バックアップ・リストア編 / USBメモリーを使用したバックアップとリストア


USBメモリーについて
USBメモリーの必要容量
フォーマット方式
USBメモリーの接続
バックアップファイルの確認
USBメモリーの取り外し
バックアップファイルを取得する
別の筐体または同じ筐体にリストアする
起動時ファームウェアファイル設定
リストアする


ここでは、AT-VST-APLに接続したUSBメモリーにバックアップして、同じ筐体のAT-VST-APLまたは別の筐体のAT-VST-APLにリストアする方法を説明します。
Note
USBメモリーを使用したバックアップとリストアは、パッケージバージョン 3.4.1(ファームウェアバージョン 1.5.1)以降で利用できます。
Note
バックアップファイルを使用してリストア可能な組み合わせは、AT-VST-APL-06からAT-VST-APL-06、AT-VST-APL-10からAT-VST-APL-10のみとなります。
AT-VST-APL-06とAT-VST-APL-10の組み合わせではリストアできません。

USBメモリーについて

Note
USBメモリーは、お客様の使用環境で事前に検証を行った上で導入してください。

USBメモリーの必要容量

USBメモリーに保存されるバックアップファイルのサイズは、AT-VST-APLにインストールする各アプリケーションの使用状況によって異なりますが、最大ファイルサイズは「AT-VST-APL本体」と「インストールした各アプリケーション」のストレージサイズを足した値となります。
使用されるアプリケーションの組み合わせに応じて、最大ファイルサイズ以上の容量のUSBメモリーをご用意ください。
表 1:ストレージサイズ
項目名 ストレージサイズ
AT-VST-APL本体 10GB
各アプリケーション
Vista Manager 200GB
AMF Cloud 32GB
AMF Security 80GB
Wireless Controller 200GB
Trap Receiver 40GB
SNMP Plug-in 100GB
表 2:最大ファイルサイズの算出例
使用アプリケーション 最大ファイルサイズの算出例
AMF Cloud のみ AT-VST-APL本体(10GB) + AMF Cloud(32GB) = 42GB
AMF Cloud + Vista Manager AT-VST-APL本体(10GB) + AMF Cloud(32GB) + Vista Manager(200GB) = 242GB
すべて使用 AT-VST-APL本体(10GB) + 各アプリケーション合計(652GB) = 662GB

フォーマット方式

使用できるUSBメモリーのフォーマット方式を次に示します。

USBメモリーの接続

AT-VST-APL前面のUSBポートにUSBメモリーを接続します。
「システム」/「ファイル管理」画面に「外部メディア使用量」項目が追加されます。

AT-VST-APLにUSBポートは2ポートあり、2つのUSBメモリーを接続することができます。先に接続したUSBメモリーが「/mnt/media0」、あとから接続したUSBメモリーが「/mnt/media1」と表示され、それぞれの使用量が表示されます。
Note
AT-VST-APLを再起動すると、「media0」と「media1」が入れ替わる場合があります。USBメモリーを2つ同時に使用する場合にはご注意ください。

バックアップファイルの確認

バックアップファイルを保存したUSBメモリーを接続した場合、「システム」/「バックアップと復元」画面の「バックアップ」項目にバックアップがリスト表示されます。
サイズが大きいバックアップファイルがある場合や、バックアップファイルの数が多い場合は、すべて表示されるまでに数分かかります。

USBメモリーの取り外し

USBメモリーを取り外す際に必要な操作はありません。
バックアップファイル作成中やリストア中など、USBメモリーにアクセスしていないことを確認して、取り外してください。

バックアップファイルを取得する

バックアップファイルを取得する手順を説明します。
バックアップ対象のアプリケーションは、実行中でも停止済みでもバックアップできます。
Note
現在使用している起動時ファームウェアファイル設定(ATVSTAPL-x.x.x.iso)はバックアップされません。
  1. 「システム」/「バックアップと復元」画面を開き、「バックアップ作成」ボタンをクリックします。

  2. 「バックアップ」ダイアログが表示されますので、下記のとおり設定します。

    表 3:設定データ
    バックアップ先を選択してください(必須項目) バックアップ先のUSBメモリーを選択します。
    設定ファイルをバックアップしますか? AT-VST-APLの設定ファイル(default.cfg)をバックアップする場合には「はい」を、バックアップしない場合には「いいえ」を選択します。
    バックアップ対象ファイル バックアップするアプリケーションのファームウェア(拡張子.app)を選択します。
    バックアップ対象インスタンス バックアップするアプリケーションの設定(ライセンス、シリアル番号含む)を選択します。
    アプリケーションが実行中または停止済みの際に行うことができます。
    バックアップ先の推定必要容量 USBメモリーに必要な容量の推定値です。実際に作成されるサイズとは異なります。
    バックアップ対象のアプリケーションが実行中の場合は、実際に使用されているストレージサイズをもとに算出されます。
    停止済みの場合は、作成時に割り当てたストレージサイズをもとに算出されるため、大きく異なります。
  3. 「バックアップ」ダイアログで「今すぐバックアップ」ボタンをクリックして、バックアップを開始します。
    推定必要容量とバックアップ先の空き容量がほぼ同じ容量の場合と、推定必要容量よりバックアップ先の空き容量が少ない場合には、下記のメッセージが表示されますが、「OK」ボタンをクリックすることでバックアップを続行します。

    Note
    推定必要容量によっては、バックアップ完了までに30分以上の時間がかかります。
  4. 「バックアップと復元」画面でバックアップを確認します。
    バックアップが成功した場合は、「バックアップ」にリスト表示されます。
    バックアップに失敗した場合は、「実行中ジョブ」の「状態」にメッセージが表示され、「再試行」ボタンと「削除」ボタンが表示されます。

    USBメモリーには、バックアップファイルとチェックサムファイルが保存されます。
    Note
    作成されるバックアップファイルとチェックサムファイルの日時は、協定世界時(UTC)となります。

別の筐体または同じ筐体にリストアする

ここでは、バックアップファイルを使用して、運用中のAT-VST-APLから、同じ筐体または別の筐体のAT-VST-APLにリストアする方法を説明します。
本説明では、以下のように区別して記載します。
Note
バックアップファイルを使用してリストア可能な組み合わせは、AT-VST-APL-06からAT-VST-APL-06、AT-VST-APL-10からAT-VST-APL-10のみとなります。
AT-VST-APL-06とAT-VST-APL-10の組み合わせでは、バックアップファイルを使用してリストアできません。

起動時ファームウェアファイル設定

バックアップファイルを取得したAT-VST-APL(筐体A)とリストアするAT-VST-APL(筐体B)は同じファームウェアバージョンである必要があります。
「システム」/「ファイル管理」画面の「起動時ファームウェアファイル設定」項目を確認してください。
ファームウェアのバージョンアップについて詳しくは、バージョンアップ・バージョンダウン編「バージョンアップ」を参照してください。

リストアする

AT-VST-APL(筐体B)にリストアします。
  1. バックアップファイルを保存したUSBメモリーを接続します。
  2. 「システム」/「バックアップと復元」画面を開き、リストアするバックアップを確認します。
    バックアップ名の横にある i アイコンをマウスオーバーすると、バックアップの情報が表示されます(「場所」の項目で、「media0」または「media1」のどちらに保存されているか確認できます)。

  3. 「システム」/「バックアップと復元」画面を開き、リストアするバックアップの「復元」ボタンをクリックします。

  4. 「復元」ダイアログが表示されますので、下記のとおり設定します。

    表 4:設定データ
    機器の設定を復元しますか? AT-VST-APLの設定ファイル(default.cfg)をリストアする場合には「はい」を、リストアしない場合には「いいえ」を選択します。
    リストアする場合はAT-VST-APLの再起動が必要ですが、リストアしない場合は再起動は不要です。
    復元対象ファイル リストアするアプリケーションのファームウェア(拡張子.app)を選択します。
    復元対象インスタンス リストアするアプリケーションの設定(ライセンス、シリアル番号含む)を選択します。
    リストア対象のアプリケーションが停止済みの場合は、アプリケーションの設定が上書きされます。
    リストア対象のアプリケーションが実行中の場合は、メッセージが表示されリストアできません。アプリケーションを停止または削除してください。
    フラッシュメモリーの推定必要容量 リストアする際に必要な、「システム」/「ファイル管理」画面の「フラッシュメモリー使用量」の空き容量です。
    ストレージの推定必要容量 リストアする際に必要な、「システム」/「コンテナサービス」画面における「コンピュートノード」の「ストレージ」の空き容量です。
    Note
    オフラインのアプリケーションがあり、「復元」ボタンが表示されている場合には、リストアできません。「復元」ボタンをクリックして「起動」ボタンが表示されている状態にするか、または「削除」ボタンをクリックしてアプリケーションを削除したあと、リストアしてください。
  5. 「復元」ダイアログで「復元」ボタンをクリックして、リストアを開始します。
    AT-VST-APLの設定ファイルをリストアする場合には下記のメッセージが表示されますので、「OK」ボタンをクリックしてリストアを続行します。

  6. リストア中は「状態」項目にメッセージが表示されます。
    Note
    リストア中にAT-VST-APLを再起動したり、電源をオフにしたりしないでください。

    バックアップのサイズによっては、リストア完了までに30分以上の時間がかかります。なお、バックアップデータのサイズによって変動します。
    このあとは、AT-VST-APLの設定ファイルをリストアする場合は手順7に、リストアしない場合は手順8に進みます。
  7. 【AT-VST-APLの設定ファイルをリストアする場合】リストアが完了すると「状態」項目に「復元成功」と表示されます。
    リストアが成功した場合は、画面右上の「保存」ボタンをクリックしないで、AT-VST-APLを再起動してください。
    再起動後はバックアップした際のAT-VST-APLの設定ファイル(default.cfg)が読み込まれます。インターフェースの設定なども、バックアップした際の設定となります。
    また、アプリケーションの状態もバックアップした際の状態で起動します(実行中の状態でバックアップした場合は、アプリケーションが自動で起動されて実行中になります)。

    Note
    AT-VST-APLの設定ファイル(default.cfg)をリストアして、リストアが成功した場合に「保存」ボタンをクリックしてしまったときも、AT-VST-APLを再起動してください。
    この場合、AT-VST-APLの設定ファイルだけが復元できていないため、再度AT-VST-APLの設定ファイルだけをリストアするか、手動で再設定してください。
    Note
    AT-VST-APLに「VST-APL-x.x.x.bundle」ファイルをアップロードしている場合、AT-VST-APLの再起動後、すぐに設定画面にアクセスするとアプリケーションの状態が正しく表示されませんが、約2分経過すると正常に表示されます。
  8. 【AT-VST-APLの設定ファイルをリストアしない場合】リストアが成功すると「OK」ボタンが表示されますので、クリックします。
    アプリケーションは停止済みの状態でリストアされていますので、手動で起動してください。

    リストアが失敗した場合には、状態にエラーメッセージが表示され、「再試行」ボタンと「削除」ボタンが表示されます。

    Note
    アプリケーションがある状態でリストアを行うとストレージの空き容量が不足し、リストアが失敗することがあります。不要なアプリケーションは削除してください。