[index] CentreCOM 9924Ts コマンドリファレンス 3.1

CREATE QOS TRAFFICCLASS

カテゴリー:スイッチング / QoS


CREATE QOS TRAFFICCLASS=tc-list [DROPBWCLASS3={YES|NO}] [IGNOREBWCLASS={YES|NO}] [MAXBANDWIDTH={bandwidth|NONE}] [MAXBURSTSIZE=burstsize] [MINBANDWIDTH={bandwidth|NONE}] [MINBURSTSIZE=burstsize] [PREMARKING={USEMARKVALUE|USEDSCP|NONE}] [REMARKING={USEDSCPMAP|PRIORITY|PRIO+BWCLASS|BWCLASS|NONE}] [MARKVALUE={0..63|NONE}] [DESCRIPTION=string] [ACTION={FORWARD|DISCARD|SENDMIRROR|SENDVLANPORT|FORWARD,SENDMIRROR|SENDMIRROR,SENDVLANPORT}] [VLAN=1..4094 PORT=port-number]

tc-list: トラフィッククラス番号(0〜1023。ハイフン、カンマを使った複数指定も可能)
bandwidth: 帯域幅(1〜16998400Kbps)
burstsize: バーストサイズ(0〜268435455Byte)
string: 文字列(1〜15文字。空白を含む場合はダブルクォートで囲む)
port-number: スイッチポート番号(1〜)


トラフィッククラスを作成する。

トラフィッククラスは、同等のQoS(帯域)を与えるべきフローグループをひとまとめにしたもの。トラフィッククラスは、複数のフローグループで構成される。

ポリシーベースQoSでは、トラフィッククラスごとに最大・最小帯域幅、プレマーキング、リマーキングの設定が可能。トラフィッククラスは、QoSポリシーに割り当てることによって効果を発揮する。QoSポリシーには、ユーザー定義のトラフィッククラスに加え、暗黙のデフォルトトラフィッククラスが存在する。



パラメーター

TRAFFICCLASS: トラフィッククラス番号

DROPBWCLASS3: 本トラフィッククラスにおいて、最大帯域設定(MAXBANDWIDTHとMAXBURSTSIZE)を上回るレートで受信したパケットをキューイング前に無条件で破棄するかどうか。YESを指定した場合、超過分のパケットは送信キューに格納される前に破棄される。NOを指定した場合、超過分のパケットは「帯域クラス3(使いすぎクラス)」に分類されるだけでただちには破棄されない。ただし、REDアルゴリズムの設定により、送信キューにおいて「帯域クラス3」を優先的に破棄するような設定が可能。省略時はNO。

IGNOREBWCLASS: 本トラフィッククラスに対して最大・最小帯域の設定(MAXBANDWIDTH、MINBANDWIDTH)がなされている場合、メータリング時にプレマーキングで割り当てられた「帯域クラス」を考慮するか無視するかを指定する。YESを指定した場合、プレマーキング時に割り当てられた帯域クラスは無視され、実際の帯域使用量にのみ基づいて帯域クラスが決定される。NOを指定した場合は、プレマーキングで割り当てられた帯域クラスが、そのままメータリング結果として採用される。省略時はNO。

MAXBANDWIDTH: トラフィッククラスに割り当てる最大帯域幅(Kbps)。トラフィッククラスに割り当てる帯域は、原則としてここで指定した値までに制限される。数値だけで指定する場合の単位はKbps。ただし、数値のあとに「K」、「M」、「G」をつけると、それぞれ「Kbps」、「Mbps」、「Gbps」の意味になる。「M」、「G」を指定する場合は、「2.256G」や「128.4M」のように小数を指定することもできる。QoSポリシーを適用するスイッチポートの帯域と矛盾しないように設定すること。省略時はNONE。

MAXBURSTSIZE: トラフィッククラスの最大帯域幅設定(MAXBANDWIDTH)に対する、最大許容バーストサイズ(Byte)。トラフィックの流入量がMAXBANDWIDTHを超えた場合に、MAXBANDWIDTH超過分としてバッファリング可能な最大データ量を指定する。数値だけで指定する場合の単位はByte。ただし、数値のあとに「K」、「M」、「G」をつけると、それぞれ「Kbyte」、「Mbyte」、「Gbyte」の意味になる。「K」、「M」、「G」を指定する場合は、「2.256G」や「128.4M」のように小数を指定することもできる。バーストサイズがMAXBURSTSIZEを上回った場合、超過分のパケットはキューイング前に破棄されるか(DROPBWCLASS3=YESのとき)、帯域クラス3に分類される(DROPBWCLASS3=NOのとき)。省略時は0。

MINBANDWIDTH: トラフィックに割り当てる最小帯域幅(Kbps)。トラフィッククラスには、原則としてここで指定した帯域が確保される。数値だけで指定する場合の単位はKbps。ただし、数値のあとに「K」、「M」、「G」をつけると、それぞれ「Kbps」、「Mbps」、「Gbps」の意味になる。「M」、「G」を指定する場合は、「2.256G」や「128.4M」のように小数を指定することもできる。QoSポリシーを適用するスイッチポートの帯域と矛盾しないように設定すること。省略時はNONE。

MINBURSTSIZE: トラフィッククラスの最小帯域幅設定(MINBANDWIDTH)に対する、「帯域クラス1」の最大許容バーストサイズ(Byte)。MINBANDWIDTHがNONEのときは、最大帯域幅設定(MAXBANDWIDTH)に対する、「帯域クラス2」の最大許容バーストサイズ(Byte)。数値だけで指定する場合の単位はByte。ただし、数値のあとに「K」、「M」、「G」をつけると、それぞれ「Kbyte」、「Mbyte」、「Gbyte」の意味になる。「K」、「M」、「G」を指定する場合は、「2.256G」や「128.4M」のように小数を指定することもできる。MINBANDWIDTHがNONEのときは、MAXBURSTSIZEよりも小さい値でなくてはならない。詳細は解説編を参照。省略時は0。

PREMARKING: 本トラフィッククラスに対するプレマーキングの動作を指定する。具体的には、トラフィッククラスに割り当てるQoSパラメーターをプレマーキング用DSCPMAPテーブルから検索するときに、どの値をインデックスとして使うかを指定する。USEMARKVALUEを指定した場合は、MARKVALUEパラメーターの値をインデックスとして使う。USEDSCPを指定した場合は、パケットのDSCPフィールド値をインデックスとして使う。いずれの場合も、DSCPMAPテーブルのもう1つのインデックスである帯域クラスは1を使う。NONEを指定した場合は、プレマーキングを行わずに、メータリングの処理に移る。省略時はNONE。なお、トラフィッククラスとフローグループの両方で本パラメーターが指定されている場合は、フローグループの設定が使われる。

REMARKING: 本トラフィッククラスに対するリマーキングの動作を指定する。具体的には、メータリング後のQoSパラメーター書き換え動作を何に基づいて実施するか、および、どのパラメーターを書き換えるかを指定する。USEDSCPMAPを指定した場合は、リマーキング直前の帯域クラスとパケットのDSCP値をインデックスとしてリマーキング用DSCPMAPテーブルを検索し、DSCP値、帯域クラス、送信キュー、802.1pプライオリティー値を書き換える。PRIORITY、PRIO+BWCLASSを指定した場合は、リマーキング直前の送信キューと帯域クラスをインデックスとしてQUEUE2PRIOMAPテーブルを検索し、802.1pプライオリティー値を書き換える。BWCLASS、NONEを指定した場合は書き換えを行わない。省略時はNONE。なお、PRIORITYとPRIO+BWCLASS、BWCLASSとNONEはそれぞれ同じ意味になる。

MARKVALUE: PREMARKINGパラメーターにUSEMARKVALUEを指定した場合、プレマーキング用DSCPMAPテーブルの検索インデックスとして使うDSCP値を指定する。省略時はNONE

DESCRIPTION: トラフィッククラスの説明(メモとして使う)。TRAFFICCLASSパラメーターに複数の番号を指定した場合は、すべてのトラフィッククラスに同じメモ文字列が設定される

ACTION: 本トラフィッククラスに対するアクション。アクションの詳細は別表を参照のこと。アクションはフローグループとトラフィッククラスの両方に設定できるが、フローグループのアクションのほうが優先される(ただし、フローグループのアクションがNONEのときは、トラフィッククラスのアクションが実行される)。省略時はFORWARD

VLAN: 本トラフィッククラスに属するパケットの出力先VLAN。ACTIONパラメーターにSENDVLANPORTを指定したときのみ有効かつ必須。本パラメーターは、必ずPORTパラメーターと組で指定すること。

PORT: 本トラフィッククラスに属するパケットの出力先ポート。ACTIONパラメーターにSENDVLANPORTを指定したときのみ有効かつ必須。本パラメーターは、必ずVLANパラメーターと組で指定すること。



表 1:ACTIONパラメーターに指定できるオプション
FORWARD パケットを通常どおり出力する
DISCARD パケットを破棄する
SENDVLANPORT パケットの出力先をVLANパラメーターとPORTパラメーターで指定されたポートに変更する。このとき、出力ポート(PORT)は出力VLAN(VLAN)に所属していなくてはならないので、設定には注意すること
SENDMIRROR パケットのコピーをミラーポートから出力する。あらかじめ、SET SWITCH MIRRORコマンドでミラーポートを指定し、ENABLE SWITCH MIRRORコマンドでポートミラーリング機能を有効にしておく必要がある
FORWARD,SENDMIRROR FORWARDとSENDMIRRORの両方の処理を行う。SENDMIRRORだけ指定した場合と同じ動作
SENDMIRROR,SENDVLANPORT SENDMIRRORとSENDVLANPORTの両方の処理を行う



関連コマンド

ADD QOS TRAFFICCLASS
DELETE QOS TRAFFICCLASS
DESTROY QOS TRAFFICCLASS
SET QOS DSCPMAP
SET QOS QUEUE2PRIOMAP
SET QOS TRAFFICCLASS
SHOW QOS DSCPMAP
SHOW QOS QUEUE2PRIOMAP
SHOW QOS TRAFFICCLASS




(C) 2005 - 2007 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-000276 Rev.C