[index] CentreCOM 9600/8600シリーズ コマンドリファレンス 2.2

IPマルチキャスト/IGMP

対象機種:8624、9606


  - 基本設定
   - IGMP snooping


IGMP(Internet Group Management Protocol)は、LAN上のマルチキャスト対応ルーターとホストがメッセージを交換しあい、LAN上にどのマルチキャストグループのメンバーがいるかを把握するためのプロトコルです。ルーターはIGMPを通じて得た情報をもとに、他のルーターから受け取ったマルチキャストパケットを配下のLANに転送するかどうか判断したり、他のルーターに対して特定グループ宛てのパケットを配送してくれるよう依頼したりします。

 

基本設定

通常、IGMPはマルチキャスト経路制御プロトコル DVMRP と組み合わせて使います。デフォルトでは、IGMPは無効になっています。

Note - IGMPとDVMRPを組み合わせて使用する場合(マルチキャストルーティングを行う場合)は、別売りのフィーチャーライセンスAT-FL-03が必要です。後述する IGMP snooping だけを使用する場合はライセンスは不要です。


  1. IGMPを有効にします。


    Note - IGMPを有効にすると、IGMP用にハードウェアIPフィルターのエントリーが2つ作成されます。そのため、ユーザーの使用できるハードウェアIPフィルターの数が2つ少なくなります(127個から125個になる)。

    Note - すでに125個以上のハードウェアIPフィルターエントリーを作成しているときは、IGMPを有効化できません。その場合はいくつかフィルターエントリーを削除して、IGMP用に空きを作ってください(DELETE SWITCH L3FILTER ENTRYコマンド)。

  2. IGMPを使用するインターフェース(VLAN)を指定します。これにより指定したインターフェースでIGMPメッセージの送受信が行われるようになります。また、該当VLANでIGMP snoopingが有効になります。



■ IGMPに関する情報を確認するにはSHOW IP IGMPコマンドを使います。

■ IGMPタイマーを変更するにはSET IP IGMPコマンドを使います。ただし、タイマーはほとんどの環境で動作するようデフォルト値が設定されているため、通常変更する必要はありません。

■ IGMPを無効にするにはDISABLE IP IGMPコマンドを使います。

■ 特定インターフェースでIGMPを無効にするにはDISABLE IP IGMP INTERFACEコマンドを使います。



 

IGMP snooping

IGMP snoopingは、VLAN環境において不要なマルチキャストトラフィックをフィルタリングする機能です。IGMP snoopingを使わない場合、マルチキャストパケットはサブネット(VLAN)単位で配送されるため、VLANにグループメンバーが1台でもいると、所属するすべてのポートにパケットが転送されてしまいます。IGMP snoopingを有効にすると、本製品は各ポートで交換されるIGMPメッセージ(Membership Report、Query、Leave)を監視して、メンバーの存在するポートにだけ該当グループのトラフィックを配送するようになります。

■ IGMP snoopingは、ENABLE IP IGMP INTERFACEコマンドを実行することにより自動的に有効になります。したがって、本製品をマルチキャストルーターとして使用している場合は、IGMP snoopingも有効になります。

Note - IGMPとDVMRPを組み合わせて使用する場合(マルチキャストルーティングを行う場合)は、別売りのフィーチャーライセンスAT-FL-03が必要です。

■ IGMP snoopingはレイヤー2の機能であるため、本製品をレイヤー2スイッチとして使用している場合でも使うことができます。

Note - IGMP snoopingだけを使用する場合、フィーチャーライセンスAT-FL-03は不要です。

IGMP snoopingを使用するには、以下の設定が必要です。


以下、本製品をレイヤー2スイッチとして使用することを前提に、IGMP Snoopingの使用方法を順を追って説明します。ここでは、すべてのポートがVLAN default所属であると仮定します。


  1. IPモジュールを有効にします。


  2. VLAN defaultにIPアドレスを設定します。本製品はレイヤー2スイッチとして設定されている場合であっても、IGMP Querierとして動作します。そのため、IPモジュールの有効化とIPアドレスの割り当てが必須です。


  3. IGMPモジュールを有効にします。


  4. VLAN default上でIGMPを有効にします。









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