[index] CentreCOM 9424T/SP-E、9424Ts/XP-E コマンドリファレンス 2.4

DHCPサーバー/概要・基本設定


  - 基本設定
  - DHCPサーバー(複数サブネット)


本製品のDHCPサーバー機能について説明します。

Note - DHCPクライアント機能については、「IP」の章の「IPインターフェース」で説明しています。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、クライアントに対して動的にIP設定パラメーターを提供する機能です。

DHCPサーバーは、クライアントの要求に対して、あらかじめプールされたIPアドレスの中から使用されていないアドレスを選び、一定期間クライアントに割り当てます。

また、サブネットマスクやデフォルトルート、ネームサーバーアドレスなど、同一サブネット内で共通に用いられるパラメーターをサーバー側で管理し、クライアントに提供することもできます。


 

基本設定

本製品をDHCPサーバーとして機能させるために必要な最低限の設定について説明します。VLANとIPの設定は終わっているものとします。

  1. DHCPサーバーを有効にします。


  2. DHCPポリシーを作成します。ここでは、IPアドレスの使用期限(リース時間)を7200秒(2時間)とします。


  3. DHCPクライアントに提供する基本的なIP設定パラメーターを指定します。ここでは、サブネットマスク 255.255.255.0、デフォルトルート 192.168.10.1、プライマリーDNSサーバー 192.168.10.254、セカンダリーDNSサーバー 192.168.10.253とします。


    Note - IPアドレスなどを複数指定するときは、カンマの前後にスペースを入れないよう注意してください。

    Note - 上記以外のもさまざまな設定情報をクライアントに提供することができます。詳細はADD DHCP POLICYコマンドの説明をご覧ください。なお、提供された情報を使うかどうかはクライアントの実装によります。

  4. クライアントに割り当てるIPアドレスの範囲を指定します。ここでは192.168.10.240〜192.168.10.249の10アドレスを割り当てます。


以上で設定は完了です。


■ DHCPの全般的な設定内容を確認するには、SHOW DHCPコマンドを使います。

■ DHCPポリシーの情報を確認するには、SHOW DHCP POLICYコマンドを使います。

■ DHCPレンジ(割り当て用アドレスプール)の設定内容を確認するには、SHOW DHCP RANGEコマンドを使います。

■ DHCPクライアントの一覧はSHOW DHCP CLIENTコマンドで確認できます。

■ IPアドレスを静的割り当てするには、DHCPレンジを定義した後、ADD DHCP RANGEコマンドでMACアドレスとIPアドレスを対応付けます。たとえば、DHCPレンジ「myip」(192.168.10.240〜192.168.10.249)のうち、192.168.10.240をMACアドレス「00-00-f4-11-22-33」に静的割り当てするには、手順4のあとに次の設定を追加します。なお、明示的に対応付けられていないアドレスは動的に割り当てられます。


■ DHCPレンジ内のIPアドレスを特定のMACアドレスに静的割り当てする場合、以下の点にご注意ください(静的割り当ての設定はADD DHCP RANGEコマンドで行います)。

静的割り当ての対象となる端末(DHCPクライアント)は、DHCPレンジの所属サブネットでしか使用できません。本製品は、静的割り当て対象のMACアドレスに対して、つねに静的なIPアドレスを割り当てようとするため、端末を他のサブネットに移動すると、(動的割り当てによる)アドレス設定が正しく行えなくなります。静的割り当てした端末を他のサブネットに移動するときは、DELETE DHCP RANGEコマンドで静的割り当てエントリーを削除してください。

同一のMACアドレスに対して複数の静的割り当てエントリーを作成した場合、最後に作成したエントリーだけが有効となります。1つのMACアドレスに複数のIPアドレスを静的割り当てしないでください。

 

DHCPサーバー(複数サブネット)

複数のサブネットに対して、DHCPサービスを提供するための設定について説明します。ここでは次のような構成のネットワークを例に解説します。VLANとIPの設定は終わっているものとします。


  1. DHCPサーバーを有効にします。


  2. DHCPポリシーを作成します。ここでは、両VLANに共通のパラメーターをベースポリシー「base」としてまとめることにします。


  3. DHCPクライアントに提供するIP設定パラメーターを設定します。ポリシー「base」には、両VLANに共通な情報(サブネットマスク 255.255.255.0、DNSサーバー 192.168.10.5、WINSサーバー 192.168.20.5)を設定します。デフォルトゲートウェイはVLANごとに異なるため、ここでは設定しません。


    Note - IPアドレスなどを複数指定するときは、カンマの前後にスペースを入れないよう注意してください。

    Note - 上記以外のもさまざまな設定情報をクライアントに提供することができます。詳細はADD DHCP POLICYコマンドの説明をご覧ください。なお、提供された情報を使うかどうかはクライアントの実装によります。


  4. 次にVLAN別のDHCPポリシーを作成します。INHERITパラメーターを指定して、共通の設定情報を持つベースポリシー「base」を継承するようにします。


  5. VLANごとに異なる情報(デフォルトゲートウェイアドレス)を各ポリシーに追加します。


  6. クライアントに割り当てるIPアドレスの範囲をポリシーごとに指定します。VLAN whiteのクライアントには192.168.10.240〜192.168.10.249の10アドレスを、VLAN orangeのクライアントには192.168.20.240〜192.168.20.249の10アドレスを割り当てます。


以上で設定は完了です。

■ 継承関係のあるDHCPポリシーの設定内容は次のようになります。










(C) 2006-2008 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-000699 Rev.C