[index] AT-DC2552XS コマンドリファレンス 2.5.4.1

運用・管理 / 端末設定


端末の種類
コンソールターミナル
仮想端末(Telnet/SSH)
共通端末設定
アイドル時タイムアウト
端末画面のページ当たり行数
端末ごとの設定
全端末セッションに対する設定
現行端末セッションに対する設定
その他
コンソールポートの通信速度
Telnetサーバー
SSHサーバー


ここでは、管理用端末に関連した設定項目について解説します。

端末の種類

本製品に対する設定は、管理用端末から本製品の管理機構であるコマンドラインインターフェース(CLI)にアクセスして行います。

端末設定の観点からは、管理用端末を次の2つに大別できます。


端末に関する設定を行うときは、おもにラインモードのコマンドを使用します。ラインモードに入るときは、端末の種類によって異なるコマンドを使います。

コンソールターミナル

■ コンソールターミナルに関する設定を行うときは、line consoleコマンドでラインモードに移動します。「0」はコンソールポートの番号ですが、本製品には1つしかコンソールポートがないのでつねに「0」を指定します。

awplus(config)# line console 0
awplus(config-line)# 


仮想端末(Telnet/SSH)

■ Telnet/SSHログイン時に使用される仮想端末の設定を行うときは、line vtyコマンドでラインモードに移動します。仮想端末は0〜9の10個が存在しており、通常は次のように指定します。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# 


仮想端末ポートとは、Telnet/SSHクライアントが接続する仮想的な通信ポートのことです。Telnet/SSHクライアントから本製品へのログインセッションの数は、仮想端末ポートの数までに限定されます。さらに、管理者ユーザー(権限レベルが15のユーザー)としてログインできる端末セッションはservice maxmanagerコマンドの設定値までに制限されます。

仮想端末ポートには番号が付いていますが、どのログインセッションにどの番号が割り当てられるかはタイミングに依存するため、通常はすべての仮想端末ポートに対して同じ端末設定を行います。

共通端末設定

ラインモードで行える設定内容は、コンソールターミナル、仮想端末ともに同じです。

アイドル時タイムアウト

初期設定では、各端末において10分間キー入力がないと、該当端末からのログインセッションが強制切断されます。
強制切断までの時間(アイドル時タイムアウト)は、ラインモードのexec-timeoutコマンドで変更可能です。

Note - exec-timeoutの設定変更は、コマンド実行後に開始されたログインセッションだけでなく、既存のセッションにも適用されます。

■ たとえば、仮想端末ポート0〜9のアイドル時タイムアウトを1分に変更するには、次のようにします。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# exec-timeout 1


これにより、仮想端末ポート0〜9を割り当てられたTelnet/SSHセッションでは、1分間キー入力がないとログインセッションが強制切断されるようになります。

■ アイドル時タイムアウト「0」は、「タイムアウトしない」の意味になります。

たとえば、コンソールターミナルに対し、キー入力がなくてもセッションが自動切断されないよう設定するには、次のようにします。

awplus(config)# line console 0
awplus(config-line)# exec-timeout 0


■ アイドル時タイムアウトを初期値の10分に戻すには、exec-timeoutコマンドをno形式で実行します。

awplus(config)# line console 0
awplus(config-line)# no exec-timeout


端末画面のページ当たり行数

初期設定では、各端末画面の1ページ当たり行数は20に設定されています。

コマンドの出力結果が20行よりも長い場合は、ページャー機能によって20行ごとに表示が一時停止し、最下行に次のようなメッセージが表示された上で、キー入力待ち状態になります。

--More--


ここでは次のキー操作が可能です。

表 1
Space 次の1ページを表示します。
Enter 次の1行を表示します。
c 残りすべてを一気に表示します。表示中にCtrl/Cを押すことで、表示を中断し、プロンプトに戻ることもできます
q 表示を中止し、プロンプトに戻ります。


端末画面の行数は、以下の各コマンドで変更できます。
複数のコマンドで行数を設定している場合は、番号の小さい順に優先されます。
  1. 非特権EXECモードのterminal lengthコマンド
  2. グローバルコンフィグモードのservice terminal-lengthコマンド
  3. ラインモードのlengthコマンド

端末ごとの設定

端末ごとに行数を設定するには、ラインモードのlengthコマンドを使います。

■ たとえば、コンソールターミナルからのログイン時、ページ当たり行数がつねに60行になるようにするには、次のようにします。

awplus(config)# line console 0
awplus(config-line)# length 60


■ 仮想端末ポート0〜9からのログインセッションのページ当たり行数は次のようにして変更します。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# length 30


■ ページ当たり行数「0」は、「ページ単位の一時停止を無効にする」の意味になります。たとえば、仮想端末ポート0〜9からのログインセッションにおいて、ページ単位の一時停止を無効にするには、次のようにします。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# length 0


■ ページ当たり行数の設定を初期値(20行)に戻すには、lengthコマンドをno形式で実行します。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# no length


全端末セッションに対する設定

すべての端末セッションに対して行数を設定するには、グローバルコンフィグモードのservice terminal-lengthコマンドを使います。この設定は、端末ごとの設定よりも優先されます。

■ たとえば、すべての端末セッションに対し、ページ当たり行数を30行に設定するには次のようにします。

awplus(config)# service terminal-length 30


これにより、現行の端末セッション、および、これ以降開始された端末セッションにおけるログイン直後のページ当たり行数設定が30行になります。このとき、端末ごとの設定は無視されます。

■ 全端末セッションに対する行数設定を削除し、端末ごとの行数設定を有効にするには、service terminal-lengthコマンドをno形式で実行します。

awplus(config)# no service terminal-length


現行端末セッションに対する設定

ラインモードのlengthコマンド、および、グローバルコンフィグモードのservice terminal-lengthコマンドで設定したページ当たり行数は、あくまでもログインしたときの初期値です。

ログイン後に非特権EXECモードのterminal lengthコマンドを実行すれば、該当セッションにおいてのみ異なる値を使用することもできます。

■ たとえば、ページ当たり行数が「0」、すなわち、ページ単位の一時停止が無効に設定されている端末からログインしたとしても、ログイン後に次のコマンドを入力すれば、20行ごとに一時停止させることができます。

awplus> terminal length 20

Note - terminal lengthコマンドは実行コマンドなので、現在の端末セッションにしか影響を与えず、設定を保存しておくこともできません。ページ当たり行数の設定を永続的に変更したい場合は、前述したラインモードのlengthコマンドを使います。

■ 端末セッションに対するページ当たり行数の設定を削除するには、terminal lengthコマンドを次の形式で実行します。

awplus> terminal no length


その他

その他の端末関連設定について解説します。

コンソールポートの通信速度

コンソールポートの通信速度は初期状態で115200bpsに設定されています。

■ コンソールポートの通信速度を変更するには、グローバルコンフィグモードのbaud-rate setコマンドを使用します。
たとえば、コンソールポートの通信速度を9600bpsに変更するには、次のようにします。

awplus(config)# baud-rate set 9600

Baud rate changed to 9600 bps.
Please change your console baud rate correspondingly.
(ここでコンソールターミナル側の通信速度を9600bpsに変更し、Enterキーを押す)
awplus(config)# 


変更はただちに反映されるので、「Please change your console baud rate correspondingly」(コンソールの通信速度をポートと同じに変更してください)のメッセージどおり、コンソールターミナル側の設定をポートに合わせて変更してください。

コンソールターミナルの通信速度を変更したら、「Enter」キーを押すとプロンプトが表示されます。

■ コンソールポートの通信速度設定はshow baud-rateコマンドで確認できます。

awplus# show baud-rate

Asynchronous Port (Console) Information:
  Baud Rate ................................. 115200
  Parity .................................... None
  Data bits ................................. 8
  Stop bits ................................. 1


Telnetサーバー

Telnetクライアントに対して仮想端末へのアクセス手段を提供するTelnetサーバーは初期状態で有効に設定されています。
詳しくは「運用・管理」の「Telnet」をご覧ください。

SSHサーバー

Secure Shell(SSH)クライアントに対して仮想端末へのアクセス手段を提供するSSHサーバーは初期状態で無効に設定されています。
詳しくは「運用・管理」の「Secure Shell」をご覧ください。


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