クイックツアー / AWC-SCの設定 / 概要
ここでは、AWC-SC(AWC-スマートコネクト)を利用した無線ネットワークの構築の流れを、具体的な設定手順とともに記します。
AWC-SCは、AT-TQ5403/5403e、AT-TQm5403ファームウェアバージョン6.0.1-1.x以降にてサポートします。
簡便のため次の構成を例にします。
- フロアは3Fのひとつとします。
- ルートAP 1台にサテライトAPが4台の合計5台構成で、AWC-SCを構成します。
サテライトAPは、すべてターミネーターAPとして1台のルートAPに接続し、ほかのターミネーターAPへの中継は行わないものとします。
- クライアントサービス用通信にはセル型VAPを使用します。
AWC-CBによるブランケット型ネットワークの提供は行いません。

表 1:構成例
機器名 |
ノード名 |
IPアドレス |
MACアドレス |
役割 |
Wireless Controllerアプリケーションコンテナー |
192.168.1.250 |
|
AWCプラグイン |
AlliedWare Plus レイヤー3スイッチ |
192.168.1.1 |
|
PoE+給電、DHCP・NTPサーバー |
AT-TQ5403
|
TQ5403-SC-1
|
192.168.1.230
|
00:00:5E:00:53:00
|
ルートAP(有線接続)
電源はPoE+給電
|
TQ5403-SC-2
|
192.168.1.231
|
00:00:5E:00:53:20
|
サテライトAP(有線接続)
電源はACアダプター使用
|
TQ5403-SC-3
|
192.168.1.232
|
00:00:5E:00:53:40
|
サテライトAP(無線接続)
電源はACアダプター使用
|
TQ5403-SC-4 |
192.168.1.233 |
00:00:5E:00:53:60 |
TQ5403-SC-5 |
192.168.1.234 |
00:00:5E:00:53:80 |
これに基づき、次のような無線ネットワークを作成するものとします。
表 2:提供する無線ネットワーク
無線バンド |
VAP |
AP共通設定 |
SC共通設定 |
概要 |
無線1 |
VAP1 |
ForStaff |
- |
従業員用ネットワーク |
無線2 |
VAP1 |
Default-1 (デフォルト) |
SC-Default-cVVGG |
SC管理用 |
VAP2 |
- |
sc-initial-provisioning (デフォルト) |
工場出荷状態AP接続用(自動設定) |
無線3 |
VAP1 |
Default-1 (デフォルト) |
- |
設定無効 |
AP共通設定とSC共通設定で定義したVAP番号が重複した場合は、SC共通設定で定義したVAPの設定が優先されます。
このため、AP共通設定にデフォルトで登録されているVAP「Default-1」は使用されず、SC共通設定で定義した「SC-Default-cVVGG」が優先されます。
また、SC共通設定で使用を宣言した無線バンドのVAP2には、初期状態で定義されている工場出荷状態AP接続用SSID「sc-initial-provisioning」が定義されます。
これは、工場出荷状態の無線APの各無線バンドに定義されているものと同じで、工場出荷状態の無線APのビーコンの待ち受けに使用します。
AWC-SCを使用する無線バンドでは、他のVAPは自動的に無効に設定されます。
AWCプラグインの外部IPアドレスの設定
AT-VST-APLにてAWCプラグインを使用して無線APを管理する場合は、事前に、AWCプラグインの「システム設定」画面にて、AT-VST-APL上のWireless Controllerアプリケーション(AWCプラグイン)のIPアドレスを外部IPアドレスとして登録しておく必要があります。
既にAWCプラグインの外部IPアドレスを正しく設定済みの場合は、本手順は不要です。
- AWCプラグインメニューから「システム設定」を選択します。
「システム設定」画面が表示されます。
- 「IPアドレス設定」の「AWCプラグインの外部IPアドレス」欄にて、ドロップダウンリストから、AT-VST-APL上のWireless Controllerアプリケーション(AWCプラグイン)のIPアドレスを選択します。
この構成例では、「192.168.1.250」を選択します。
- 「IPアドレス設定」右側の「保存」ボタンをクリックします。
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