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CentreCOM 9424T コマンドリファレンス 2.11
運用・管理/エンハンストスタッキング
- 基本設定
- マスタースイッチからスレーブスイッチへのファームウェアファイルと設定ファイルの転送
エンハンストスタッキングは、ネットワーク内に存在する複数のスイッチを、1台のスイッチから一括して制御するための機能です。
エンハンストスタッキング機能には、次の特長があります。
- マスタースイッチに設定されたIPアドレスを、エンハンストスタッキンググループで共有可能
- マスタースイッチからスレーブスイッチにログイン可能
- マスタースイッチからスレーブスイッチに、TFTPによるファームウェアや設定ファイルのダウンロードが可能
- ネットワークに新しく追加した本製品に設定をすることなく、マスタースイッチから制御可能(デフォルトで、スレーブに設定されている)
エンハンストスタッキンググループは、マスターとスレーブと呼ばれるスイッチで構成されます。
マスタースイッチは、他のスイッチを制御するために使用するスイッチです。スレーブスイッチは、マスタースイッチから制御可能なスイッチです。

エンハンストスタッキング機能の仕様は、以下のようになっています。
- マスタースイッチは、最大8台までのスレーブスイッチとマスタースイッチが制御可能
- エンハンストスタッキンググループ内では、最低1台のマスタースイッチが必要であるが、マスタースイッチを複数台設定することも可能
- エンハンストスタッキンググループは、同一サブネット内で形成する
- スレーブスイッチは複数のマスタースイッチから制御可能であるが、同時には制御できない
- エンハンストスタッキンググループ内に、エンハンストスタッキング機能を持たないスイッチ(UNAVAILABLEスイッチ)が介在していても、本機能は使用可能
エンハンストスタッキングを使用する場合、マスタースイッチとスレーブスイッチを接続するには、下記のとおりに接続してください。
- スレーブスイッチ側は、Default_VLANに所属するポートにマスタースイッチを接続する。Default_VLAN以外のVLANに所属するポートに接続した場合は、IPインターフェースを作成してIPアドレスを設定しなければならない。
- マスタースイッチ側は、ローカルインターフェースに設定したVLANに所属するポートにスレーブスイッチを接続する。
Note
- SNMPv3を使用して、エンハンストスタッキンググループのスレーブスイッチにアクセスすることはできません。
Note
- マスタースイッチからスレーブスイッチにSNMP経由でエンハンストスタッキング接続している最中に、他のスイッチから該当のマスタースイッチにTelnetやSNMPによる接続を行わないでください。
エンハンストスタッキングの設定は、次の手順で行います。ここでは、スイッチAをマスタースイッチとし、1つのグループを作成します。
- マスタースイッチを設定します。SET SWITCH STACKMODEコマンドを使って、マスタースイッチを指定します。
SET SWITCH STACKMODE=MASTER ↓
- マスタースイッチにIPアドレスを設定します。
ADD IP INTERFACE=vlan1 IP=192.168.1.10 MASK=255.255.255.0 ↓
- Default_VLANをローカルインターフェースとして指定します。
SET IP LOCAL INTERFACE=vlan1 ↓
- エンハンストスタッキング機能を有効にしたくないスイッチがある場合は、SET SWITCH STACKMODEコマンドを使って指定します。
SET SWITCH STACKMODE=UNAVAILABLE ↓
設定は以上です。
■ エンハンストスタッキンググループに属するスイッチを表示するには、SHOW REMOTELISTコマンドを使います。
■ マスタースイッチから、制御したいスイッチに接続するには、ACCESS SWITCHコマンドを使います。
マスタースイッチからスレーブスイッチへのファームウェアファイルと設定ファイルの転送 |
UPLOADコマンドで、METHODにREMOTESWITCHを指定すると、現在稼働中のファームウェアおよび設定ファイルを、マスタースイッチからスレーブスイッチに転送することができます。
■ マスタースイッチからスレーブスイッチにファームウェアファイルを転送する場合は、SRCFILE/FILEにAPPBLOCKを指定します。
UPLOAD METHOD=REMOTESWITCH FILE=APPBLOCK SWITCHLIST=1 ↓
■ マスタースイッチからスレーブスイッチに、現在の起動時設定ファイルを転送する場合は、SRCFILE/FILEにSWITCHCFGを指定します。
UPLOAD METHOD=REMOTESWITCH FILE=SWITCHCFG SWITCHLIST=1 ↓
Note
- マスタースイッチからスレーブスイッチに起動時設定ファイルを転送すると、スレーブスイッチは再起動し、IPアドレスおよびスタックモードの設定以外は、書き換えられます。
■ マスタースイッチからスレーブスイッチに、フラッシュメモリー内の設定ファイルを転送する場合は、SRCFILE/FILEにファイル名を指定します。
UPLOAD METHOD=REMOTESWITCH FILE=test.cfg SWITCHLIST=1 ↓
Note
- マスタースイッチからスレーブスイッチに設定ファイルを転送すると、スレーブスイッチは再起動し、すべての設定が書き換えられますが、ステータスの設定は転送されません。
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