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CentreCOM 9600シリーズ コマンドリファレンス 2.7

このたびは、CentreCOM 9600シリーズをお買い上げいただき、誠にありがとうございます。

CentreCOM 9600シリーズは、全ポートギガビットイーサネットに対応したレイヤー3スイッチです。

本リファレンスマニュアルでは、CentreCOM 9600シリーズ用ソフトウェアの各種機能とコマンドについて詳細に解説しています。各機能の使用方法やコマンドの解説に加え、複数の機能を組み合わせた具体的な設定例も数多く掲載しています。本製品を活用するための参考資料としてご利用ください。

なお、設定を行う前に必要なこと、たとえばスイッチやLANの配線、設定に使用するコンソールの準備などについては説明しておりません。これらに関しては、製品付属の冊子「ユーザーマニュアル」をご覧ください。

はじめに

対象ソフトウェアバージョンについて

本マニュアルは、ソフトウェアバージョン「2.7.6-06」をもとに記述されていますが、「2.7.6-06」よりも新しいバージョンのソフトウェアが搭載された製品に同梱されることがあります。製品のご使用に当たっては、必ず弊社ホームページに掲載のリリースノートや添付書類をお読みになり、最新の情報をご確認ください。リリースノートや添付書類には、バージョンごとの注意事項や最新情報が記載されています。

対象機種について

本マニュアルは、CentreCOM 9606SX/SC、9606Tを対象に記述されていますが、同系列の別製品に同梱されることがあります。製品のご使用に当たっては、必ず弊社ホームページに掲載のリリースノートや添付書類をお読みになり、最新の情報をご確認ください。リリースノートや添付書類には、機種ごとの注意事項や最新情報が記載されています。

本製品はソフトウェアリファレンスであるため、機種ごとのハードウェア構成の違い(ポート数など)には依存しないよう作成してありますが、設定例などでは特定のモデルを想定して記述している場合があります。このような箇所については、適宜ポート番号等を読み替えてくださいますようお願いいたします。

サポート機能、制限事項について

ソフトウェア、ハードウェアのバージョンにより、サポート対象となる機能の範囲が異なる場合があります。原則として、本マニュアルに記載されていない機能、コマンドはサポート対象外です。また、本マニュアルに記載されている機能やコマンドでも、サポート対象外となることがあります。各バージョンにおけるサポート機能や制限事項については、弊社ホームページに掲載のリリースノートや添付書類でご確認ください。また、機能によってはフィーチャー(追加機能)ライセンスを必要とするものもありますので、そちらもあわせてご確認ください。

また、本マニュアル中では、RFC(Request for Comments)、Internet Drafts、IEEE等の標準規格、ベンダーの仕様書や文献に参照・言及している箇所がありますが、これらは参考のために挙げているものであり、必ずしも説明している機能がこれらに準拠していることを示すものではありません。本製品の公式なサポート機能や準拠規格等については、製品付属のユーザーマニュアル等をご覧ください。また、前述のとおり、制限事項や最新情報についてはリリースノートや添付書類もご確認ください。

マニュアルの提供形態

本マニュアルは HTML(Hyper Text Markup Language)形式のオンラインマニュアルです。製品同梱の CD-ROM に収録して提供されるほか、弊社 Web サイトにて最新バージョンを見ることができます。印刷物としては提供しておりませんので、印刷物が必要な場合は HTML ファイルをプリンターで出力するか、後述する PDF ファイルを印刷してご使用ください。

本マニュアルをご覧になるには、Netscape Navigator/CommunicatorやMicrosoft Internet ExplorerなどのWebブラウザーが必要です。HTMLフレームを使用しているためフレーム対応のブラウザーが必要ですが、JavaScriptやActiveScriptなどのスクリプト言語や、Javaアプレット等は使用しておりませんので、これらの機能はオフでもかまいません。

本マニュアルは、ハイパーリンク機能を利用して、あるコマンドから関連する別のコマンドへジャンプしたり、機能解説のページからコマンドリファレンスへジャンプできるように作成してあります。また、参考文献として挙げているRFC(Request For Comments)を収録し、リンクから参照できるようにしました。

なお、HTML はオンライン参照には向いていますが、印刷して読みたい場合はページごとに印刷しなくてはならないなど不便な面もあります。HTML 版を補助するものとして、オリジナルの HTML 版を章(機能)ごとに PDF ファイルとしてまとめたものを用意しました。必要に応じてこちらからご利用ください。

マニュアルの構成

本マニュアルの構成について説明します。

章構成

まず、本マニュアルは大きな機能ごとに章が分けられています。 画面上部のフレームに表示されている項目([IP]など)が各章へのリンクになっています。章名をクリックすると、画面左側のフレームに該当する章の機能別索引が表示されます。索引上のリンクをクリックすることにより、画面右側のフレームにコマンドや機能の解説が表示されます。

章構成は次のとおりです。各章はOSIの7階層モデルにしたがっておおまかなグループ分けがされています。

システム管理

日常的な運用・管理に使うコマンドについて解説しています。

運用・管理

本製品の運用・管理に関する機能とコマンドについて説明します。コマンドプロセッサー、ファイルシステム、設定の保存方法、ユーザー管理、ソフトウェア、メール送信機能、ログ機能、スクリプト機能、トリガー機能、SNMP、NTPなどがおもな内容です。

物理層・データリンク層

物理層(レイヤー1)からデータリンク層(レイヤー2)までの機能について解説しています。

スイッチング
本製品のスイッチング機能と関連コマンドについて説明します。VLAN間ルーティングやハードウェアIPフィルターなどスイッチと関連の深い部分については、レイヤー3にかかわる説明も一部含まれています。おもな内容は、スイッチポートの設定、ポートトランキング、ポートミラーリング、ポートセキュリティー、VLAN、VLAN間ルーティング、スパニングツリープロトコル、フォワーディングデータベース、QoS、ハードウェアIPフィルターなどです。

PPP
PPPoE(PPP over Ethernet)はFTTH、ADSLなどのブロードバンド系インターネット接続サービスで広く使用されているプロトコルです。本製品はPPPoEクライアント機能をサポートしているため、ファイアウォール機能などと組み合わせることで、いわゆる「ブロードバンドルーター」としても使用できます。

ネットワーク層

ネットワーク層(レイヤー3)の機能について解説しています。

IP(Internet Protocol)
IP(Internet Protocol)のユニキャストルーティング機能について説明します。IPホスト・IPルーターとしての基本設定をはじめ、IPマルチホーミング、DHCPクライアント、経路制御(スタティック設定、RIP v1、v2、OSPF、BGP-4、経路制御フィルター)、名前解決(ホストテーブル、DNS参照)、ソフトウェアIPフィルター(トラフィックフィルター、ポリシーフィルター)、DNSリレー、DHCP/BOOTPリレー、UDPブロードキャストヘルパーなどについて説明します。
BGP-4は別売のフィーチャーライセンス AT-FL-08 が必要です

IPv6
次世代のインターネットプロトコルであるIPv6(Internet Protocol version 6)のユニキャストルーティング機能について説明します。IPv6インターフェースの設定方法、IPv6ホストにネットワーク番号(プレフィックス)を提供するルーター広告の設定、経路制御(スタティック設定、RIPng)、名前解決(ホストテーブル)、IPv6フィルター(トラフィックフィルター)などについて説明します。
IPv6は別売のフィーチャーライセンス AT-FL-13 が必要です

IPマルチキャスト
IPのマルチキャストルーティング機能について説明します。LAN上のグループメンバーを管理するIGMPと、マルチキャスト経路制御プロトコルDVMRP、PIM-DM、PIM-SMの設定方法について解説しています。また、レイヤー2で不要なマルチキャストトラフィックをフィルタリングするIGMP Snooping機能、および、マルチキャストVLANという特殊なVLANを定義して特定グループ宛てのマルチキャストトラフィックを効率的に配信・制御するMVR(Multicast VLAN Registration)機能についても解説します。
IPマルチキャストは別売のフィーチャーライセンスAT-FL-03が必要です。ただし、レイヤー2スイッチとしてIGMP Snoopingだけを使うときはライセンス不要です

IPv6マルチキャスト
IPv6のマルチキャストルーティング機能について説明します。LAN上のグループメンバーを管理するMLDと、マルチキャスト経路制御プロトコルPIM-SMの設定方法について解説しています。また、レイヤー2で不要なマルチキャストトラフィックをフィルタリングする MLD Snooping 機能についても解説します。
IPv6マルチキャストは別売のフィーチャーライセンスAT-FL-13が必要です。また、MLD Snooping はデフォルトで有効になっていますが、本機能のサポートを受けるためには AT-FL-13 が必要です

IP付加機能

IP環境における付加的な機能について解説しています。

ファイアウォール
本製品のステートフルインスペクション型ファイアウォール機能について説明します。基本ルール、ルールの追加、ファイアウォールNAT、アクセスリストファイル、日付・時刻に応じたルールの適用、ファイアウォールの動作監視(ログ、自動通知、トリガー、アカウンティングなど)などについて説明しています。
ファイアウォールは別売のフィーチャーライセンスAT-FL-02が必要です

VRRP
複数台のルーターをあたかも1台であるかのように見せかけることで、LAN上におけるルーターの多重化を実現するVRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)機能について説明します。

DHCPサーバー
LAN上のクライアントにIPアドレスなどのネットワーク設定パラメーターを提供するDHCPサーバー機能について説明します。

章内の構成

各章は、大きく分けて「機能解説」と「コマンドリファレンス」の2つの部分から構成されています。

機能解説編は、個々の機能ごとに使用するコマンドや設定手順、注意点、具体的な設定例などについて解説したものです。通常、1つの機能を使用するには複数のコマンドを組み合わせて使う必要があります。コマンドリファレンスでは個々のコマンドについて詳細に解説していますが、これをどう組み合わせて使用するかについては最小限しか述べられていません。最初に実現したいことが決まっている場合は、機能解説編で概要をつかんでから各コマンドの詳細解説に目を通すのがよいでしょう。機能解説では、必要に応じて具体的な設定例ものせています。左側フレームのコマンド索引にある機能別見出しがその機能の解説へのリンクになっています。

コマンドリファレンス編は、コマンドごとに構文、機能、パラメーター、例文、注意事項などをまとめたものです。各コマンドが1つの HTML ファイル(Webページ)になっています。左側フレームのコマンド名をクリックすると、右側フレームに該当するコマンドのページが表示されます。コマンド索引は、アルファベット順と機能別の2つが用意されています。コマンド名から引きたいときはアルファベット順、機能からコマンドを調べたいときは機能別コマンド索引が便利です。

なお、一部の章には「付録」が付いています。「付録」は、本製品の機能について直接説明したものではありませんが、設定にあたって便利かもしれない情報を参考用にまとめたものです。

表記・内容について

コマンド構文

コマンドリファレンス編では、以下の基準にしたがってコマンドの構文を表記しています。

UPPER 大文字の部分はコマンド名やパラメーター名などのキーワード(予約語)を示します。基本的にそのまま入力してください。ただし、キーワードは大文字小文字の区別がないので、小文字で入力してもかまいません。一方、キーワードでない部分(パラメーター値など)には、大文字小文字を区別するものもありますので、各パラメーターの説明等を参照してください。
italic 斜体(italic)の部分は値を示します。コマンド入力時には、環境に応じて異なる文字列や数字が入ります。たとえば、IPADDRESS=ipadd のような構文ではipadd の部分に具体的なIPアドレスを入力します。大文字小文字を区別するものもありますので、各パラメーターの説明を参照してください。
1..32 「x..y」は x 〜 y の範囲の数値を指定することを示します。指定できる数値の範囲はコマンドにより異なります。
... ...」は、直前の要素を繰り返し記述できることを示します。たとえば、{A|B|C|D|E}[,...]は、「A」のように繰り返しなしでもかまいませんし、「A,B,D」のようにカンマ区切りで複数個指定してもかまいません。
{ } ブレース({ })で囲まれた部分は、複数の選択肢からどれか一つを指定することを示します。選択肢の各項目は縦棒(|)で区切られます。たとえば、TYPE={PRIVATE|PUBLIC} は、TYPE パラメーターの値としてキーワード PRIVATEPUBLIC のどちらか一方だけを指定することを示しています。
[ ] スクエアブラケット([ ])で囲まれた部分は省略可能であることを示します。
bold 太字(bold)の部分は、必ず入力しなくてはならない部分を表しています。具体的には [ ] で囲まれていない部分がこれに相当します。

コマンド例の折り返し

本マニュアルにはコマンドラインの例が数多く登場します。HTMLの仕様上、折り返し位置の制御が困難なため、本書ではコマンドラインの改行位置を赤の「」で示しています。「」までを一行と考えてください。

例について

本マニュアルには、数多くの「例」が登場します。IPアドレス、ドメイン名、ログイン名、パスワードなどに具体的な文字列や値を使用していますが、これらは例として挙げただけの架空の存在です。実際に運用を行う場合は、お客様の環境におけるものをご使用ください。

また、本書の設定例はあくまでも説明のためのサンプルです。お客様の環境に適した設定を行う際の参考としてください。ある機能について説明するため、現実のネットワークではあり得ないような構成例を使っているところがあるかもしれません。実際にネットワークを構築する場合は、お客様の環境に適した構成をとるようにしてください。

参考文献について

本マニュアル中では、RFC(Request for Comments)、Internet Drafts、IEEE等の標準規格、ベンダーの仕様書や文献に参照・言及している箇所がありますが、これらはあくまでも参考のために挙げているものであり、必ずしも説明している機能がこれらに準拠していることを示すものではありません。本製品の公式なサポート機能や準拠規格等については、製品付属のユーザーマニュアル等をご覧ください。

なお、文書の中には随時改版されているものもあるため、マニュアル中で挙げているものが必ずしも最新のバージョンであるとは限りませんのでご注意ください。RFCとInternet Draftsについては、以下のURLを参考にしてください。

最新情報

製品の出荷後は、弊社Webサイトでマニュアル等の正誤情報や改版されたマニュアル、アップデートされたファームウェアなどの最新の情報を公開しています。

PDFファイルの参照

印刷用のPDFファイルは以下から参照できます。ただし、本マニュアルのオリジナルはあくまでも HTML 版です。HTML 版、PDF 版とも同じソースファイルを元にしていますが、PDF 版はハイパーテキストを前提としたオリジナルを半ば機械的に書籍の形態に変換しているため、HTML 版のすべての情報を保持していない可能性があります。この点をあらかじめご了承の上、ご使用くださいますようお願い申し上げます。

PDFファイルを参照、印刷するためには、Adobe Systems 社が無償提供しているビューワーソフトウェア Acrobat Reader(Adobe Reader)が必要です。本マニュアルの PDF は Acrobat 3.0 互換形式ですので、バージョン 3.0J以降の Acrobat Reader(Adobe Reader)で読むことができます。

ご使用のコンピューターに Acrobat Reader(Adobe Reader)がインストールされていない場合は、製品付属の CD-ROM に収録されておりますので、そちらをインストールの上ご覧ください。また、Acrobat Reader(Adobe Reader)の最新版は、Adobe Systems 社の Web サイト(http://www.adobe.co.jp/)からダウンロードすることもできます。

ユーザーサポート

コマンドに関するご質問や、障害回避などのユーザーサポートは、取扱説明書記載の「サポートに必要な情報」をご確認のうえ、弊社サポートセンターへご連絡ください。

アライドテレシス株式会社 サポートセンター
http://www.allied-telesis.co.jp/support/info/
フリーダイヤル: 0120-860772
携帯電話/PHS からは: 045-476-6203
月〜金(祝・祭日を除く) 9:00 〜 12:00
               13:00 〜 18:00

ご注意

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