SwimView 付属の Advanced Mib Group Operator(略称 Amigo)は、MIBファイルの構造を確認したり、SNMP 対応機器上の MIB 変数を参照/編集するためのツール(MIB ブラウザ)です。
Amigo は、指定された MIBファイルを読み込んで MIBツリーの構造を表示します。ユーザーは、ツリー上のオブジェクト(変数など)をマウスで操作することにより、オブジェクトの意味を調べたり、ネットワーク機器(エージェント)上の変数値を参照したり、編集したりすることが可能です。また、パーソナルMIBツリー機能を利用すれば、関心のあるオブジェクトだけを集めた仮想的なツリーを作成することもできます。
本マニュアルでは、Amigo の基本的な使用方法について説明します。
Amigo の起動方法について説明します。
Amigo は、SwimView のメニューから呼び出して起動するほか、単独で起動することもできます。
Note
「スタート」 → 「プログラム」から単独で起動できます。環境変数にパスの設定が行われている場合は、コマンドライン、または「スタート」 → 「ファイル名を指定して実行」からも起動できます。
Amigo は、SwimView から呼び出すだけでなく、コマンドラインから単独アプリケーションとして起動することもできます。
コマンドラインから起動するときは、各プラットフォームのコマンドラインインターフェース(MS-DOS プロンプトやコマンドシェル)上で、次の形式でコマンドを入力します。
Amigo [parameters...]
[parameters...] には、以下のオプションパラメータを指定できます。
管理対象機器(ターゲットホスト)の IPアドレスかホスト名を指定します。
Get コミュニティ名を指定します。
Set コミュニティ名を指定します。
タイトルバー文字列を指定します。
[Get/Set] ユーザ名を指定します。
[Get/Set] セキュリティーレベルを指定します。
[Get/Set] 認証プロトコルを指定します。
[Get/Set] 認証パスワードを指定します。
[Get/Set] 暗号化プロトコルを指定します。
[Get/Set] 暗号化パスワードを指定します。
[Get/Set] コンテキスト名を指定します。
SNMPバージョンを指定します。
Amigo の環境設定ファイル(*.amg)を指定します。このファイルは、Amigo の「ファイル」 → 「保存」で保存するもので、保存時には拡張子「.amg」が付加されます。
Note
xxx.amg ファイルとその他のパラメータを同時に指定した場合には、xxx.amg ファイルの内容が優先されます。
対象機器(ターゲットホスト)を指定するには、-TargetHost オプションに続けて、IPアドレスかホスト名を指定します。
たとえば、swimhub というホスト名を持つ機器の MIB をブラウズするには、次のように入力します。
Amigo -TargetHost swimhub
あるいは、IPアドレスで次のように入力することもできます。
Amigo -TargetHost 172.16.99.123
Get コミュニティ名は、SNMPエージェントから情報を取得(Get)するときに使う文字列です。Amigo は、デフォルトの Get コミュニティー名として public を使いますが、対象機器に public 以外の Get コミュニティ名が設定されている場合は、-GetCommunity オプションに続けて対象機器と同じコミュニティ名を指定してください。
たとえば、swimhub というホスト名を持つ機器に「getswim」という Get コミュニティ名が設定されている場合は、次のようにして起動します。
Amigo -TargetHost swimhub -SnmpVersion 1 -GetCommunity getswim
Set コミュニティ名は、SNMPエージェントに対して情報の変更(Set)を指示するときに使う文字列です。Amigo は、デフォルトの Set コミュニティ名として private を使いますが、対象機器に private 以外の Set コミュニティー名が設定されている場合は、-SetCommunity オプションに続けて対象機器と同じコミュニティ名を指定してください。
たとえば、swimhub というホスト名を持つ機器に「setswim」という Set コミュニティ名が設定されている場合は、次のようにして起動します。
Amigo -TargetHost swimhub -SnmpVersion 1 -SetCommunity setswim
Amigo のタイトルバーには、デフォルトで接続先機器のホスト名と IPアドレスが表示されますが、本オプションを使うと、ホスト名の代わりに任意の文字列を表示させることができます。
たとえば、swimhub というホスト名を持つ機器に接続する場合、タイトルバーにホスト名の代わりに「swim」という文字列を表示させたいときは、次のように指定します。
Amigo -TargetHost swimhub -DisplayName swim
Note
空白文字を含む文字列を指定するときはダブルクォートで囲んでください。
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定する場合、ユーザ名を指定する必要があります。
たとえば、172.16.99.123 という IPアドレスを持つ機器に、「Amigo」という ユーザ 名が設定されている場合は、次のようにして接続します。
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel noAuthNoPriv -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel noAuthNoPriv
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定する場合、セキュリティーレベルを指定する必要があります。セキュリティーレベルには以下の 3種類のうちいずれかを指定します。
以下の例では、認証 / 非暗号化 を指定しています。
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authNoPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authNoPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定し、セキュリティーレベルに「認証 / 非暗号化」または「認証 / 暗号化」が指定されている場合、認証プロトコルを指定する必要があります。認証プロトコルには以下の 2種類があります。
例:
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authNoPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authNoPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authNoPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authNoPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定し、認証プロトコルが指定されている場合、認証パスワードを指定する必要があります。
例:
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authNoPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authNoPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authNoPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authNoPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定し、セキュリティーレベルに「認証 / 暗号化」が指定されている場合、暗号化プロトコルを指定する必要があります。
暗号化プロトコルには DES、AESのいずれかを指定することができます。
例:
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol DES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol DES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol DES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol DES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol AES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol AES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol AES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol AES -SetPrivPassword PASS5678
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定し、暗号化プロトコルが指定されている場合、暗号化パスワードを指定する必要があります。
例:
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol DES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol DES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol DES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol DES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol MD5 -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol AES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol MD5 -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol AES -SetPrivPassword PASS5678
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel authPriv -GetAuthProtocol SHA -GetAuthPassword PASS1234 -GetPrivProtocol AES -GetPrivPassword PASS5678 -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel authPriv -SetAuthProtocol SHA -SetAuthPassword PASS1234 -SetPrivProtocol AES -SetPrivPassword PASS5678
SNMP バージョンに 3(SNMPv3)を指定する場合、コンテキスト名を指定する必要があります。
例:
Amigo -TargetHost 172.16.99.123 -SnmpVersion 3 -GetUserName Amigo -GetSecurityLevel noAuthNoPriv -GetContextName zxcv -SetUserName Amigo -SetSecurityLevel noAuthNoPriv -SetContextName zxcv
Amigo では、接続先機器に関する情報(ホスト名、IPアドレス、コミュニティー名など)を「ファイル」 → 「保存」メニューでファイルに保存できます。保存した情報を使って Amigo を起動するには、コマンドラインでファイル名を指定します。
たとえば、環境設定ファイル test.amg を使って起動するには、次のように入力します。
コマンド例:
Amigo test.amg
Note
環境設定ファイルの指定は、他のオプションパラメータよりも優先されます。
コマンドラインから Amigo を起動する場合、毎回同じパラメータを入力するのは面倒であり、またコマンドラインの文字数制限のためすべてのパラメータを入力できないこともありえます。
このような場合、「パラメータファイル」を使うと、毎回パラメータを入力する手間を省くことができます。
パラメータファイルは、オプションパラメータ(オプション名と値)を一行に一個ずつ 記述したプレーンテキストファイル(ファイル名、拡張子は任意)です。コマンドラインでは、「@」の後ろにパラメータファイルの名前を書くことによって、同ファイルを使用することができます。
たとえば、次の内容のファイル「8224xl.cfg」を用意します。
-TargetHost c8224xl -SnmpVersion 1 -SetCommunity set -GetCommunity get
このファイルを使ってターゲットホストに接続するには、コマンドラインで次のように指定します。
Amigo @c8224xl.cfg
また、次のように、通常のオプションパラメータとパラメータファイルの指定を組み合わせて使うこともできます。オプションパラメーターとパラメータファイルの指定が重複した場合は、パラメータファイル内の記述が優先されます。
Amigo -TargetHost ourhub @hubcomm.txt
Amigo は、操作対象エージェントのホスト名や操作したい MIBファイル名等を、「ファイル」メニューの「環境設定」サブメニューで保存/指定することができます。
Amigo をコマンドラインから初めて起動したときは、この情報がまったくありませんので、同メニューで各種情報の設定を行ってください。
Amigo を SwimView から起動した場合は、Amigo は対象エージェントを操作するために必要な MIBファイルを自動的に準備し、操作対象が SwimView の操作対象と同じエージェントであると認識します。ユーザーはすぐにエージェントの MIB を操作できます。
Amigo は、SwimView の「ツール」メニューから起動することもできます。この場合には、SwimView が管理対象としているエージェントの情報を Amigo に渡します。Amigo はエージェントを操作するために必要なMIB、コミュニティ名等を引き継ぎ、ユーザーがすぐに操作可能な状態で起動されます。
Amigo では、自由な MIB 操作を実現し、一目で MIB 変数に関する情報を把握できるように、特長あるウィンドウ構成となっています。Amigo のメインウィンドウは 3つのパネルから構成されており、それぞれが互いに連携し、ユーザーに必要な情報を即座に提供します。
各パネルの境界は自由に変更できます。下の図の太矢印で示すライン上にマウスカーソルをポイントすると両方向矢印が表示されますので、その状態でドラッグして変更してください。
スタートウィンドウ
メインウィンドウの左半分を占めるのが、MIB の構造を示す MIBツリーパネルです。MIBツリーパネルは「標準MIBツリー」、「パーソナルMIBツリー」の 2 つのタブからなり、それぞれ、実際の MIBファイルの構造、ユーザーが定義した仮想的な MIBツリーの構造を示します。
パーソナルMIBツリー機能では、現実の MIBツリーの中から特に着目したいオブジェクトだけを選択してユーザーオリジナルの MIBツリーを定義できます。この機能は、巨大な標準MIBツリーから不要な枝(情報)を刈り取ることにより必要な情報を把握しやすくし、障害調査、定期検査等に威力を発揮します。
標準MIBツリータブには、環境設定で指定された MIBファイルの情報にもとづいて MIBツリーが表示されます。このタブは、MIB 全体に対して操作を行う場合に便利です。
標準MIBツリータブ
パーソナルMIBツリータブには、ユーザーが独自に定義したMIBツリーが表示されます。これは、標準MIBツリーから、必要とするMIB 変数のみを集めたもので、特定の変数だけに注目したい場合に便利です。
パーソナルMIBツリータブ
パーソナルMIBツリータブは、デフォルトでは空の状態です。パーソナルMIBツリーは、以下の手順で作成してください。
Note
このとき、ターゲットホストアイコンの下(サブツリー)に貼り付けると、そのオブジェクトは常に該当ホスト上のMIBオブジェクトを指すようになります。一方、ターゲットホストの下以外の場所に貼り付けたオブジェクトは、選択しているターゲットホスト上のオブジェクトと見なされます。
なお、コピーおよび貼り付けは、ツールバーのアイコンからも行えます。パーソナルMIBツリーから変数を削除するには以下の手順にしたがいます。
Note
標準MIBツリーに対して、貼り付けや削除を行うことはできません。
MIB 操作の対象となるデバイス(ターゲットデバイス)は、 次のようにして選択、切り替えが可能です。
標準MIBツリータブの最下部には、MIB操作の対象となるエージェントの一覧が表示されます。対象エージェントの指定は「ファイル」メニューの「環境設定」サブメニューで行います。ツリーには複数のエージェントを加えることができます。
複数のエージェントをツリーに表示させておくと、MIBツリーを使って情報の取得/設定を行うときに、エージェントの切り替えをすばやく行えます。
対象エージェントの切り替えは、MIBツリーパネル上のエージェント名をクリックすることによって行います。MIB 変数に対する操作を行う前に、任意のエージェントをクリックすると、それ以降の操作はすべて選択したエージェントに対して行われるようになります。現在選択しているエージェントは、ツリーパネル直下のフィールドに表示されます。
パーソナルMIBツリー上でターゲットホストを選択するには、前述の手順にしたがって、ターゲットホストアイコンを標準MIBツリーからコピーしてくる必要があります。それ以降は、標準MIBツリーと同じように、最後にクリックしたホストが操作の対象となります。現在選択しているエージェントは、ツリーパネル直下のフィールドに表示されます。
ただし、パーソナルMIBツリー上では、ホストアイコンの下(サブツリー)に配置されたオブジェクトは、常に該当ホスト上のオブジェクトと見なされます。
次の図を例にします。ホスト ud-gw の下にあるオブジェクト(ipRouteEntry以下)は常に ud-gw 上のオブジェクトを示します。よって、ud-gw アイコンを選択して「取得」ボタンをクリックすると、ud-gw アイコンの下にあるすべてのオブジェクトの値を取得できます。
一方、最下部近くにある tcp サブツリーはどのホストにも属していないため、最後にクリックしたホスト(一番下の欄に表示されているホスト)が操作対象となります。
ターゲットホストの選択
メインウィンドウの右上を占めるのは、MIBツリーパネル上で選択した MIB オブジェクト(変数)の詳細を表示する「詳細情報パネル」です。変数の名前やアクセス権、データタイプ、変数の説明などの情報をすばやく確認することができます。
詳細情報パネル
メインウィンドウの右下に位置するのは、MIBツリーパネル上で選択した MIB オブジェクトに対する操作結果の表示や操作指示を行う「MIB操作パネル」です。MIBツリーパネル上で選択した変数に対して、「SNMP」メニューやツールバーのアイコンから値の取得を行うと、このパネルに取得した情報が表示されます。また、表示された情報に対して編集を行うこともできます。
Note
Amigo では、しきい値チェックボタン
は使用できません。
Note
このパネルは、「Amigo の環境設定」で非表示にすることもできます。非表示を選択した場合、MIB の値は、SwimView と同様なダイアログ表示になります。
MIB操作パネルは、以下の各部からなっています。
MIB操作パネル
変数が write属性を持っている場合は、一番左端の欄にチェックボタンが表示されます。チェックボタンが表示されている変数は、値を変更することができます。
変数の値を変更したいときは、「設定」ボタンをクリックする前に、変更したい変数のチェックボックスをチェックしてください。Amigo はチェックのある変数の値をまとめてエージェントに送ります。
MIB 変数名を表示します。
変数が write属性を持っている場合は、MIB値欄に値を入力することができます。また、変数のとりうる値が決まっている場合は、MIB値の欄をクリックすると▼印が表示され、プルダウンリストから値を選択できます。▼印が表示されていない場合は、MIB値の欄に直接設定したい値や文字列を入力します。
なお、MIB値欄は、ポーリングが行われても更新されません。現在の値を参照したい場合には、取得ボタンで取得してください。
Note
MIB値欄フィールドにキーボードから直接入力した場合には、改行キーを押すか、別のフィールドに移動しないと入力したことになりませんので、ご注意ください。
:変更可能なMIB 変数のチェックボックスをすべてチェック状態にします。
:チェックボックスのチェックをすべてチェックしていない状態にします。
:チェックボックスの中で、チェックされているものはチェックをはずし、チェックされていないものはチェック状態にします。つまり、チェック状態を反転させます。
:MIB 変数名欄で変数をクリックして選択し、取得ボタンをクリックすると、選択した変数の値をエージェントから取得します。現在の値を参照したい場合に便利です。
:チェックボックスでチェックされている変数の値をまとめてエージェントに送ります。設定ボタンをクリックする前に、変更したい変数の値が設定されていることとチェックボックスがチェックされていることを確認しておいてください。
MIB値欄は、チェックボックスの表示されている変数に対してのみ値を設定できます。設定できる値が限定されている変数の場合には、プルダウンメニューから選択します。
Amigo のメニューバー項目について説明します。メニュー項目の多くは、ツールバーのボタンからも実行できます。
「ファイル」メニューでは、エージェントの指定と機器の基本情報を参照/設定できます。
Amigo の動作を規定する環境設定情報を新たに作成します。「新規作成」サブメニューを選択すると、環境設定ウィンドウが表示されます。使用方法は、「環境設定」サブメニューの説明を参照してください。設定した内容は、ファイルに保存できます。
既存の環境設定情報を指定したファイル(*.amg)から読み込みます。
環境設定ウィンドウで設定した内容を現在開いている環境設定ファイルに上書き保存します。
環境設定ウィンドウで設定した内容を指定した名前のファイルに保存します。
「ターゲットデバイス」では、MIB 操作の対象となるエージェントホストを指定します。また、操作対象のエージェントに関する情報(コミュニティ名など)も設定できます。
ターゲットデバイスを追加するには、「ホスト名」フィールドに対象エージェントのホスト名または IPアドレスを指定し「追加」ボタンをクリックします。
ターゲットデバイスを追加したら、次に該当デバイスにアクセスするための設定を行います。デバイス一覧から任意のエージェントを選択し、「プロパティ」ボタンをクリックしてください。「ターゲットホストのプロパティ」ダイアログが表示され、エージェントにアクセスするための各種情報を設定できます。この設定が正しくなされていないとエージェントにアクセスできませんのでご注意ください。
エージェントを操作対象から削除したい場合は、対象エージェントリスト上で削除対象のホスト名を選択し、「削除」ボタンをクリックしてください。
すべての設定が終わったら、「OK」ボタンをクリックしてください。「キャンセル」ボタンをクリックすると設定した内容を反映せずにウィンドウが閉じられます。
ターゲットデバイスの指定
「ターゲットホストのプロパティ」ダイアログでは、個々のエージェントにアクセスするために必要なコミュニティ名、タイムアウト値、リトライ回数などを設定します。
「ターゲットホストのプロパティ」ダイアログ
タイムアウト値には、エージェントと SNMP で通信する場合のタイムアウト値 を指定します。設定はスライドバーでも行えます。
リトライ回数には、SNMP メッセージの再送リトライ回数を指定します。
ポート番号には、SNMP メッセージの送信先 UDP ポートが表示されます。 (標準の 161番ポートが表示されます。変更はできません。)
SNMP バージョンには、使用する SNMP のバージョン(v1、v2c、または v3)を指定します。
「設定」ボタンをクリックすると、選択した SNMP のバージョンに合わせて設定を行います。
Note
v3の選択は、ターゲットホストが SNMP v3 に対応している場合のみ有効です。対応していないターゲットホストに v3 を選択した場合は正常に動作しません。
v1 または v2c を選択した場合
「SNMP v1/v2c 設定」ダイアログが表示されます。
「SNMP v1/v2c 設定」ダイアログ
v3 を選択した場合
「SNMPv3 設定」ダイアログが表示されます。
「SNMPv3 設定」ダイアログ
すべての設定が終わったら、「OK」ボタンをクリックしてください。「キャンセル」ボタンをクリックすると設定した内容を反映せずにウィンドウを閉じます。
Amigo の動作環境を設定します。「環境設定」サブメニューを選択すると、環境設定ダイアログが表示されます。以下、各タブにおける設定項目について説明します。
「MIBファイルの指定」タブでは、Amigo に読み込ませるMIBファイルを指定します。Amigo はここで指定した MIBファイルを読み込んで、その構造を MIBツリーパネルに表示します。MIBファイルを追加するには、「MIBファイル名」フィールドにファイル名を指定し、「追加」ボタンをクリックします。「参照」ボタンを使えば、ファイル選択ウィンドウからMIBファイルを選択することもできます。(複数選択も可能です。)
MIBファイル一覧からファイルを削除するには、リスト上で削除するファイル名を選択し、「削除」ボタンをクリックしてください。
「ターゲットデバイスの指定」タブでターゲットデバイスを追加した場合に、ターゲットデバイスを管理するために必要なMIBファイルを自動的に追加します。
自動的に追加できるのは、ターゲットが SwimView のサポート対象機器である場合のみです。
Note
MIBファイル(*.mib)ではないファイル、またはコンパイルされていないMIBファイルを参照ボタンより追加した場合、自動追加は正常に行われません。(「OK」で確定した後に、メインウィンドウ下部のフィールドに「MIBファイルのロードに失敗しました。」と表示されます。)
この場合、ロードできなかったファイルを一覧から削除し、環境設定ダイアログを閉じてください。再度、同ダイアログを開き、自動追加を行えば正常にロードされます。
「MIBファイルの指定」タブ
ターゲットデバイスはこちらのタブでも指定することができます。
Note
こちらでターゲットデバイスを指定した場合は、MIBファイルの自動追加は行われませんので、「MIBファイルの指定」から追加または自動追加を行う必要があります。
通常は「ファイル」→「ターゲットデバイス」を利用したほうが、MIBファイルの自動追加も同時に行われますので、操作が簡単になります。
「WEBブラウザの指定」タブでは、ヘルプメニューから HTML形式のヘルプファイルを参照するときに使う Webブラウザの実行ファイルパスを指定します。
「参照」ボタンを使えば、ファイルリストから実行ファイルを選択できます。
次に一例を示します。
/usr/local/bin/netscape
「WEBブラウザの指定」タブ
「各部表示の設定」タブでは、ツールバーエリアのアイコンボタンの表示形式や、MIBツリーパネル、詳細情報パネル、MIB操作パネルの配置、および、色指定を行えます。
カテゴリに「Amigoの表示」を選択すると、「ルック&フィール」で Amigo の各ウィンドウ、ボタンの外観を変更することができます。選択肢は環境によって変わります。
Amigoの表示
ツールバーエリアのアイコンボタンの表示形式をイメージアイコンの み、文字のみ、文字とイメージ(イメージ:左/右/上/下)から選択できます。
ツールバーの表示形式
MIBツリーパネル、MIBノードエリア、詳細情報パネルの配置を縦、横から選択できます。
エリアの表示形式
パーソナルMIBツリーエリア、標準MIBツリーエリア、項目エリア、説明エリアの背景色を好みに合わせて設定できます。
背景色の設定
詳細情報パネルにおけるMIB 変数の説明文を自動的に折り返し表示するかどうか設定できます。
説明エリアの折り返し設定
「MIB操作パネル」カテゴリでは、メインウィンドウの右下エリアに表示されるMIB操作パネルの表示・非表示を切り替えることができます。
「MIB 変数名の表示方式」の設定では、「変換して表示」、「MIB 変数を表示」、「変換名・MIB 変数名の併記」の3パターンから選択できます。すぐ下に表示例が示されますので、確認しながら選択してください。日本語モードでご使用の場合に「変換して表示」を選択すると、変数名を日本語で表示しますので、MIB 変数の意味を把握しやすくなります。
Note
「変換して表示」を指定してもすべての変数名が日本語で表示されるわけではありません。対象となるMIB 変数の中で日本語で表示したほうがわかりやすいMIB 変数のみです。
標準では、MIB 変数名の後ろに「スタック番号.ポート番号」の形式で数字が付加されます。この表示を削除したい場合は、このチェックボックスをマークしてください。
MIB 変数名の表示方式
Amigo を終了します。
「編集」メニューでは、パーソナルMIBツリーに対するコピー、ペースト等の操作および検索を実行できます。また、編集操作はツールバーのアイコンからも行えます。
パーソナルMIBツリー上で選択したMIB 変数を削除します。
標準MIBツリーおよびパーソナルMIBツリー上で選択したMIB 変数を内部の記憶領域にコピーします。コピーした変数は、パーソナルMIBツリーに貼り付けることができます。
「コピー」サブメニューで記憶した変数をパーソナルMIBツリー上の選択位置に貼り付けます。
なお、貼り付けは以下の規則にしたがってください。
パーソナルMIBツリー上で選択したMIB 変数を削除します。
パーソナルMIBツリーまたは標準MIBツリーから目的のMIB 変数を検索し、ジャンプします。
「検索」サブメニューを選択すると検索文字列を指定するためのダイアログが表示されます。検索文字列フィールドに検索したい文字列を入力し、「検索開始」ボタンをクリックしてください。なお、オプションとして、MIBファイル中の説明部分(descriptionの部分)も検索するか、および、大文字小文字を区別するかどうかも指定できます。
検索ダイアログ
検索が終了すると検索結果リストが表示されます。リストから、ジャンプしたい変数名を選択し、「ジャンプ」ボタンをクリックしてください。MIBツリーパネル上で目的の変数にジャンプした状態となります。
検索結果リスト
「マーク」メニューでは、任意のMIB 変数にマークと呼ばれる印を付けることができます。変数にマークを付けておくと、メニュー項目を選択するだけで、MIBツリーパネル上で該当する変数にジャンプできるようになります。
変数にマークを付けるには、MIBツリーパネル上でマークしたい変数を選択し、「マーク」サブメニューを選択します。これにより、選択していたMIB 変数にマークが付けられます。マークの一覧は、「マーク」メニューの「マークへジャンプ」サブメニューで見ることができます。
「マークの削除」サブメニューを選択すると、マークしたMIB 変数の一覧を示すダイアログが表示されます。削除したいMIB 変数をリストから選択し、「削除」ボタンをクリックしてください。すべてのマークを削除したい場合は、「全て削除」ボタンをクリックしてください。
マークの削除
「マークへジャンプ」サブメニューを選択すると、マークの付いているMIB 変数のリストが表示されます。目的の変数を選択すると、ツリー上の変数の位置にジャンプします。
「SNMP」メニューでは、エージェントに対する SNMP 操作や通信データの保存が行えます。
MIBツリーパネル上で選択したMIB 変数の値をエージェントから取得し、「MIB操作パネル」に表示します。(「環境設定」→「各部表示の設定」でMIB操作パネルを「非表示」に変更した場合は、SwimView と同様のダイアログ表示になります。)
選択した MIB 変数がノードの場合には、ノードの下のMIB 変数の値をすべて取得します。たとえば、system変数を選択した場合には、sysDescr、sysObjectID、sysUpTime、sysContact、sysName、sysLocation、sysServicesが取得されます。
Note
MIBの値は連続して取得することができますが、取得範囲が大きいと結果の表示までに時間がかかります。たとえばmib-2変数を選択して取得を行わせた場合は、mib-2変数の下のツリーすべてのMIB情報を取得しようとします。処理の途中で中止はできませんので取得処理を行う場合には、処理開始のMIB 変数の選択にご注意ください。
取得対象エージェントが、MIBツリーに設定されている場合は、事前にマウスで選択しておけば、値を取得ボタンをクリックすることにより、選択しているエージェントから情報を取得します。
エージェントが指定されていない場合は、ターゲットホストの選択ダイアログが表示されますので、ターゲットホスト名リストから選択してください。
ターゲットホスト名リスト
MIBツリーで選択したMIB 変数の値をエージェントから取得し、「MIB操作パネル」 に表示します。同時に、取得対象MIB 変数を次の変数へ自動的に変更します。したがって、MIB 変数を順番に一個ずつ調べたい場合に便利です。
取得対象エージェントが、MIBツリーに設定されている場合は、事前にマウスで選択しておけば、値を取得して次へボタンをクリックすることにより、選択しているエージェントから情報を取得します。
エージェントが指定されていない場合は、ターゲットホストの選択ダイアログが表示されますので、ターゲットホスト名リストから選択してください。
MIB操作パネルの設定ボタンと同じ働きをします。詳細は、「MIB操作パネル」を参照してください。
MIBに対する取得および設定した情報をファイルに保存できます。
ファイルに保存してあるMIBに対する操作情報を読み出し、記録されている順番で、操作を実行します。したがって、前回行った操作を再度自動的に行うことになります。
Note
記録中に設定操作がある場合は、記録されている情報で設定操作を行い、エージェントのMIB情報を書き換えます。したがって、復元する場合は、書き換えてもよいことを確認の上、復元してください。
Note
Ver.1.x で作成されたファイルから復元することはできません。
「ヘルプ」メニューでは、オンラインヘルプの閲覧とバージョン情報の確認が できます。
Amigo のヘルプが表示されます。ヘルプは HTML形式で提供されていますので、参照には WEB ブラウザが必要です。ご使用のブラウザの指定を「環境設定」サブメニュー で行ってください。
ご使用の Amigo のバージョンに関する情報が表示されます。
バージョン情報