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スイッチング / ハードウェアパケットフィルター


  - 基本動作 
   - フィルターの構成 
    - フィルター処理の流れ 
   - 設定手順 
   - コマンドの使用例 

ハードウェアパケットフィルターは、ハードウェア(ASIC)レベルで入力パケットをフィルタリング(許可・拒否)する機能です。

ハードウェアパケットフィルターには以下の特長があります。

パケットのフィルタリング条件には、以下の各項目を使用できます。

条件に一致したパケットに対しては、以下の処理(アクション)が可能です。


基本動作


ハードウェアパケットフィルターの基本動作について説明します。

フィルターの構成


ハードウェアパケットフィルターは、複数のエントリーをリストとして保持する「アクセスコントロールリスト(ACL)」から構成されます。エントリーは、アクション、および適用対象のスイッチポート(入力ポート)で構成されます。

ACLの仕様は、次のとおりです。


Note - 本製品では、ACL内のルールに一致しないパケットに対してのアクションを規定するために、デフォルトルールが自動的にACLの最後に追加されます。デフォルトルールは、CREATE ACCESSLISTコマンド または SET ACCESSLIST RULEコマンドで、DENY/PERMITを選択できます。

Note - ACLはクラシファイアなどでも使用します。そのため上記のエントリー数を超えていない場合でも、警告メッセージが表示される場合があります。

フィルター処理の流れ


ハードウェアパケットフィルターでは、パケット受信時に次の処理が行われます。

  1. 受信したパケットがエントリーにマッチするかどうか、ACLのエントリーIDの番号順に調べます。

  2. 条件にマッチした場合は、残りの条件は調べずに、その条件のアクションをします。

  3. エントリーにマッチしないパケットを出力します。

Note - 設定上の便宜を最優先して書いたものであり、実際の内部動作を正確に記述したものではありません。


設定手順

ACLの設定手順について説明します。

  1. ACL名「stb_range」を作成し、許可するIPアドレスを指定します。


  2. ACL名「stb_range」にARPパケットを許可する設定を追加します。ARPのプロトコルタイプは「0x806」。


  3. 許可した範囲の中で拒否するパケットをACL名「stb_range」に最優先で追加します。


  4. ACL名「stb_range」とインターフェースの関連付けを行います。


  5. ACL名「stb_range」の設定を確認します。

    officer SEC>> SHOW ACCESSLIST=stb_range
    
    --- Access Lists --------------------------------------------------------------
    
     Name             Interfaces       Rule Action  Fields
     --------- -------------- ---- ------- ------------------------------- --------
     stb_range        ETH:[9.0]        1    DENY    APPLICATION=NETBIOS
                                       2    PERMIT  IPSOURCE=172.16.5.0
                                                    SOURCEMASK=255.255.255.240
                                       3    PERMIT  PROTOCOL=2054
                                       --   DENY
    
    -------------------------------------------------------------------------------
    

基本設定は以上です。


コマンドの使用例

■ 送信元MACアドレスが、00-00-f4-33-22-11のパケットを破棄


■ 192.168.10.100から192.168.20.0へのIPパケットを破棄


■ 192.168.30.100へのtelnetパケットを破棄。


■ 192.168.20.100のみ双方向の通信が可能。


■ ARPのみ双方向の通信が可能。


■ ACLの一覧を表示するには、SHOW ACCESSLISTコマンドを使います。


■ ACLからエントリーを削除するには、DELETE ACCESSLIST RULEコマンドを使います。




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