[index] CentreCOM x210シリーズ コマンドリファレンス 5.3.4

IP / 経路制御


  - インターフェース経路
  - スタティック経路
  - デフォルト経路

本製品は、IPパケットを転送するルーター(L3スイッチ)としては動作しませんが、IPホストとしてパケットを送信するときは経路表を参照します。経路表への登録は、手動(スタティック)で行います。

スタティックルーティング(静的経路制御)は、管理者が経路情報を手動で登録するもっとも基本的な経路制御方式です。静的経路には次の種類があります。



インターフェース経路

本製品に直接接続されているIPネットワークへの経路情報です。ip addressコマンドでインターフェースにIPアドレスを割り当てると、該当インターフェース配下のネットワークに対するインターフェース経路がIP経路表に自動登録されます。たとえば、次のコマンドを実行すると、

awplus(config)# interface vlan10
awplus(config-if)# ip address 192.168.10.1/24


次のような経路情報が自動的に登録されます。

awplus(config-if)# do show ip route database
Codes: C - connected, S - static
       > - selected route, * - FIB route, p - stale info

C    *> 192.168.10.0/24 is directly connected, vlan10


ここで「192.168.10.0/24 is directly connected, vlan10」は、「192.168.10.0/24がvlan10インターフェースに直接接続されている」の意味になります。また、行頭の「C」も同じように「connected」、すなわち「(直接)接続されている」の省略記号です。「*>」は、該当経路が192.168.10.0/24への最適な経路であり、実際のパケット転送判断に使用されていることを示します。

インターフェース経路は「直接接続されているネットワークへの経路(route to directly connected network)」ですので、「connected経路」、「直結経路」、「ダイレクト経路」などと呼ぶこともあります。

スタティック経路

ネットワーク上に他のルーターが存在するような場合は、ip routeコマンドを使って、ルーターの先にあるネットワーク(直接接続されていないネットワーク)への経路を手動で登録することができます。このようにして手動登録した経路をスタティック経路と呼びます。

スタティック経路を登録するには、最低限次の情報が必要です。


デフォルト経路

末端のネットワークでは、経路表にないネットワーク宛てのパケットをすべて特定のルーターに転送するよう設定することにより、経路設定を簡素化することができます。このような経路をデフォルトルート(経路)と呼びます。デフォルトルートは、ip routeコマンドのDESTINATION オプションに0.0.0.0を指定することによって作成します。たとえば、デフォルトルートを192.168.10.32にむけるには、次のようにして登録します。

awplus(config)# ip route 0.0.0.0/0 192.168.10.32



■ 経路表を確認するには、show ip routeコマンドを使います。

awplus> show ip route
Codes: C - connected, S - static
       * - candidate default

C       172.16.10.0/24 is directly connected, vlan10
C       172.21.10.0/24 is directly connected, vlan20


■ 経路を削除するにはno形式のip routeコマンドを使います。

awplus(config)# no ip route 172.16.10.0/24 vlan10



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