[index] CentreCOM AR570S コマンドリファレンス 2.9
カテゴリー:IP / IPインターフェース
SET IP INTERFACE=interface [IPADDRESS={ipadd|DHCP}] [MASK=ipadd] [BROADCAST={0|1}] [DIRECTEDBROADCAST={YES|NO|ON|OFF}] [FILTER={0..99|NONE}] [FLUSHARP={ON|OFF}] [FRAGMENT={YES|NO}] [GRE={1..100|NONE}] [IGMPPROXY={OFF|UPSTREAM|DOWNSTREAM}] [MULTICAST={OFF|SEND|RECEIVE|BOTH|ON}] [OSPFMETRIC=1..65534] [POLICYFILTER={100..199|NONE}] [PRIORITYFILTER={200..299|NONE}] [PROXYARP={ON|OFF}] [RIPMETRIC=1..16] [VJC={ON|OFF}] [VLANTAG={1..4094|NONE}] [VLANPRIORITY={0..7|NONE}]
interface: IPインターフェース名(eth0、ppp0など)
ipadd: IPアドレスまたはネットマスク
IPインターフェースの設定を変更する。
IPフィルターを既存インターフェースに適用するときにも本コマンドを使う。
パラメーター |
INTERFACE: 下位のインターフェースを指定する。1つのインターフェースに複数のIPアドレスを設定するとき(マルチホーミング)は、vlan1-0、vlan1-1、vlan1-2のように、インターフェース名の後にハイフンと論理インターフェース番号(0〜15)を付ける。論理インターフェース番号を省略したとき(例:vlan1)は「0」を指定したものと見なされる(例:vlan1-0として扱われる)。
IPADDRESS: インターフェースに割り当てるIPアドレス。DHCPを指定した場合は、DHCPサーバーからIP設定情報を取得し自動設定する。DHCPで取得できる情報は、IPアドレス、ネットマスク、DNSサーバーアドレス(プライマリー、セカンダリー)、デフォルト経路、ドメイン名。DHCPを使う場合は、あらかじめENABLE IP REMOTEASSIGNコマンドを実行して、IPアドレスの動的設定を有効にしておく必要がある。
MASK: サブネットマスク。省略時はIPアドレスのクラス標準マスクが用いられる。DHCPを使う場合は自動的に設定されるので指定しないこと。
BROADCAST: IPブロードキャストアドレスをオール1で表すか、オール0で表すかを示す。通常は1(デフォルト)。
DIRECTEDBROADCAST: このIPインターフェース配下のネットワークに対するディレクティドブロードキャストパケットを転送するかどうかを示す。デフォルトはNO。
FILTER: このインターフェースで受信したIPパケットに適用するトラフィックフィルターの番号。トラフィックフィルターのアクションは受信直後に適用される。デフォルトはNONE。IPトラフィックフィルターはADD IP FILTERコマンドで作成する(フィルター番号0〜99)。
FLUSHARP: PPPインターフェースのリンクアップを検出した際、すべてのダイナミックARPエントリーを削除するかどうか。ONの場合、PPPインターフェースのリンクアップを検出するとARPテーブルに登録されているすべてのダイナミックARPエントリーが削除される。OFFの場合、インターフェースがリンクアップしてもARPエントリーは削除されない。PPPインターフェースのみで有効だが、PPPoEを使用している場合動作しない。デフォルトはON。
FRAGMENT: このインターフェースから送出するパケットがインターフェースのMTUよりも大きい場合の動作を指定する。NO(デフォルト)を指定した場合、DF(Don't Fragment)ビットの指示通り、DFビットが立っているパケットはフラグメント化せずに破棄する。YESを指定した場合は、DFビットを無視してフラグメント化する。
GRE: IPインターフェースに適用するGREフィルターの番号を指定する。
IGMPPROXY: IGMPプロキシー(ホストからのIGMPパケットを上位のルーターに転送する)の有効/無効、およびストリームの向きを設定する。OFF、UPSTREAM、DOWNSTREAMのいずれか。デフォルトはOFF
MULTICAST: IPマルチキャストパケットの扱いを指定する。OFFを指定した場合は送受信とも行わない。ONまたはBOTHを指定した場合は送受信を行う。SENDは送信のみ、RECEIVEは受信のみ行うことを示す。デフォルトはRECEIVE。マルチホーミングを使用している場合、本パラメーターの設定はおおもとのIPインターフェース全体に適用される。また、マルチキャスト経路制御プロトコルDVMRPを使用している場合、本パラメーターは意味を持たない。
OSPFMETRIC: OSPFが用いる本インターフェースのメトリック(通過コスト)。デフォルトは1
POLICYFILTER: このインターフェースで受信したIPパケットに適用するポリシーフィルターの番号。ポリシーフィルターによって設定された経路選択ポリシー(サービスタイプ)は経路表の検索時に使用される。デフォルトはNONE。IPポリシーフィルターはADD IP FILTERコマンドで作成する(フィルター番号100〜199)。
PRIORITYFILTER: このインターフェースから送信するIPパケットに適用するプライオリティーフィルターの番号。IPパケットの出力は、プライオリティーフィルターによって設定された優先度に基づいて行われる。デフォルトはNONE。IPプライオリティーフィルターはADD IP FILTERコマンドで作成する(フィルター番号200〜299)。
PROXYARP: プロキシーARP(RFC1027)の有効・無効。デフォルトはON。
RIPMETRIC: RIPが用いる本インターフェースのメトリック(通過コスト)。METRICも同じ意味。デフォルトは1
VJC: PPPインターフェース上のIPインターフェースでVan JacobsonのTCP/IPヘッダー圧縮(VJ圧縮)を使用するかどうかを指定する。この設定はPPPインターフェース上のすべてのIPインターフェースに適用される。VJ圧縮は、48Kbps程度までの低速な回線上で効果を発揮する。64Kbps以上の回線ではかえって効率が落ちるので注意が必要。また、MP(Multilink PPP)を使用している場合はONにしないこと。デフォルトはOFF。
VLANTAG: 送信するVLANタグフレームに付与するVLAN IDを設定する。本設定はEthernetインターフェースでのみ有効。デフォルトはNONE(タグが付与されない)。本パラメーターでタグが付与された場合、VLANPRIORITYパラメーターのデフォルトは0。ブリッジングとの併用は不可。1つのIPインターフェースに設定できるタグは1つ。
VLANPRIORITY: 送信するVLANタグフレームに付与する802.1pのユーザープライオリティーを設定する。本パラメーターはVLANTAGパラメーターが設定されているときのみ有効。NONEの場合はプライオリティーには0が設定される。デフォルトはNONE。
例 |
■ vlan1のIPアドレスを変更する。
SET IP INT=vlan1 IP=10.1.1.1 MASK=255.255.255.0
■ ppp0にIPトラフィックフィルター「0」を適用する。
SET IP INT=ppp0 FILTER=0
関連コマンド |
ADD GRE
ADD IP INTERFACE
DELETE IP INTERFACE
DISABLE IP INTERFACE
ENABLE IP INTERFACE
RESET IP INTERFACE
SHOW IP INTERFACE
参考 |
RFC791, INTERNET PROTOCOL
RFC792, INTERNET CONTROL MESSAGE PROTOCOL
RFC950, Internet Standard Subnetting Procedure
RFC1027, Using ARP to Implement Transparent Subnet Gateways
RFC1144, Compressing TCP/IP Headers for Low-Speed Serial Links
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PN: 613-000273 Rev.J