[index] CentreCOM AR100 シリーズ コマンドリファレンス 2.3
カテゴリー:PPP / PPPインターフェース
対象機種:AR130、AR160
SET PPP=ppp-interface [OVER=physical-interface] [AUTHENTICATION={CHAP|EITHER|PAP|NONE}] [AUTHMODE={IN|OUT|INOUT}] [BAP={ON|OFF}] [BAPMODE={CALL|CALLBACK}] [CBDELAY=1..100] [CBMODE={ACCEPT|OFF|REQUEST}] [CBNUMBER=e164number] [CBOPERATION={E164NUMBER|USERAUTH}] [CHARGING={NO|YES}] [CHARGELIMIT={1..1000000}] [COMPALGORITHM={STACLZS}] [COMPRESSION={ON|OFF|LINK}] [CONFIGURE={value|CONTINUOUS}] [DEBUGMAXBYTES=16..256] [DESCRIPTION=description] [DISCONNECTMODE={IMMEDIATE|DELAYED}] [DOWNRATE=0..100] [DOWNTIME=time] [ECHO={ON|OFF|period}] [FRAGMENT={ON|OFF}] [FRAGOVERHEAD=0..100] [IDLE={ON|OFF|time}] [INDATALIMIT={NONE|1..65535}] [IPPOOL={pool-name|NONE}] [IPREQUEST={ON|OFF}] [LQR={ON|OFF|time}] [MAGIC={ON|OFF}] [MINTIME={1..65535} MINFEE={0..65535} INCTIME={0..65535} INCFEE={0..65535}] [NULLFRAGTIMER=time] [ONLINELIMIT={NONE|1..65535}] [OUTDATALIMIT={NONE|1..65535}] [PASSWORD=password] [RECHALLENGE={ON|OFF|360..3600}] [RESETPERIOD={NONE|MONTHLY|WEEKLY|DAILY} RESETVAL={1..28|SUN|MON|TUE|WED|THU|FRI|SAT}] [RESTART=time] [STACCHECK={LCB|SEQUENCE}] [TERMINATE={value|CONTINUOUS}] [TOTALDATALIMIT={NONE|1..65535}] [UPRATE=0..100] [UPTIME=time] [USERNAME=username]
ppp-interface: PPPインターフェース番号(0〜511)
physical-interface: 物理インターフェース名
e164number: コールバック番号。E.164準拠の番号
value: リトライ回数
description: 文字列(1〜70文字。任意の印刷可能文字を使用可能)
time: 時間(秒)
period: 整数値(1〜4294967295)
pool-name: IPプール名(1〜15文字。任意の印刷可能文字を使用可能。空白を含む場合はダブルクォートで囲む)
password: PPPパスワード(1〜64文字。任意の印刷可能文字を使用可能。空白を含む場合はダブルクォートで囲む)
username: PPPユーザー名(1〜64文字。任意の印刷可能文字を使用可能。空白を含む場合はダブルクォートで囲む)
PPPインターフェースの設定パラメーターを変更する。
パラメーター |
PPP: PPPインターフェース番号
OVER: 物理インターフェース名
AUTHENTICATION: 相手を認証するためのプロトコル。CHAP(Challenge Handshake Authentication Protocol)、PAP(Password Authentication Protocol)、EITHER(CHAPかPAPのどちらかを使用するようネゴシエート。CHAPを優先する)、NONE(認証なし)から選択する。デフォルトはNONE。相手を認証するときはNONE以外を指定すること。
AUTHMODE: 物理インターフェースがISDNコールかACCコールのとき、発信呼、着信呼のどちらに対して認証を要求するかを指定する。AUTHENTICATIONパラメーターにNONE以外を指定したときだけ有効。INは着信呼、OUTは発信呼に対してのみ認証を行うことを示す。INOUTなら発着どちらの場合でも認証を行う。デフォルトはINOUT。
BAP: マルチリンクPPP(MP)使用時に動的な帯域制御(リンクの増減)を行うBAP(Bandwidth Allocation Protocol)を使用するかどうかを指定する。デフォルトはON。
BAPMODE: 帯域(リンク)追加の要求があったときに、どちら側が発呼するかを指定する。CALLは要求側が、CALLBACKは要求を受けた側が発呼する。CALLBACKを指定した場合は、呼(ISDNコール、ACCコール、L2TPコール)の設定でコールバック番号を指定しておく必要がある。デフォルトはCALL。
CBDELAY: PPPコールバック時の待機時間。コールバック要求を受けて回線を切断してから、コールバックするまでの待ち時間を0.1秒単位で指定する。範囲は1(0.1秒)〜100(10秒)。デフォルトは1(0.1秒)。物理レイヤーがISDNコールで、CBMODE=ACCEPT(コールバック要求を受け入れる)の場合にのみ有効。
CBMODE: PPPコールバックを行うかどうか、行う場合はコールバックを要求する側か、受け入れる側かを指定する。REQUESTは、LCPネゴシエーション時にコールバック要求を出すことを示す。ACCEPTは、コールバック要求を受け入れるときに指定する。この場合、認証方式(AUTHENTICATION)としてCHAPかPAPが設定されていなくてはならない。OFFは、コールバック要求も要求受け入れもしないことを意味する。デフォルトはOFF。
CBNUMBER: コールバック番号。コールバック要求時に相手に伝える自分の電話番号。CBOPERATIONにE164NUMBERを指定した場合に有効。
CBOPERATION: コールバック番号の決定方法。要求側が相手に対して指定する。E164NUMBERは、CBNUMBERパラメーターで指定した番号(この番号は要求時に相手に送られる)を使うよう指示する。USERAUTHは、相手側のユーザー認証データベースに登録されているユーザーのコールバック用電話番号(CBNUMBER)を使うよう指示するもの。デフォルトはUSERAUTH。
CHARGING: 課金管理機能のON(有効)・OFF(無効)。課金管理機能を有効にする場合は、PPPインターフェースを構成するすべてのリンクをプライマリーリンク(TYPE=PRIMARY)に設定すること。
CHARGELIMIT: 累積課金額の上限値(円)。課金管理機能を使う場合、累積課金額がCHARGELIMITで指定した値を上回ると接続を行わなくなる。
COMPALGORITHM: 圧縮方式。STACLZS(RFC1974)のみ選択できる。
COMPRESSION: 圧縮を行うかどうか。ON(行う)、OFF(行わない)、LINK(OVERパラメーターで指定した物理リンクのみ圧縮を行う)から選択する。マルチリンクPPP使用時にONを指定すると、すべてのリンクで圧縮が行われる。特定のリンクでのみ圧縮を行うには、本パラメーターでLINKを指定し、OVERパラメーターで圧縮対象の物理リンクを指定する。デフォルトはOFF。
CONFIGURE: Configure-Requestパケットの送信リトライ回数。指定回数リトライしても結果が得られない場合は、物理インターフェースをリセットして再試行(LCPの場合)、あるいは試行終了(その他の場合)する。デフォルトはCONTINUOUS(無限)。
DEBUGMAXBYTES: PPPデバッグ機能のパケット表示オプション「PKT」有効時の表示データ最大長。デフォルトは32バイト。
DESCRIPTION: 任意の文字列。メモとして使う
DISCONNECTMODE: 課金管理機能において、累積課金額が上限(CHARGELIMIT)に達した場合の動作を指定する。IMMEDIATEを指定した場合、課金額が上限に達するとただちに呼を切断し、それ以降の発呼を禁止する。DELAYEDを指定した場合は、課金額が上限に達しても(明示的に切断するまで)呼を切断しない。ただし、それ以降の発呼はIMMEDIATEと同様禁止する。デフォルトはDELAYED。
DOWNRATE: デマンドリンク(TYPE=DEMAND)の切断条件となる回線負荷率(デフォルトは20%)。負荷率がDOWNRATEを下回るとデマンドリンクは切断準備状態に入り、負荷率 < DOWNRATEの状態がDOWNTIMEに指定された時間続いた時点で、デマンドリンクが実際に切断される。
DOWNTIME: 回線負荷率がDOWNRATEを下回ってから、実際にデマンドリンク(TYPE=DEMAND)が切断されるまでの監視時間(デフォルトは60 秒)。監視時間中に負荷率がDOWNRATEを超えなければ、DOWNTIME経過後にデマンドリンクが切断される。
ECHO: リンク状態の監視にLCP Echoパケットを使用するかどうか。ON、OFFまたは送信間隔(秒)を指定する。ONを指定したときの送信間隔は10秒。ECHOとLQRを同時に使用することはできない。LCP Echo Requestパケットは、デフォルト10秒間隔で送信される。3回連続でEcho Replyが戻ってこなかった場合、リンクがダウンしたと判断する。
FRAGMENT: マルチリンク使用時にパケットを分割するかどうか。暗号化や圧縮を行うときは、OFFでなくてはならない。デフォルトはOFF。
FRAGOVERHEAD: FRAGMENT=ON時に、パケット分割方式を可変長から固定長に変更するためのしきい値。分割によるオーバーヘッドをパーセントで指定する。デフォルトは5(%)。可変長分割時にオーバーヘッドがこの値を超えると、固定長分割方式に移行する。可変長分割は、各リンクの帯域幅に応じてパケットの分割サイズを変える方式。固定長分割はパケットを等分する方式。
IDLE: ダイヤルオンデマンドを使用するかどうか、および、自動切断までの時間(秒)を指定する。ONまたは秒数を指定した場合は、必要に応じて自動的に接続し、無通信状態が指定秒数(ONを指定した場合は60秒)経過したら切断する。OFFはダイヤルオンデマンドを使用しないことを意味する。デフォルトはOFF。
INDATALIMIT: 受信データ量の制限値(MB)。受信データの累積値が制限を越えると、RESET PPPコマンドでカウンターをクリアするまで通信ができなくなる。NONEは無制限を示す。デフォルトはNONE。
IPPOOL: リモート側にIPアドレスを割り当てるときに使用するIPプールを指定する。NONEはIPプールを使用しない。デフォルトはNONE。
IPREQUEST: IPCPのネゴシエーションにおいて、リモート側にIPアドレスの割り当てを要求するかどうか。デフォルトはOFF(割り当てを要求しない)。
LQR: リンク状態の監視にLQR(Link Quality Report)パケットを使用するかどうか。ON、OFFまたは送信間隔(秒)を指定する。ECHOパラメーターと同時にONにすることはできない。ONを指定したときの送信間隔は60秒。デフォルトはON。
MAGIC: マジックナンバーを使用するかどうか。マジックナンバーはループバックの検出に用いられる。ループバックが検出された場合、インターフェースはOPENED状態にならない。デフォルトはON。
MINTIME: 最小課金時間(秒)。課金管理機能を使う場合に、MINFEE(最小課金額)で接続できる時間を設定する。MINTIME、MINFEE、INCTIME、INCFEEは同一コマンドラインで指定すること。
MINFEE: 最小課金額(円)。課金管理機能を使う場合に、回線を接続した時点で課金される料金を設定する。MINTIME、MINFEE、INCTIME、INCFEEは同一コマンドラインで指定すること。
INCTIME: 課金単位時間(秒)。課金管理機能を使う場合に、MINTIME(最小課金時間)を経過した後の、課金の単位時間を設定する。MINTIME、MINFEE、INCTIME、INCFEEは同一コマンドラインで指定すること。
INCFEE: 課金単位額(円)。課金管理機能を使う場合に、MINTIME(最小課金時間)を経過した後の、INCTIME(課金単位時間)ごとに課金される料金を設定する。MINTIME、MINFEE、INCTIME、INCFEEは同一コマンドラインで指定すること。
NULLFRAGTIMER: マルチリンクを構成するリンクがNULLフラグメントを送信する前に待つ時間(秒)。NULLフラグメントは、シーケンス番号を最新に保つためのもの。デフォルトは3秒。
ONLINELIMIT: 通信時間の制限値(時間)。uptimeが制限を越えると、RESET PPPコマンドでカウンターをクリアするまで通信ができなくなる。NONEは無制限を示す。デフォルトはNONE。
OUTDATALIMIT: 送信データ量の制限値(MB)。送信データの累積値が制限を越えると、RESET PPPコマンドでカウンターをクリアするまで通信ができなくなる。NONEは無制限を示す。デフォルトはNONE。
PASSWORD: PPPパスワード。相手側から認証を受けるためのもの。
RECHALLENGE: CHAPの再認証を行うかどうか。ONを指定した場合は、5分(300秒)から15分(900秒)の間のランダムな間隔で再認証を行う。秒数を指定した場合は、最低5分(300秒)から指定した秒数までの間のランダムな間隔で再認証を行う。OFFを指定した場合は、再認証を行わない。Windows 95クライアントなどとの接続が切断されてしまうような場合は、再認証をOFFにするとよい。デフォルトはON。
RESETPERIOD: 課金管理機能の自動リセット周期。NONE(リセットしない)、MONTHLY(毎月)、WEEKLY(毎週)、DAILY(毎日)から選択できる。指定した周期に入るたびに課金カウンターがリセットされる。DAILYなら毎日午前0時、MONTHLY、WEEKLYを指定した場合は、RESETVALパラメーターで指定した時期の午前0時。
RESETVAL: RESETPERIODにMONTHLYかWEEKLYを指定した場合、どの日、どの曜日を周期の先頭とするかを指定する。
RESTART: Configure-NAKおよびTerminate-Requestの再送間隔(秒)。デフォルトは3秒。
STACCHECK: STAC LZS圧縮におけるエラー検出方式を指定する。具体的には、Check Valueフィールドに格納する値の種類。SEQUENCEを指定した場合は、シーケンス番号によって欠落パケットを検出する。LCBを指定した場合は、LCB(Longitudinal Check Byte)によってエラーを検出する。
TERMINATE: Terminate-Requestの再送回数。デフォルトは2回。
TOTALDATALIMIT: 通信データ量の制限値(MB)。送受信データの累積値が制限を越えると、RESET PPPコマンドでカウンターをクリアするまで通信ができなくなる。NONEは無制限を示す。デフォルトはNONE。
UPRATE: デマンドリンク(TYPE=DEMAND)の起動条件となる回線負荷率(デフォルトは80%)。負荷率がUPRATEを越えるとデマンドリンクは起動準備状態に入り、負荷率 > UPRATEの状態がUPTIMEで指定された時間続いた時点で、デマンドリンクが実際に起動される。
UPTIME: 回線負荷率がUPRATEを超えてから、実際にデマンドリンク(TYPE=DEMAND)が起動されるまでの監視時間(デフォルトは30 秒)。監視時間中に負荷率がUPRATEを下回らなければ、UPTIME経過後にデマンドリンクが起動される。
USERNAME: PPPユーザー名。相手側から認証を受けるためのもの。
関連コマンド |
ADD PPP
RESET PPP
SHOW PPP
SHOW PPP LIMITS
参考 |
RFC1331, The Point-to-Point Protocol (PPP) for the Transmission of Multi-protocol Datagrams over Point-to-Point Links
RFC1332, The PPP Internet Protocol Control Protocol (IPCP)
RFC1333, PPP Link Quality Monitoring
RFC1334, PPP Authentication Protocols
RFC1548, The Point-to-Point Protocol (PPP)
RFC1549, PPP in HDLC Framing
RFC1570, PPP LCP Extensions
RFC1661, The Point-to-Point Protocol (PPP)
RFC1662, PPP in HDLC-like Framing
RFC1877, PPP Internet Protocol Control Protocol Extensions for Name Server Addresses
RFC1962, The PPP Compression Control Protocol (CCP)
RFC1974, PPP Stac LZS Compression Protocol
RFC1990, The PPP Multilink Protocol (MP)
RFC2125, The PPP Bandwidth Allocation Protocol (BAP) / The PPP Bandwidth Allocation Control Protocol (BACP)
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