールを作成し直す必要があります。
入力した名前に基づいて、WANデバイスのコンフィグにリンク監視グループ、リンク監視プロファイル、ポリシーベースルーティングルール、ゾーン定義が作成されます。これらは共通して「VM_」で始まる名前を持ちます。
Note
本画面でアプリケーションルールを作成する際、ルール名に「VM_」で始まる文字列は使用しないでください。
また、管理対象のWANデバイスのCLIにて、「VM_」で始まるリンク監視グループ、リンク監視プロファイル、ポリシーベースルーティングルール、ゾーン定義を作成しないでください。

■ 表示2
性能プロファイルは、2つの部分から成り立ちます。
表 2:アプリケーションルール 性能プロファイル
項目名 説明
リンク状態しきい値
レイテンシー リンク監視プローブのレイテンシー(遅延)に基づいてリンクの状態を「良好」または「不良」に分類します。
  • 不良判定しきい値:
    レイテンシーがこのしきい値を超えると、リンクの状態は「不良」と判断されます。
    しきい値は1~2000(単位:ミリ秒)の数値で指定します。
  • 復帰マージン:
    不良判定から良好判定に戻るためのレイテンシーのマージンを指定します。
    マージンは0~1999(単位:ミリ秒)の数値で指定します。
    不良リンクのレイテンシーが、不良判定しきい値から復帰マージンを差し引いた値を下回った場合に、リンクのレイテンシーは「良好」の判定に戻ります。
    例えば、不良判定しきい値が「1000」、復帰マージンが「200」に設定された場合、一度レイテンシーの状態が不良と判定されたリンクは、レイテンシーの値が800(1000 - 200)ミリ秒以下に収まった場合に、良好リンクに復帰します。
ジッター リンク監視プローブのジッター(遅延の揺らぎ)に基づいてリンクの状態を「良好」または「不良」に分類します。
  • 不良判定しきい値:
    ジッターがこのしきい値を超えると、リンクの状態は「不良」と判断されます。
    しきい値は1~1000(単位:ミリ秒)の数値で指定します。
  • 復帰マージン:不良判定から良好判定に戻るためのジッターのマージンを指定します。
    マージンは0~999(単位:ミリ秒)の数値で指定します。
    不良リンクのジッターが、不良判定しきい値から復帰マージンを差し引いた値を下回った場合に、リンクのジッターは「良好」の判定に戻ります。
    例えば、不良判定しきい値が「1000」、復帰マージンが「200」に設定された場合、一度ジッターの状態が不良と判定されたリンクは、ジッターの値が800(1000 - 200)ミリ秒以下に収まった場合に、良好リンクに復帰します。
プローブロス リンク監視プローブに連続して応答しない回数に基づいてリンクの状態を「良好」「不良」または「到達不能」に分類します。
  • 不良判定しきい値:
    連続プローブロス回数がこのしきい値を超えると、リンクの状態は「不良」と判断されます。
    しきい値は1~100(単位:回)の数値で指定します。
  • 良好判定しきい値:
    不良判定、到達不能判定から良好判定に戻るための連続プローブロス回数のしきい値を指定します。
    連続プローブロス回数がこのしきい値を下回ると、リンクの状態は「良好」と判断されます。
    しきい値は1~100(単位:回)の数値で指定します。
  • 到達不能判定しきい値:連続プローブロス回数がこのしきい値を超えると、リンクの状態は「到達不能」と判断されます。
    しきい値は1~100(単位:回)の数値で指定します。
プローブロスのしきい値を設定する際は、これら3つすべての値を設定する必要があります。また、これらの数値は、
 良好判定しきい値 < 不良判定しきい値 < 到達不能判定しきい値
となるよう設定します。
リンク選択基準 選択されたアプリケーションのトラフィックを送出するリンクの選択基準を「レイテンシー」、「ジッター」、「プローブロス」、「優先度」、または「複合メトリック」から選びます。デフォルトは「優先度」です。
  • 「レイテンシー」、「ジッター」、「プローブロス」を選択した場合、該当のメトリックが最小のリンクを最も優れたリンクと見なし、該当アプリケーションのトラフィックを通過させます。
  • 「優先度」を選択した場合は、「適用する拠点」に指定したリンク監視グループのメンバーリストの上にあるものから選択されます。
  • 「複合メトリック」を選択した場合は、レイテンシー、ジッター、プローブロスに基づいてスコア付けを行い、最もスコアの良い(低い)リンクが選択されます。
リンク選択基準にかかわらず、レイテンシー、ジッター、連続プローブロス回数のいずれかが不良に判定されたリンクより、すべてのメトリックにて良好の判定となったリンクが優先されます。

■ 表示3
適用する拠点を指定して、リンク監視グループを作成します。
表 3:アプリケーションルール 適用する拠点
項目名 説明
グループを追加 「グループを追加」サイドパネルが表示されます。

■ 「グループを追加」サイドパネル

リンク監視グループのメンバーを選択します。
  • 送信元/宛先:
    管理下の機器からVPNトンネルの送信元/宛先WANデバイスを2台選択します。
    また、選択されたWANデバイスに作成可能なルール数が表示されます。
  • VPNメンバー:
    送信元/宛先WANデバイス間に設定されたトンネル名が表示されます。
    トンネル名をクリックすると、青色の選択状態になります。再度クリックすると、灰色の非選択状態に戻ります。
選択後はサイドパネル右上の×ボタンをクリックするか、サイドパネルの外側をクリックして、サイドパネルを閉じます。
送信元/宛先WANデバイス名 送信元/宛先WANデバイスのデバイス名とAMFエリア名が表示されます。
「削除」ボタン(ゴミ箱アイコン) 選択したメンバーをすべて破棄します。
「負荷分散メンバー」チェックボックス 選択したリンク監視グループ内でリンクアグリゲーションを有効にします。
チェックボックスにチェックが入っている場合、良好判定のリンクすべてにトラフィックが送出されます。もしすべてのリンクの状態が不良に変化した場合は、リンク状態基準に基づいて、トラフィックを送出するリンクを1つだけ選択します。
デフォルトは「チェックなし」です(負荷分散しません)。
メンバー一覧 リンク監視グループのメンバーを表示します。
この一覧に表示されたリンクの中から、性能プロファイルに従って、アプリケーションのトラフィックを送出するリンクが選択されます。
  • リンク選択基準を「優先度」以外に設定している場合は、この一覧の表示順は意味を持ちません。
  • リンク選択基準を「優先度」に設定している場合は、この一覧の上位の良好リンクから選択されます。
    例えば、一覧に上から「tunnelA」「tunnelB」「tunnelC」が並んでいることを仮定します。

    • 「tunnelB」、「tunnelC」が良好リンク、「tunnelA」が不良リンクとして判定されている場合、良好リンクで最上位の「tunnelB」がトラフィックの送出に使用されます。
    • 「tunnelB」の状態が不良に変化した場合は、「tunnelC」が選択されます。
    • 「tunnelA」の状態が良好に変化した場合は、その他のメンバーのリンク状態にかかわらず、「tunnelA」が優先して使用されます。
各行の右側のハンドルをドラッグ&ドロップして、優先度を並べ替えることができます。

■ 表示4
性能プロファイルに基づいてリンク選択を行うアプリケーションを選択します。
表 4:アプリケーションルール アプリケーション
項目名 説明
アプリケーションを追加 「アプリケーション」サイドパネルが表示されます。

■ 「アプリケーション」サイドパネル

性能プロファイルを適用するアプリケーションを選択します。
該当のアプリケーションのトラフィックは、「適用する拠点」に追加したリンク監視グループのメンバーから、性能プロファイルの選択に従って、特定のリンクに送出されます。
  • 検索フィールド:
    検索したいキーワードを入力します。
    名前に、本フィールドに入力された文字列を含む項目を表示します。
    元のリストに戻る場合は空欄にします。
    Note
    大文字小文字は区別しません。
  • 対象アプリケーション候補リスト:
    ルーターのアプリケーションコントロール(DPI:ディープパケットインスペクション)によって判別可能なアプリケーション定義名のリストです。
    ルールでトラフィックの送出先を制御したいアプリケーション名をリストから1つ選択します。
選択後はサイドパネル右上の×ボタンをクリックするか、サイドパネルの外側をクリックして、サイドパネルを閉じます。
アプリケーション名 現在選択されているアプリケーションを表示します。