[index] CentreCOM 9600/8600シリーズ コマンドリファレンス 2.2

IPマルチキャスト/概要・基本設定

対象機種:8624(AT-FL-03が必要)、9606(AT-FL-03が必要


  - マルチキャスト経路制御プロトコル


本製品のIPマルチキャスト機能について概説します。

IPマルチキャストとは、特定のホストグループに対してIPパケットを送信することを意味します。グループのメンバーは固定的でなく、ホストが個別に参加・脱退することができます。各グループはクラスD(224.0.0.0〜239.255.255.255)のIPアドレスによって一意に識別されます。

224.0.0.0〜224.0.0.255(224.0.0.0/24)の範囲のアドレスはルーティングプロトコルなどのために予約されており、RIPv2やOSPFなどもこの範囲のアドレスを使用しています。この範囲はルーターを超えて転送されてはならないローカル用アドレスです。たとえば、224.0.0.1はサブネット上のすべてのIPノードとIPルーターを、224.0.0.2はサブネット上のすべてのIPルーターを示します。予約済みのグループアドレスはこの他にもあります。

IPマルチキャストでは、送信者が宛先のグループに所属する必要はありません。送信者にとっては、単に宛先アドレスがクラスDであるというだけのことです。

あるホストがLAN上で送信したマルチキャストパケットは、同一LAN上であれば該当グループに参加しているすべてのホストに届きます。Ethernet上では決まった範囲のマルチキャストMACアドレスを用いてIPパケットを送信します。

一方、マルチキャストパケットが別サブネットのメンバーに届くためには、マルチキャスト対応ルーターの働きが必要です。LAN上でマルチキャストパケットを受信したルーターは、その設定によって他のインターフェースにパケットを転送します。


 

マルチキャスト経路制御プロトコル

ホストグループのメンバー構成は常に変化するため、マルチキャストパケットの転送判断はおのずとダイナミック(動的)なものになります。

通常、ルーターはマルチキャスト経路制御プロトコルを通じて得た情報に基づいて、マルチキャストパケットを転送するかどうか判断します。本製品はマルチキャスト経路制御プロトコル DVMRP(Distance Vector Multicast Routing Protocol)に対応しています。

また、マルチキャストグループのメンバーを管理するためのプロトコルIGMP(Internet Group Management Protocol)、および、VLAN内に不要なマルチキャストパケットが流れないようにするIGMP snoopingにも対応しています。

これらプロトコルの使用方法については、「DVMRP」、「IGMP」をご覧ください。

Note - IGMPとDVMRPを組み合わせて使用する場合(マルチキャストルーティングを行う場合)は、別売りのフィーチャーライセンスAT-FL-03が必要です。本製品をレイヤー2スイッチとして動作させている状態で IGMP snooping だけを使用する場合はライセンス不要です。







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