クイックツアー / AWC-CBの設定 / セル型/ブランケット型の検討


無線APごとに異なるチャンネルを使用するセル型無線ネットワークと、複数の無線APで共通のチャンネルを使用するブランケット型無線ネットワーク AWC-CBを混在させ、両者の利点を活かすことができます。
セル型無線ネットワーク、ブランケット型無線ネットワークは、それぞれバーチャルアクセスポイント(VAP)として運用します。

上記の構成を実現するために、それぞれの無線ネットワークをセル型VAP、ブランケット型VAP(CB VAP)のどちらの形態で提供するかを検討します。

セル型とブランケット型の無線ネットワークには以下の違いがあります。

表 1:セル型とブランケット型の比較
 
セル型(従来型)
ブランケット型
ローミング
×
端末に依存

ゼロ時間
設置

煩雑なチャンネル設計が必要

同一チャンネルを利用するため
チャンネル設計不要
スループット

複数セルを運用しセルあたりの端末数を抑えることで
高スループットを実現可能
×
同一チャンネルを利用するため
端末数増加時のスループットは低下

一般に、頻繁な移動が必要、かつ、同時に使用することが少ない携帯端末などは、ローミングレス・低スループットのブランケット型のCB VAPが向きます。
移動が少なく、同時接続が多いPC端末などは、ローミングによる遅延が伴うものの、無線APごとのクライアント数を分散して高スループットを実現しやすい、従来型のセル型のVAPが適します。

同じ無線モード(無線1、無線2)にセル型のVAPとブランケット型のCB VAPを混在させることも可能です。
ただし、チャンネルブランケットに所属する無線AP同士は同一の無線チャンネルを使用するため、CB VAPを設定している無線バンドにセル型VAPを設定すると、セル型VAPでは隣接する無線AP間で電波が干渉する状態となります。これらを併用する場合は事前に充分な検証を行う必要があります。
今回は、セル型VAPをより広帯域な5GHz帯の無線2に、ブランケット型のCB VAPを2.4GHzの無線1に設定することとします。
また、セルごとの従業員用のPC端末の収容数に影響を与えないよう、来客用無線ネットワークはブランケット型にすることにします。

表 2:提供する無線ネットワーク
 
無線バンド
TQ5403-xF-1
TQ5403-xF-2
TQ5403-xF-3
概要
2F 無線2
ForStaff-PC
ForStaff-PC
ForStaff-PC
従業員 PC端末用セル型VAP
無線1
ForStaff-Mobile
従業員 モバイル端末用AWC-CB
1F 無線2
ForStaff-PC
ForStaff-PC
ForStaff-PC
従業員 PC端末用セル型VAP
無線1
ForStaff-Mobile
従業員 モバイル端末用AWC-CB
ForGuest
来客者用AWC-CB




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