デバイスメンテナンス: ユーザーガイド
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5.9 ツール

タスクビューの「ツール」メニューからは、機器への Ping や Telnet、トラップ転送の設定や実行が行えます。

5.9.1 Ping

「IP アドレス一覧」で選択している機器に対して Ping を実行します。(本メニューは、「ジョブリスト」タブ選択時は無効です。)

実行時には、「設定」→「基本設定」→「Ping 設定」の設定が使用されます。

Ping
Ping

5.9.2 TELNET

「IP アドレス一覧」で選択している機器に Telnet 接続します。(本メニューは、「ジョブリスト」タブ選択時は無効です。)

「設定」→「基本設定」→「TELNET 設定」で「実行ファイルのパス」が指定されているときは、指定された Telnet クライアントが使用されます。

5.9.3 Trap 転送

SNMP トラップ受信・転送機能の設定を行います。

AAC には、SNMP トラップ受信・転送機能が備えられています。この機能は、次の目的に使用できます。

  1. トラップ受信をログに記録する。
  2. トラップ受信時に IP アドレスリストを自動更新する(各機器に異なるトラップコミュニティ名を設定しておくことにより実現)。
  3. 受信したトラップを他のホストに転送する(1、2と併用するための機能)。
  4. 受信したトラップを syslog 形式で他のホストに転送する(1、2と併用するための機能)。

5.9.3.1 実行

SNMP トラップ受信・転送機能を起動・停止します。

起動中は本メニュー項目の前にチェックマークが入ります。その状態で本項目を選択すると、SNMP トラップ受信・転送機能が停止され、チェックマークが外れます。チェックマークが入っていない状態で本項目を選択すると、SNMP トラップ受信・転送機能が起動され、チェックマークが入ります。

5.9.3.2 設定

SNMP トラップ受信・転送機能の設定を変更します。

Trap 転送設定
Trap 転送設定

各項目の意味は以下のとおりです。

AlliedAdminCentral 起動時に Trap 転送を起動する
本項目がチェックされているときは、AlliedAdminCentral 起動時に SNMP トラップ受信・転送機能も自動起動されます。インストール直後はチェックが入っていません。
Trap 受信ポート
SNMP トラップ受信・転送機能が待ち受ける UDP ポート番号です。デフォルトは SNMP トラップの標準ポートである162です。
ローカル IP アドレス
自 IP アドレスが表示されます。
転送先 IP アドレス
SNMP トラップの転送先 IP アドレスです。受信したトラップを他のホストに転送したい場合、転送先の IP アドレスを入力し、同一行の各項目(下記参照)に必要な情報を入力してください。
Trap 転送
syslog 転送
受信 Trap で IP アドレスリストを更新する
「IP アドレスリスト自動更新機能」を使用する場合、ここにチェックを入れます。これは、SNMP トラップ受信時に、受信したトラップのコミュニティ名に基づいて IP アドレスリストを更新する機能です。

Note
AAC は、トラップコミュニティ名で個々の管理対象機器を識別します。したがって、本機能を利用するときは、各機器(IP アドレス)に異なるトラップコミュニティ名を割り当てておく必要があります。また、IP アドレス数が大量になると処理速度に大きな影響を与える可能性があります。

受信 Trap を DB に記録する
SNMP トラップ受信時にログを記録したい場合、ここにチェックを入れます。

Note
現在、SNMP トラップの受信ログは、ログビューで閲覧できるログデータベースとは別のデータベースに保存されるため、直接は参照できません。

OK
「Trap 転送設定」ダイアログでの設定変更を有効にした上でダイアログを閉じます(「Trap 転送設定」ダイアログを開いた後の設定変更がすべて反映されます)。
キャンセル
「Trap 転送設定」ダイアログでの設定変更を取り消した上でダイアログを閉じます(「Trap 転送設定」ダイアログを開く前の状態に戻します)。

5.9.4 コンフィグ

コンフィグの生成・編集を行います。

5.9.4.1 生成

同じ機器を複数台お持ちの場合、各機器に対して一部の設定のみを変えたコンフィグファイルを設定したい場合があります。

たとえば AT-x510-52GTX 20台に対し、IP アドレスと SNMP コミュニティ名、および system location だけが違うコンフィグファイルをこの20台に対して設定する場合を想定します。

このとき、IP アドレスと SNMP コミュニティ名だけが違う(その他の設定はすべて同じ)コンフィグファイルを20個作成するのは非常に手間のかかる作業ですが、本機能を使用することで、効率的にコンフィグファイルを生成することができます。

例: AT-x510-52GTX 20台に対し、IP アドレス 192.168.1.1 〜 192.168.1.20 、SNMP コミュニティ名 public1 〜 public20、system location LAB1 〜 LAB20 を設定します。

  1. まずはじめに AT-x510-52GTX に設定できるコンフィグファイルを用意します。このファイルを20台に設定するコンフィグファイルのひな形「定型ファイル」とします。

  2. 定型ファイルをテキストエディターで開き、1行目に

       <delimiter>%</delimiter>
    

    と記述します。

    テキストエディター
  3. 次に定型ファイル内で #SYSTEM configuration, #IP configuration, #SNMP configuration の設定に次のように記述します。

    本来、system location, IP アドレス、SNMP コミュニティ名を記述する箇所に "SystemLocation", "IP アドレス", "SNMP コミュニティ名" というキーワードを <delimiter> で指定した % で囲みます。

    定型ファイルの作成はこれで終わりです。

    テキストエディター

    テキストエディター

    テキストエディター

  4. 次に表計算ソフトを使って、CSV ファイルを作成します。

    1行目は <delimiter> 指定文字で囲むキーワードを記述します。ただし、A列 1行目 は "FileName" と固定します。

    A 列には生成するファイル名、その他の列は代入したい値を記述します。CSV 方式で保存します。

    表計算
  5. AAC の「ツール」メニューの「コンフィグ」−「生成」からコンフィグファイル生成ダイアログを開きます。

    「CSV ファイル」を選択し、「参照」ボタンより、先ほど作成した CSV ファイルを選択します。

    「定型ファイル」の「参照」ボタンより、先ほど作成した定型ファイルを選択します。コンフィグファイルの生成では、生成されたファイルは AAC のデータベース内に保存されます。データベース内への保存と同時に、テキストファイルを生成したい場合は、「テキストファイル同時生成」の「生成する」をチェックし、「出力先フォルダー」の「参照」ボタンより、テキストファイルの出力先フォルダーを選択します。

  6. 「生成」ボタンでコンフィグファイルの生成を開始します。

    コンフィグファイル生成

「指定ファイル」で選択したファイルは、キーワードの代入などを行わず、選択したファイルそのものの内容をデータベースに保存します。

『パスワードを暗号化する』
コンフィグファイル生成時にパスワードが含まれている場合には、パスワードを暗号化できます。(「機種名」で選択できる機種にのみ対応しています。)弊社製機器においては、管理者権限ユーザーと一般権限ユーザーの2種類を設定できる機器がありますが、その場合には管理者権限ユーザーのパスワードのみ対象とすることができます。

設定項目は以下のとおりです。

項目名
暗号化対象とする CSV ファイル中の項目名を設定してください。
機種名
コンフィグファイルを適用する機器の機種を選択してください。

なお、メッセージ表示領域に表示されたメッセージは、コンフィグ生成ダイアログを開く際にクリアし、ダイアログを閉じるまで追記します。ログファイルの保存先は[AAC のインストールフォルダー]\log\create_config_log.txt.0 ですので、後で確認する場合には、エディターで開いて参照してください。

5.9.4.2 編集

コンフィグファイル編集

コンフィグファイル生成で生成したファイルの閲覧が行えます。テーブル上のファイル名を選択すると、そのファイル名、ファイルサイズ、内容を表示します。

「データベースから削除」ボタンで、テーブル上で選択しているファイルをデータベースから削除することができます。

「テキストファイルへ出力」ボタンで表示してるコンフィグファイルの内容をテキストファイルとして出力します。

5.9.4.3 クリア

コンフィグファイルデータベースをクリアします。
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