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スイッチング / フォワーディングデータベース


  - フォワーディングデータベースエントリー
   - 自動学習とダイナミックエントリー 

フォワーディングデータベースは、スイッチが受信フレームの転送先ポートを決定するために使用するデータベースです。本製品は最大16K個のアドレスを登録できます。


フォワーディングデータベースエントリー

フォワーディングデータベース内の各エントリーは次のようなフィールドで構成されています。

表 1
フィールド
内容
MACアドレス ステーションのMACアドレス
ポート番号 ステーションが存在するポート
VLAN ID ステーションが所属するVLAN
HVLAN ID ステーションが所属するHVLAN
アクション 該当ステーション宛てフレームの処理方法(転送(FORWARD)と破棄(DISCARD))


スイッチは、フレームの宛先MACアドレスをキーにフォワーディングデータベースを検索して出力ポートを決定します。宛先アドレスがフォワーディングデータベースに登録されていない場合は、同一のVLAN/HVLANに所属するすべてのポート(受信ポートを除く)からフレームを出力します(フラッディング)。

フォワーディングデータベースエントリーには、次のような種類があります。

表 2
種別
内容
ダイナミックエントリー 学習機能により自動的に登録されたエントリー。一定時間受信がなかったエントリーは削除されます(エージング)。また、システムを再起動すると、すべてのエントリーが削除されます。802.1X認証で認証されたSupplicantのMACアドレスはSTATICで登録されます。ただし、CLIからスタティックエントリーを登録することはできません。


フォワーディングデータベースはスイッチの学習機能によって自動的に構築されていくため、通常管理者が設定すべきことはありませんが、フォワーディングデータベースを参照したり、タイマー設定を変更したり、エントリーを手動で登録したりすることも可能です。


自動学習とダイナミックエントリー


スイッチは、その動作の過程において、受信フレームの送信元MACアドレスと受信ポートの情報に基づきフォワーディングデータベースエントリーを動的に作成していきます。これを自動学習機能と呼びます。また、自動学習により登録されたエントリーをダイナミックエントリーと呼びます。
個々のダイナミックエントリーにはタイマーが用意されており、一定時間(エージングタイム)受信のなかったアドレスはフォワーディングデータベースから削除されるようになっています。これは、電源が切られたり、移動したりして無効になったエントリーが、いつまでも残らないようにするためです。一方、時間内に再度受信があったときはタイマーがリセットされます。このようにして、常に最新の情報が保たれます。

■ フォワーディングデータベースの内容を確認するには、SHOW SWITCH FDBコマンドを実行します。

■ ダイナミックエントリーを削除するには、CLEAR SWITCH FDB (VLAN)コマンド、CLEAR SWITCH FDB (HVLAN)コマンドを実行します。

■ 自動学習機能はデフォルトでオンになっています。これをオフにするにはDISABLE SWITCH LEARNINGコマンドを使います。また再度オンにするには、ENABLE SWITCH LEARNINGコマンドを実行します。


Note - 学習機能をオフにすると、ほとんどのフレームが同一VLAN/HVLAN内の全ポートに出力されるようになるため、スイッチというよりもHUBに近い動作となります。

■ エージングタイム(MACアドレス保持時間)を変更するにはSET SWITCH AGEINGTIMERコマンドを使用します。10〜630秒の範囲で指定できます。デフォルトは300秒(5分)です。

Note - パケットを受信しなくなってから実際にアドレスが削除されるまでの時間は、タイミングにより「エージングタイム設定値」〜「エージングタイム設定値×2」の範囲で変動します。


■ エージングを無効にするにはDISABLE SWITCH LEARNINGコマンドを実行します。これにより、ダイナミックエントリーは登録されるだけで削除されなくなります。デフォルトではエージングは有効です。再度有効にするにはENABLE SWITCH LEARNINGコマンドを実行します。

■ 自動学習とエージングの設定を確認するにはSHOW SWITCHコマンドを使います。「Learning」(自動学習機能)、「Ageing Timer」(エージング)、「Ageingtimer」(エージングタイム)の表示をご覧ください。


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