AWC(Autonomous Wave Control)は、複数の要素を考慮して最適化を行うゲーム理論を用いた無線APの自動制御技術です。
AWCの計算結果を適用することにより常に最適な環境で運用することができます。
AWCの計算は、AVMの起動直後から1時間後に行われ、2回目以降の計算はその前の計算が完了してから1時間後に開始されます。
Note
AWCの計算および適用は管理グループ単位で行われます。管理下の無線APが他の管理グループで管理されている無線APを検知した場合も、電波干渉として計算されます。
ここではAWC(Autonomous Wave Control)機能を使用する際の事前設定、注意事項、設定方法について説明します。
Note
チャンネルを自動にしている場合、共通設定の「自動チャンネル使用範囲」で指定した範囲から選択されます。
チャンネル(送信出力)を任意の値に設定している場合は、設定されているチャンネル(送信出力)が使用されます。
「自動」設定と任意の値の混在設定されている場合においても、「自動」設定されている項目において、AWCによる計算は行われます。
例えば、無線1と無線2のチャンネルと送信出力を下表のように設定した場合
無線1 | 無線2 | |
チャンネル | 自動 | 40ch |
送信出力 | 最大 | 自動 |
AWCによって選択される結果は下記のようになります。
無線1 | 無線2 | |
チャンネル | 1ch~13ch | 40ch |
送信出力 | 100% | 1%~100% |
ここでは、管理グループに対してAWCによるチャンネル・送信出力の自動調整を定期的に実行するように設定する手順について説明します。
計算された結果は「AWC計算履歴」ページから確認できます。AWC計算結果は自動的には適用されず、手順3の「AWC計算結果の適用設定」を行う必要があります。
Note
初期状態では「Default Group」にAWC計算結果適用のスケジュールが登録されています。必要に応じてスケジュールを編集してください。
Note
AWC計算結果の適用により、無線APのチャンネルが変更される場合、無線APに接続している無線クライアントは切断されます。
※送信出力のみが変更される場合は、無線APに接続している無線クライアントは切断されません。
スケジュールを登録すると、「実行タイミング」で指定したタイミングにおいて無線APに適用されるようになります。適用される計算結果は「使用するAWC計算結果の算出時刻」で指定した時刻付近で計算されたものになります。
Note
AVMはスケジュールされた時間から24時間遡って算出時間に合致する時刻を決定し、算出時間から1時間前までにあるAWC計算結果を適用します。
Note
「AWC計算結果の即時適用」を有効にする場合、最新の計算結果が適用された後に過去の計算結果が再度適用されることを防ぐため、管理グループに対する「AWC計算結果適用」のスケジュールを「無効」に設定することを推奨します。
手順3が完了すれば、AVMは管理グループに所属する無線APに設定したタイミングで最適なチャンネル・送信出力を適用するようになります。
適用結果は無線APの現在のチャンネル・送信出力とログにより確認ができます。
AWC計算結果の適用が正しく行われないケース
AWC計算結果の適用時、下記の場合において、AWC計算の適用は正しく行われません。