ip route
- モード
- グローバルコンフィグモード
- カテゴリー
- IP / 経路制御
構文
(config)# ip route DESTINATION {GATEWAY | IFNAME | null} [<1-255>] [weight <1-255>] [description TEXTLINE]
(config)# no ip route DESTINATION {GATEWAY | IFNAME | null} [<1-255>] [weight <1-255>]
コマンド説明
IP経路表にスタティック経路を追加する。no形式で実行した場合は指定したスタティック経路を削除する。
パラメーター
DESTINATION- 宛先ネットワークアドレス。次のいずれかの形式で指定する。なお、デフォルト経路を追加する場合は、宛先ネットワークアドレスとして0.0.0.0/0または0.0.0.0 0.0.0.0を指定する
A.B.C.D/M- IPアドレスとプレフィックス長で指定する形式
A.B.C.D W.X.Y.Z- IPアドレスとサブネットマスクで指定する形式
GATEWAY := A.B.C.D- 転送先(ネクストホップ)のIPアドレス。詳細は書式パターンを参照
IFNAME- 出力インターフェース名。詳細は書式パターンを参照
null- ブラックホール経路を登録する場合に指定する特殊なインターフェース名。nullを指定した場合、該当経路宛てのパケットは転送されずに破棄される。詳細は書式パターンを参照
<1-255>- 管理距離(異種経路間における経路選択時の優先度)。また、同じサブネット長のスタティック経路を複数登録する場合に、それらの間で優先順位を付けたい場合にも本値を使用可能(フローティングスタティックルートの利用)。値が小さいほど優先度が高い。省略時はスタティック経路のデフォルト値である1となる
weight <1-255>- 該当経路のウェイト(重み付け)。本パラメーターは
GATEWAYで転送先(ネクストホップ)のIPアドレスを指定している場合のみ利用可能(出力インターフェースを指定するときは利用できない)。同一宛先への最適経路が複数登録されている場合、該当宛先へのIPv4パケットはフロー単位でこれらの各経路にロードバランスされるが、その際各経路を使用するフローの数が各経路に設定されたウェイトの比になるよう調整される。なおロードバランス可能な経路数はmaximum-pathsコマンドの設定値が上限となる。本パラメーター省略時のウェイトは1
description TEXTLINE- 説明文。TEXTLINEは行末までがその値と見なされるため、スペースを含んでいてもよい
使用例
172.20.53.0/24へのスタティック経路を登録する。AT-vFW-app(config)# ip route 172.20.53.0/24 172.17.28.254
サブネットマスクを使って次のように指定しても同じ。
AT-vFW-app(config)# ip route 172.20.53.0 255.255.255.0 172.17.28.254
デフォルト経路を172.17.28.32に向ける。
AT-vFW-app(config)# ip route 0.0.0.0/0 172.17.28.32
転送先(ネクストホップ)がポイントツーポイントインターフェース上に存在する場合は、ネクストホップアドレス(GATEWAY)ではなく出力インターフェース(IFNAME)を指定する。
AT-vFW-app(config)# ip route 0.0.0.0/0 ppp0
10.0.0.0/8宛てのパケットを転送せずに破棄するよう設定する。
AT-vFW-app(config)# ip route 10.0.0.0/8 null
注意・補足事項
管理距離255を持つ経路は「信頼できない経路」と見なされ、FIB(IP転送表)に登録されない(IPパケットの転送には使われない)。非ポイントツーポイントのトンネルインターフェースを使用してルーティングを行う場合は、ポイントツーポイントのトンネルインターフェースと異なりネクストホップアドレスを明確にする必要がある。そのため、本コマンドでスタティック経路を登録するときは、該当トンネルインターフェースを送出インターフェースとして指定するのではなく、ネクストホップアドレスを明示的に指定すること。
RIPでスタティック経路を通知している場合、そのスタティック経路を削除した後で他の機器から同一のRIP経路を受け取ってしまうと、スタティック経路を削除してから2分間は経路の更新ができない。スタティック経路の削除後、即座に経路を切り替えたい場合はclear ip rip routeコマンドのinvalid-routesオプションを使用すること。
経路追加時の書式には次のパターンがある。
- ネクストホップ(転送先)が非ポイントツーポイントインターフェース上に存在する場合
ip route DESTINATION GATEWAY [<1-255>]
- ネクストホップ(転送先)がポイントツーポイントインターフェース(IFNAME)上に存在する場合
ip route DESTINATION IFNAME [<1-255>]
- 該当宛先のパケットを転送せずに破棄する場合
ip route DESTINATION null [<1-255>]