各種操作 / その他の設定 / WDSによるネットワーク間のブリッジ
WDS(Wireless Distribution System)を使用すると、無線通信でLAN間(アクセスポイント間)を接続(ブリッジ)することができます。有線でLAN間を接続できないような場合に便利です。
WDSには、以下の制限があります。
- VAP(バーチャルアクセスポイント)、ゲストネットワークとの併用はできません。
- チャンネルの自動設定は利用できません。
- WDSと無線クライアントのアクセスの併用はお勧めいたしません。
- 屋外のブリッジングを行う場合、W52とW53のチャンネルは、電波法令により日本での屋外使用が禁止されています。
- WDSが設定されている無線インターフェース上でWeb認証を使用しないでください。
AWCプラグイン管理下のネットワークに直接接続された無線APをルートAP、WDS接続を経由してAWCプラグイン管理下のネットワークと通信を行う無線APをサテライトAPと呼びます。
WDSは、AT-TQシリーズ(通常ファームウェア)でのみサポートします。AT-TQシリーズ(SDN/OpenFlow対応ファームウェア)では未サポートとなります。
WDSの設定項目は機種によって大きく2種類に分かれます。本ページでは、設定項目の違いにより、以下のように呼びます。
- グループA
AT-TQ2450/3200/3400/3600/4400/4600/4400e
- グループB
AT-TQ1402/5403/5403e、AT-TQm1402/5403
グループA(AT-TQ2450/3200/3400/3600/4400/4600/4400e)
AT-TQ2450/3200/3400/3600/4400/4600/4400eによるWDSの設定を説明します。
ここでは、下記の構成を仮定します。

ルートAPの設定
AWCプラグイン管理下のネットワークに接続された無線AP、ルートAPから設定を始めます。
■ AP共通設定の作成
はじめに、WDSに使用する無線APに適用するAP共通設定を作成します。
このAP共通設定は、無線クライアントのアクセスを行わず、WDS専用に設定するための、ダミー設定です。
「AP共通設定の作成、編集、削除」を参考に、「VAP(マルチSSID)設定」にて、無線1のVAP1にダミーのVAPを作成します。無線2は使用しないため、「無線設定」にて無効に設定しておきます。
VAPの作成の際には、以下の点に留意してください。
- ここでは、ダミーのVAPのSSIDを「not for use」としています。
実際にはこのSSIDは使用されません。WDSの設定の際に、実際に使用するSSIDを別途指定します。
- セキュリティには、WDSで使用するのと同じものを指定します。
今回は、WDS接続にWPA2を使用する前提で、以下のように設定しています。
- セキュリティ:WPAパーソナル
- セキュリティーキー:(任意)
- WPAバージョン:WPA2
- 暗号化プロトコル:CCMP
- ブロードキャストキー更新間隔:0
- VAP2以降は登録しません。適用する無線APは、WDS専用に用いるものとします。
■ WDSに使用する無線APの登録
「無線APの登録、情報編集、削除」を参考に、WDSに使用する無線APを登録します。
ここでは、先述の構成例に従い、「TQ4600-WDS-ROOT」として登録しています。
■ 個別設定(AP共通設定、チャンネル、WDS設定)の適用
「無線AP個別設定」を参考に、WDS専用のAP共通設定を適用し、チャンネル設定、WDS設定を行います。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- WDSに使用する無線AP(この例では「TQ4600-WDS-ROOT」)の行の右端にある「詳細」ボタン(虫めがねアイコン)をクリックし、「無線AP詳細」画面を表示します。
この時点では、「設定情報」の「AP共通設定」は、「未設定」と表示されています。
- 「設定情報」の「編集」をクリックし、「個別設定」画面を表示します。
- 「AP本体」の「AP共通設定」ドロップダウンリストから、先ほど作成したWDS用のダミー設定を選択します。
- 「無線設定」にて、WDS接続に使用する無線のチャンネルを選択します。
ここでは、例として、無線1の3chを使用するものとします。
また、無線2は使用しないため、「+ 詳細設定」をクリックして表示される「無線送信の無効化」にて、「無効化中」にチェックを付けます。
- 「WDS設定」にて、「+ 追加」をクリックし、新しいWDS設定を作成します。
今回は、「WDS1」が作成されます。
- 「無線送信」を「有効」にします。
- 「接続用無線インターフェース」を選択します。
ここでは、先述の通り、「無線1」を選択します。
- 「MACアドレス」に、WDSの接続先となる無線APのMACアドレスを入力します。
1つのルートAPに対し、最大で4つのサテライトAPを登録することができます。
ここでは、先述の構成例に従い、「00:00:5e:00:53:c0」を入力します。
- 「セキュリティ」を設定します。
「セキュリティ」には、先ほどダミーAP共通設定で作成したVAPと同じセキュリティを選択します。今回は「WPAパーソナル」を選択します。
- WDSに使用するSSIDを入力します。
今回は、「WDS_test」と入力します。
- WDSに使用するSSIDのセキュリティーキーを入力します。
複数のサテライトAPを登録する場合は、同じセキュリティーキーを使用してください。
今回は、「himitsu!」と入力します。
- 複数のサテライトAPを登録する場合は、手順6~12を繰り返します。
- 画面右上の「保存」ボタンをクリックします。
「無線AP詳細」画面に切り替わり、無線APへの設定適用が自動で行われます。
ルートAPの設定は以上です。
サテライトAPの設定
ルートAPの対向に接続する無線AP、サテライトAPの設定を行います。
WDS設定が完了していない場合、サテライトAPはAWCプラグインの管理対象として表示できません。サテライトAP側のネットワークに配備する前に、またはサテライトAP側のネットワークで、無線APのWeb設定画面から設定を行う必要があります。
無線APのWeb設定画面での設定方法は、AT-TQシリーズ リファレンスマニュアルをご覧ください。
手順は次の通りです。
■ サテライトAPへのログイン
- サテライトAPと設定用コンピューターをPoEスイッチを介して接続します。
無線APがACアダプター(別売)に対応した機種でACアダプターをご使用の場合は、無線APのLANポートと設定用コンピューターを直接接続することができます。詳しくは、AT-TQシリーズ無線APのユーザーマニュアルを参照してください。
AT-TQ4400eは、ACアダプターに対応しておりません。PoEによる給電が必要です。
- インターネットブラウザーを使用して、サテライトAPのIPアドレスにアクセスします。
コンピューターのIPアドレスは192.168.1.100/255.255.255.0など、本製品と同じネットワークに設定しておく必要があります。
設定に使用しているネットワークにDHCPサーバーが存在しない場合に、本製品のIPアドレスは「192.168.1.230」となります。DHCPサーバーが存在すると、本製品はDHCPサーバーからIPアドレスを取得します。
- 管理者のユーザー名、パスワードを使用して、ログインします。
AT-TQシリーズ無線APの初期設定時における管理者のユーザー名は「manager」、パスワードは「friend」です。
■ ダミーのSSID・セキュリティーの設定
WDSの暗号化方式として「WPAパーソナル」を使用するために、「VAP/セキュリティー」画面で「WPAパーソナル」を選択します。該当の無線APはWDS専用として動作させ、無線クライアントに接続サービスを提供しません。
- 「詳細設定」/「VAP/セキュリティー」画面を開きます。
- 「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
- 「VAP0」の「SSID」に「not for use」と入力します。
- 「VAP0」の「セキュリティー」で「WPAパーソナル」を選択し、「キー」に8~63文字のキーを入力します。接続サービスを提供しないので、「キー」はユーザーに公開しません。
- 「適用」ボタンをクリックします。
- 確認ダイアログが表示されますので、「OK」ボタンをクリックします。
■ チャンネルの選択
- 「詳細設定」/「無線」画面を開きます。
- 「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
- 「ステータス」を「オン」に設定します。
- ルートAPでWDS用に選択したチャンネルに合わせて、「チャンネル」を設定します。
ここでは「3」を選択します。
- 「適用」ボタンをクリックします。
- 確認ダイアログが表示されますので、「OK」ボタンをクリックします。
■ WDSの設定
- 「詳細設定」/「WDS」画面を開きます。
AT-TQシリーズ無線APには、最大4つのWDS設定を設定できます。
今回は、一番上のWDS設定欄を使用します。
- 「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
- 「リモートアドレス」にルートAPのMACアドレスを入力します。
ここでは、先述の構成例に従い、「00:00:5e:00:53:a0」を入力します。
- 「暗号化」で「WPAパーソナル」を選択し、ルートAPに設定したのと同じSSIDとキーを入力します。
ここでは、SSIDに「WDS_test」、キーに「himitsu!」を入力します。
- 「適用」ボタンをクリックします。
- 確認ダイアログが表示されますので、「OK」ボタンをクリックします。
■ AWCプラグインへのサテライトAPの登録
以上の設定手順で、WDSによるブリッジングの設定が完了し、AWCプラグインのWeb管理画面からサテライトAPが確認できるようになります。
サテライトAPをAWCプラグインの管理下に追加する場合は、以下の手順で行います。
無線APのWeb設定画面からWDS設定済みの無線APをAWCプラグインの管理下に追加する場合は、AP共通設定を選択し、適用する前に、個別設定によりWDSの設定を再度行う必要があります。
WDS設定が完了する前にAP共通設定を適用した場合、既存のWDSの設定が無効になり、AWCプラグインから管理できなくなる場合があります。
- サテライトAP側のネットワークにて、サテライトAPのIPアドレスを確認しておきます。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- 確認したサテライトAPのIPアドレスとMACアドレス(この例では「00:00:5e:00:53:c0」)を使用して、「無線APの登録、情報編集、削除」を参考に、サテライト無線APを登録します。
ここでは、先述の構成例に従い、「TQ4600-WDS-SAT」として登録します。
手動で登録を行う場合は、「無線AP登録」ダイアログにて「追加」ボタンをクリックすると、「無線AP詳細」画面が表示されますので、手順7に進んでください。
ゲストノードから登録する場合は、次の手順4~手順6の操作が必要です。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- WDSに使用する無線AP(この例では「TQ4600-WDS-SAT」)の行の右端にある「詳細」ボタン(虫めがねアイコン)をクリックし、「無線AP詳細」画面を表示します。
この時点では、「設定情報」の「AP共通設定」は、「未設定」と表示されています。
- 「設定情報」の「編集」をクリックし、「個別設定」画面を表示します。
- 「AP本体」の「AP共通設定」ドロップダウンリストから、先ほど作成したWDS用のダミー設定を選択します。
AP共通設定を選択したあと、WDSの設定が完了するまで、無線AP個別設定画面の「保存」ボタンをクリックしないでください。
- 「無線設定」にて、WDS接続に使用する無線のチャンネルを選択します。
ここでは、例として、無線1の3chを使用するものとします。
また、無線2は使用しないため、「+ 詳細設定」をクリックして表示される「無線送信の無効化」にて、「無効化中」にチェックを付けます。
- 「WDS設定」にて、「+ 追加」をクリックし、新しいWDS設定を作成します。
今回は、「WDS1」が作成されます。
- 「無線送信」を「有効」にします。
- 「接続用無線インターフェース」を選択します。
ここでは、先述の通り、「無線1」を選択します。
- 「MACアドレス」に、ルートAPのMACアドレスを入力します。
ここでは、先述の構成例に従い、「00:00:5e:00:53:a0」を入力します。
- 「セキュリティ」を設定します。
「セキュリティ」には、先ほどダミーAP共通設定で作成したVAPと同じセキュリティを選択します。今回は「WPAパーソナル」を選択します。
- WDSに使用するSSIDを入力します。
今回は、「WDS_test」と入力します。
- WDSに使用するSSIDのセキュリティーキーを入力します。
今回は、「himitsu!」と入力します。
- 複数のサテライトAPを登録する場合は、手順6~12を繰り返します。
- 画面右上の「保存」ボタンをクリックします。
「無線AP詳細」画面に切り替わり、無線APへの設定適用が自動で行われます。
無線APへの設定適用には時間がかかりますので、次の手順を実行する前に、しばらくお待ちください。
- サテライトAPが正常にAWCプラグインの管理下に追加されたことを確認します。
AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示され、サテライトAPが管理下に追加されたことが確認できます。
サテライトAPの設定は以上です。複数のサテライトAPを登録する場合は、各APに本項の設定を行います。
グループB(AT-TQ1402/5403/5403e、AT-TQm1402/5403)
AT-TQ1402/5403/5403e、AT-TQm1402/5403によるWDSの設定を説明します。
ここでは、下記の構成を仮定します。

ルートAPの設定
AWCプラグイン管理下のネットワークに接続された無線AP、ルートAPから設定を始めます。
■ AP共通設定の作成
はじめに、WDSに使用する無線APに適用するAP共通設定を作成します。
このAP共通設定は、無線クライアントのアクセスを行わず、WDS専用に設定するための、ダミー設定です。
「AP共通設定の作成、編集、削除」を参考に、「VAP(マルチSSID)設定」にて、無線1のVAP1にダミーのVAPを作成します。無線2、無線3は使用しないため、「無線設定」にて無効に設定しておきます。
VAPの作成の際には、以下の点に留意してください。
- VLAN IDには、WDSで使用するのと同じものを指定します。
今回は、「1」を設定しています。
- ここでは、ダミーのVAPのSSIDを「not for use」としています。
実際にはこのSSIDは使用されません。WDSの設定の際に、実際に使用するSSIDを別途指定します。
- セキュリティには、WDSで使用するのと同じものを指定します。
今回は、WDS接続にWPA2を使用する前提で、以下のように設定しています。
- セキュリティ:WPAパーソナル
- セキュリティーキー:(任意)
- WPAバージョン:WPA2
- 暗号化プロトコル:CCMP
- 管理フレーム保護:無効
WDSと管理フレーム保護の併用は未サポートとなります。
- ブロードキャストキー更新間隔:0
- VAP2以降は登録しません。適用する無線APは、WDS専用に用いるものとします。
■ WDSに使用する無線APの登録
「無線APの登録、情報編集、削除」を参考に、WDSに使用する無線APを登録します。
ここでは、先述の構成例に従い、「TQ5403-1F-WDS」として登録しています。
■ 個別設定(AP共通設定、チャンネル、WDS設定)の適用
「無線AP個別設定」を参考に、WDS専用のAP共通設定を適用し、チャンネル設定、WDS設定を行います。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- WDSに使用する無線AP(この例では「TQ5403-1F-WDS」)の行の右端にある「詳細」ボタン(虫めがねアイコン)をクリックし、「無線AP詳細」画面を表示します。
この時点では、「設定情報」の「AP共通設定」は、「未設定」と表示されています。
- 「設定情報」の「編集」をクリックし、「個別設定」画面を表示します。
- 「AP本体」の「AP共通設定」ドロップダウンリストから、先ほど作成したWDS用のダミー設定を選択します。
- 「無線設定」にて、WDS接続に使用する無線のチャンネルを選択します。
ここでは、例として、無線1の3chを使用するものとします。
無線2、無線3はAP共通設定によって無線送信を無効にするため、無視します。
- 「無線設定」にて、「WDSモード」のラジオボタンから「WDS Parent」を選択します。
「WDS設定」に新しいWDS設定「WDS1」が作成されます。
- 「WDS設定」にて、「無線送信」を「有効」にします。
- WDSに使用するSSIDを入力します。
今回は、「WDS_test」と入力します。
- 「セキュリティ」を設定します。
「セキュリティ」には、先ほどダミーAP共通設定で作成したVAPと同じセキュリティを選択します。今回は「WPAパーソナル」を選択します。
- WDSに使用するSSIDのセキュリティーキーを入力します。
複数のサテライトAPを登録する場合は、同じセキュリティーキーを使用してください。
今回は、「himitsu!」と入力します。
- 「管理フレーム保護」を「無効」にします。
- 画面右上の「保存」ボタンをクリックします。
「無線AP詳細」画面に切り替わり、無線APへの設定適用が自動で行われます。
ルートAPの設定は以上です。
サテライトAPの設定
ルートAPの対向に接続する無線AP、サテライトAPの設定を行います。
WDS設定が完了していない場合、サテライトAPはAWCプラグインの管理対象として表示できません。サテライトAP側のネットワークに配備する前に、またはサテライトAP側のネットワークで、無線APのWeb設定画面から設定を行う必要があります。
無線APのWeb設定画面での設定方法は、AT-TQ5403・AT-TQm5403・AT-TQ5403e ドキュメントをご覧ください。
手順は次の通りです。
■ サテライトAPへのログイン
- サテライトAPと設定用コンピューターをPoEスイッチを介して接続します。
無線APがACアダプター(別売)に対応した機種でACアダプターをご使用の場合は、無線APのLANポートと設定用コンピューターを直接接続することができます。詳しくは、無線APのユーザーマニュアルを参照してください。
AT-TQ5403eは、ACアダプターに対応しておりません。PoEによる給電が必要です。
- インターネットブラウザーを使用して、サテライトAPのIPアドレスにアクセスします。
コンピューターのIPアドレスは192.168.1.100/255.255.255.0など、本製品と同じネットワークに設定しておく必要があります。
設定に使用しているネットワークにDHCPサーバーが存在しない場合に、本製品のIPアドレスは「192.168.1.230」となります。DHCPサーバーが存在すると、本製品はDHCPサーバーからIPアドレスを取得します。
- 管理者のユーザー名、パスワードを使用して、ログインします。
AT-TQシリーズ無線APの初期設定時における管理者のユーザー名は「manager」、パスワードは「friend」です。
■ WDSのSSID・セキュリティーの設定
WDSの設定を行います。
WDSの暗号化方式として「WPAパーソナル」を使用するために、「VAP/セキュリティー」画面で「WPAパーソナル」を選択します。該当の無線APはWDS専用として動作させ、無線クライアントに接続サービスを提供しません。
- 「設定」/「VAP/セキュリティー」画面を開きます。
- 「無線1」タブ、「VAP0」タブをクリックします。
- 「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WDS(子機)」を選択します。
- 「SSID」設定欄にWDSで使用するVAP(以下、WDS VAP)のSSIDを設定します。
今回は、「WDS_test」と入力します。
- 「VLAN ID」設定欄に、WDS VAPのVLAN IDを設定します。
今回は、「1」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択します。
- 「キー」設定欄にWDS VAPのセキュリティーキーを入力します。
今回は「himitsu!」と入力します。
- 「IEEE 802.11w (MFP)」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「無効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
■ チャンネルの選択
- メニューから「設定」/「無線LAN」をクリックします。
- 「無線1」タブをクリックします。
- 「チャンネル」設定欄をクリックし、ルートAPでWDS用に選択したチャンネルに合わせて、「チャンネル」を設定します。
ここでは「3」を選択します。
- 「ステータス」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
■ AWCプラグインへのサテライトAPの登録
以上の設定手順で、WDSによるブリッジングの設定が完了し、AWCプラグインのWeb管理画面からサテライトAPが確認できるようになります。
サテライトAPをAWCプラグインの管理下に追加する場合は、以下の手順で行います。
無線APのWeb設定画面からWDS設定済みの無線APをAWCプラグインの管理下に追加する場合は、AP共通設定を選択し、適用する前に、個別設定によりWDSの設定を再度行う必要があります。
WDS設定が完了する前にAP共通設定を適用した場合、既存のWDSの設定が無効になり、AWCプラグインから管理できなくなる場合があります。
- サテライトAP側のネットワークにて、サテライトAPのIPアドレスを確認しておきます。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- 確認したサテライトAPのIPアドレスとMACアドレス(この例では「00:00:5e:00:53:c0」)を使用して、「無線APの登録、情報編集、削除」を参考に、サテライト無線APを登録します。
ここでは、先述の構成例に従い、「TQ5403-WDS-SAT」として登録します。
手動で登録を行う場合は、「無線AP登録」ダイアログにて「追加」ボタンをクリックすると、「無線AP詳細」画面が表示されますので、手順7に進んでください。
ゲストノードから登録する場合は、次の手順4~手順6の操作が必要です。
- AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示されます。
- WDSに使用する無線AP(この例では「TQ5403-WDS-SAT」)の行の右端にある「詳細」ボタン(虫めがねアイコン)をクリックし、「無線AP詳細」画面を表示します。
この時点では、「設定情報」の「AP共通設定」は、「未設定」と表示されています。
- 「設定情報」の「編集」をクリックします。
- 「AP本体」の「AP共通設定」ドロップダウンリストから、先ほど作成したWDS用のダミー設定を選択します。
AP共通設定を選択したあと、WDSの設定が完了するまで、無線AP個別設定画面の「保存」ボタンをクリックしないでください。
- 「無線設定」にて、WDS接続に使用する無線のチャンネルを選択します。
ここでは、例として、無線1の3chを使用するものとします。
無線2、無線3はAP共通設定によって無線送信を無効にするため、無視します。
- 「無線設定」にて、「WDSモード」のラジオボタンから「WDS Child」を選択します。
「WDS設定」に新しいWDS設定「WDS1」が作成されます。
- 「WDS設定」にて、「無線送信」を「有効」にします。
- WDSに使用するSSIDを入力します。
今回は、「WDS_test」と入力します。
- 「セキュリティ」を設定します。
「セキュリティ」には、先ほどダミーAP共通設定で作成したVAPと同じセキュリティを選択します。今回は「WPAパーソナル」を選択します。
- WDSに使用するSSIDのセキュリティーキーを入力します。
複数のサテライトAPを登録する場合は、同じセキュリティーキーを使用してください。
今回は、「himitsu!」と入力します。
- 「管理フレーム保護」を「無効」にします。
- 画面右上の「保存」ボタンをクリックします。
「無線AP詳細」画面に切り替わり、無線APへの設定適用が自動で行われます。
無線APへの設定適用には時間がかかりますので、次の手順を実行する前に、しばらくお待ちください。
- サテライトAPが正常にAWCプラグインの管理下に追加されたことを確認します。
AWCプラグインメニューから「無線設定」→「AP登録・設定」をクリックします。
「設定機能/無線AP一覧」画面が表示され、サテライトAPが管理下に追加されたことが確認できます。
サテライトAPの設定は以上です。
多段接続をする場合
AT-TQ1402/5403/5403e、AT-TQm1402/5403は、3台の無線APを利用した2段までの多段接続をサポートします。
2段接続を行う場合は、共通のWDS VAPを使用する方法と、異なる無線バンドを使用して個別にWDS VAPを設定する方法の、2通りの設定を行えます。
■ 共通のWDS VAPを使用する
この場合は、中継点となる無線APをWDSのルートAPとして設定し、両端をサテライトAPに設定します。

■ 異なる無線バンドを使用して個別にWDS VAPを設定する
この場合は、個別のWDS VAPに対して、それぞれルートAP、サテライトAPに設定します。
中継点となる無線APでは、両方の機能を果たします。

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