[index] CentreCOM 9424T コマンドリファレンス 2.11

運用・管理/記憶装置とファイルシステム


  - 物理デバイス
   - NVS
   - フラッシュメモリー
  - ファイルシステム
   - ファイル名
   - ファイルの操作


本製品の2次記憶装置とファイルシステムについて説明します。

 

物理デバイス

本製品は、システム再起動後もデータが保持される2次記憶装置として、NVS(Non-Volatile Storage)とフラッシュメモリーを搭載しています。

フラッシュメモリー上には独自のファイルシステムが構築されており、ファイル単位でデータにアクセスすることが可能です。


詳しくは次節「ファイルシステム」をご覧ください。

 

NVS

NVS(Non-Volatile Storage:バッテリーバックアップされたCMOSメモリー)は小容量の記憶装置で、ログや例外発生ログ、DHCP Snoopingのクライアント情報が保存されます。

 

フラッシュメモリー

フラッシュメモリーは(NVSに比べて)大容量の記憶装置で、ファームウェアファイル、設定スクリプトファイルなどを保存するために使います。

フラッシュメモリーは一般的なコンピューターのハードディスクに相当する記憶装置です。通常のファイル操作はこのメモリーに対して行います。後述するファイルの操作では、デバイス名を省略するとフラッシュメモリー上のファイルに対する操作となります。コマンド上での名称は「flash」です。多くのコマンドでは、デバイス名の指定を省略すると、フラッシュメモリーを指定したことになります。

■ フラッシュメモリー上のファイルシステムに関する情報はSHOW FLASHコマンドで確認できます。



 

ファイルシステム

本製品では、フラッシュメモリー上にファイルシステムが構築されており、物理デバイス上のデータを「ファイル」としてアクセスすることが可能です。


 

ファイル名

ファイル名は次の形式で表されます。


表 1
device デバイス名。flash(フラッシュメモリー)。大文字・小文字の区別はありません。
filename ファイル名(ベース名)。文字数は1〜28文字。半角英数字と記号(~ ' @ # $ % ^ & ( ) _ - { })が使えます。大文字・小文字の区別はありません。
ext 拡張子。ファイル名には必ず拡張子をつける必要があります。文字数は1〜3文字。本製品で認識できる拡張子は、下記の表を参照してください。


次におもな拡張子の一覧を示します。

表 2
拡張子
ファイルタイプ
img ファームウェアファイル
cfg 設定スクリプトファイル。システムの設定情報を保存します。慣例として設定内容を保存するスクリプトにはcfgを使います。
key RSA公開鍵ファイル
log ログを保存したファイル


以下のファイルは特殊な役割を持ちます。他のファイルも同様ですが、ファイルの取り扱い(削除、リネームなど)にはご注意ください。

表 3
ファイル名
役割
boot.cfg デフォルトの起動スクリプトファイル。SET CONFIGコマンドで起動スクリプトが設定されていない(none)ときは、本ファイルが存在していれば起動時に自動実行されます。起動スクリプトが設定されている場合は、設定されているファイルが実行されます。
enc1.ukf CREATE ENCO KEYコマンドで作成されたRSA鍵ペアのファイル。このファイルはコピーやファイル名の変更、削除を行うことができません。DESTROY ENCO KEYコマンドを実行すると、自動的に削除されます。(encの後の番号は、KeyIDです。)


Note - フラッシュメモリー上のファイルシステムには、ディレクトリー(フォルダー)の概念はありません。




 

ファイルの操作

おもなファイル操作についてコマンド例を示します。

■ ファイルの一覧は、SHOW FILEコマンドで表示できます。


■ 特定ファイルの一覧を見たいときはワイルドカードを使います。


■ ファイルの内容を見るには、SHOW FILEコマンドで(ワイルドカードでない)ファイル名を指定します。ただし、SHOW FILEコマンドで見ることができるのはテキスト形式のファイル(.cfg、.logなど)だけです。


■ ファイルを削除するにはDELETE FILEコマンドを使います。


Note - 削除したファイルを元に戻すことはできません。ファイル操作時は十分注意を払ってください。

■ ファイルをコピーするにはCOPYコマンドを使います。


■ ファイル名を変更するにはRENAMEコマンドを使います。


LOADコマンドを使って、別のコンピューターからファイルをダウンロードすることもできます。次の例ではTFTPサーバー192.168.1.11からtest.cfgをダウンロードしています。ダウンロードには、XMODEM、HTTPを使うこともできます。



UPLOADコマンドを使えば、テキスト形式のファイルをTFTPサーバーにアップロードすることができます。次の例では、設定スクリプトtaisetsu.cfgをTFTPサーバーにアップロードします。XMODEMによるアップロードも可能です。


Note - TFTPサーバーの実装(UNIX系OSのtftpdなど)によっては、サーバー上にあらかじめファイルを作成しておかないとファイルのアップロードができないものがあります。これは、ファイルの新規作成に失敗するためです。このような場合は、サーバー上で空のファイルを作成し、すべてのユーザーに書き込み権限を与えてからアップロードしてみてください。











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