この度は、CentreCOM x210シリーズ をお買いあげいただき、誠にありがとうございます。このリリースノートは、取扱説明書、コマンドリファレンスの補足や、ご使用の前にご理解いただきたい注意点など、お客様に最新の情報をお知らせするものです。
最初にこのリリースノートをよくお読みになり、本製品を正しくご使用ください。
タイムゾーンの設定が入っている状態で5.4.3以前から、5.4.4以降のファームウェアへバージョンアップした場合、バージョンアップ後にタイムゾーンの設定を反映させるため、再度システムの再起動が必要となります。
ファームウェアバージョン 5.4.5-0.1 より AMFパケットフォーマットが変更されました。5.4.5-0.1以降のバージョンで、AMFとアクセスリストを併用する場合、AMFマネージメントサブネット(atmf management subnet ※)内の通信を許可するようにしてください。
※初期値は172.31.0.0/16
AMFメンバーとしてx210/x200シリーズを使用する場合、AMFマスターとx210/x200のファームウェアバージョンは次表◎または○の組み合わせでご使用ください。
x210/x200シリーズ | ||||
---|---|---|---|---|
5.4.4-0.x | 5.4.4-1.1 | 5.4.4-2.x/3.x/4.x/5.4.5-x.x | ||
AMFマスター | 5.4.4-0.x | ○ | ◎ | ◎ |
5.4.4-1.1 | × | ◎ | ◎ | |
5.4.4-2.x/3.x/4.x/5.4.5-x.x | ◎ ※ | ◎ | ◎ |
An AMF-ALL license must exist on the ATMF Master for this node's recovery
のようなログメッセージが出力されますが、これは表示上の問題でオートリカバリーの動作には影響ありません。
ログ出力先ごとに、特定のログメッセージを出力させない設定が可能になりました。
ログ出力の抑制は新しく追加された下記のコマンドで行います。
[no] log DESTINATION exclude {level LEVEL & facility FACILITY & program PROGRAM & msgtext TEXTLINE}
指定したログ出力先において、条件に一致したログメッセージを出力しないよう設定する。
no形式で実行した場合は、出力抑制の条件を削除する。
ファームウェアバージョン 5.4.5-2.1 から 5.4.5-3.4 へのバージョンアップにおいて、以下の項目が修正されました。
show system pluggable diagnostics
で確認できる Tx Power と Rx Power の閾値の表示が逆転していましたが、これを修正しました。
ファームウェアバージョン 5.4.5-3.4 には、以下の制限事項があります。
システム起動時に下記のコンソールメッセージやログメッセージが出力されることがありますが、動作には影響ありません。
コンソールメッセージ
stop: Unable to stop job: Did not receive a reply. Possible causes include: the remote application did not send a reply, the message bus security policy blocked the reply, the reply timeout expired, or the network connection was broken. xx:xx:xx awplus init: getty (ttyS0) main process (XXXX) terminated with status 1
ログメッセージ
daemon.warning awplus init: network/getty_console (ttyS0) main process (XXXX) terminated with status 1
enable-local 15
という不要な文字列が表示されます。
user.warning awplus NSM[XXXX]: 601 log messages were dropped - exceeded the log rate limitこれは短時間に大量のログメッセージが生成されたため一部のログ出力を抑制したことを示すものです。ログを抑制せずに出力させたい場合は、log-rate-limit nsmコマンドで単位時間あたりのログ出力上限設定を変更してください。
% Invalid input detected at '^' marker.
のエラーメッセージが出力されるべきですが、エラーメッセージが出力されないため、スクリプトファイルが正常に終了したかのように見えてしまいますが、通信には影響はありません。
トリガー設定時、scriptコマンドで指定したスクリプトファイルが存在しない場合、コンソールに出力されるメッセージ内のスクリプトファイルのパスが誤っています。
誤:% Script /flash/script-3.scp does not exist. Please ensure it is created before
正:% Script flash:/script-3.scp does not exist. Please ensure it is created before
また、スクリプトファイルが存在しないにもかかわらず前述のコマンドは入力できてしまうため、コンフィグに反映され、show triggerコマンドのスクリプト情報にもこのスクリプトファイルが表示されます。
sn enable trap
などと入力を省略した場合、入力したコマンドがホスト名欄に表示されコマンドが認識されない、または、コンソールの表示が乱れることがあります。コマンドはtab補完などを利用し省略せずに入力してください。
Clock is synchronized, stratum 0, actual frequency is 0.000PPM, presicion is 2
本製品から他の機器にTelnetで接続しているとき、次のようなメッセージが表示されます。
No entry for terminal type "network"; using vt100 terminal settings.
本製品のSSHサーバーに対して、次に示すような非対話式SSH接続(コマンド実行)をしないでください。
※本製品のIPアドレスを192.168.10.1と仮定しています。
clientHost> ssh manager@192.168.10.1 "show system"
SSHログイン時、ログアウトするときに以下のログが表示されますが、動作に影響はありません。
sshd[2592]: error: Received disconnect from xxx.xxx.xxx.xxx: disconnected by server request
認証ポートの所属VLANを手動で変更した場合は、変更内容がランニングコンフィグ(show running-config
)に反映されないため、実際の所属確認はshow vlan all
で行ってください。
また、認証ポートの所属VLAN変更をコンフィグに保存したいときは、次の(A) (B) いずれかの方法をご使用ください。
(A) スタートアップコンフィグを直接編集する
(B) 認証機能を無効にした状態で所属VLANを変更し、その後認証機能を再度有効化して設定を保存する。
この方法の場合、具体的には次の手順が必要です。
1ポートに適用するVLANクラシファイアグループは2グループまでにしてください。
同じVLANクラシファイアグループ内に複数のルールを定義した場合、設定順ではなく番号順に反映されます。
インターフェースにプライベートVLANの設定をしたままプライベートVLANを削除することはできません。プライベートVLANを削除する場合は次の手順でVLANを削除するようにしてください。
% No such Group-Rec found
というエラーメッセージが表示されることがありますが、コマンドの動作には問題ありません。
clear ipv6 mld group *
ですべてのグループを削除した場合、ルーターポートのエントリーも削除されてしまいます。clear ipv6 mld group ff1e::1
のように特定のグループを指定した場合は削除されないため、グループを指定し削除してください。また、削除されてしまった場合もMLD Queryを受信すれば再登録されます。
no ipv6 mld snooping report-suppression
でReport抑制機能を無効化してください。
ARPやIGMPなどCPUで処理されるパケットに対してイングレスフィルターが正しく動作しません。
ARPに関しては、以下の設定でフィルターすることが可能です。
mls qos enable access-list 4000 deny any any vlan 100 class-map class1 match access-group 4000 policy-map policy1 class default class class1 interface port2.0.24 service-policy input policy1
ハードウェアIPアクセスリストにおいて、アクションがcopy-to-mirrorまたはsend-to-mirrorのアクセスリストがポートに適用されているとき、mirror interfaceを別のポートに再設定する際は、以下の手順で行ってください。
AMFリンクとして使用しているスタティックチャンネルグループの設定や構成を変更する場合は、次に示す手順A・Bのいずれかにしたがってください。
[手順A]
[手順B]
オートリカバリーが成功したにもかかわらず、リカバリー後に正しく通信できない場合は、代替機の接続先が交換前と同じポートかどうかを確認してください。誤って交換前とは異なるポートに代替機を接続してしまった場合は、オートリカバリーが動作したとしても、交換前とネットワーク構成が異なるため、正しく通信できない可能性がありますのでご注意ください。
LACPとAMFを併用している場合、LACPチャンネルグループのメンバーポートがリンクダウンすると、次のようなエラーログが出力されますが、これはログのみの問題で、AMFや通信には影響ありません。
kern.err XXXX kernel: Unexpected parent vlan4092 found for [IFNAME] kern.err XXXX kernel: Parent interface vlan4092 found while deleting [IFNAME]
atmf management subnetコマンドでは、指定されたIPアドレスに16ビットのサブネットマスク(255.255.0.0)を自動的に適用してAMFマネージメントサブネットのIPアドレス空間を決定しますが、同コマンドでクラスAのIPアドレスを指定した場合は、内部的に8ビットのマスクで経路を登録してしまいます。
たとえば、同コマンドで10.0.0.0を指定した場合、AMFマネージメントサブネットの範囲は10.0.0.0/16(10.0.0.0〜10.0.255.255)ですが、これに対して10.0.0.0/8(10.0.0.0〜10.255.255.255)を経路表に登録してしまいます。そのため、この範囲内のアドレス(たとえば10.10.0.0/16)を運用ネットワーク(データプレーン)で使用していた場合、これらのアドレスを使用した通信ができなくなります。
これを回避するには、運用ネットワークで使用するアドレス範囲に対して、より具体的な(マスクの長い)経路をスタティックに登録してください。たとえば、さきほどの例では、10.10.0.0/16への経路を登録することで本現象を回避できます。
なお、本件はatmf management subnetコマンドでクラスAのIPアドレス(0.0.0.0 〜 127.255.255.255)を指定したときにだけ発生する現象であり、クラスB、クラスCのIPアドレスを指定した場合は問題ありません。
各種ドキュメントの補足事項および誤記訂正です。
本製品がサポートするSFP/SFP+モジュールの最新情報については、弊社ホームページをご覧ください。
ファームウェアバージョン5.4.3-0.1のリリースノート(Rev.F)には、「LACPとLDF検出は併用できません」とありますが、LACPとLDF検出は問題なく併用できます。
ジャンボフレームに対してHOLブロッキング防止を機能させるにはQoS機能を有効化(mls qos enable)してください。QoS機能が無効の場合、ジャンボフレームに対してはHOLブロッキング防止が機能しません。
パフォーマンス | |
---|---|
VLAN登録数 | 256 |
MACアドレス(FDB)登録数 ※1 | 8K |
IPv4ホスト(ARP)登録数 ※1 | - |
IPv4ルート登録数 | - |
リンクアグリゲーション | |
グループ数(筐体あたり) | 8 ※2 |
ポート数(グループあたり) | 8 |
ハードウェアパケットフィルター | |
登録数 | 118 ※3 ※4 ※5 |
認証端末数 | |
認証端末数(ポートあたり) | 320 |
認証端末数(装置あたり) | 480 |
マルチプルダイナミックVLAN(ポートあたり) | 8 |
マルチプルダイナミックVLAN(装置あたり) | 40 ※6 |
ローカルRADIUSサーバー | |
ユーザー登録数 | - |
RADIUSクライアント(NAS)登録数 | - |
その他 | |
VRF-Liteインターフェース数 | - |
IPv4マルチキャストルーティングインターフェース数 | - |
※ 表中では、K=1024 ※1 システム内部で使用する値も含みます。 ※2 スタティックチャンネルグループ、LACP それぞれ8 グループまで設定可能となります。スタティックチャンネルグループとLACP を併用した場合、合わせて 8 グループまで設定可能となります。 ※3 アクセスリストのエントリー数を示します。 ※4 1 ポートにのみ設定した場合の最大数。エントリーの消費量はルール数やポート数に依存します。 ※5 ユーザー設定とは別に、アクセスリストを使用する機能を有効化した場合に消費されるエントリーを含みます。 ※6 推奨値は8
最新のコマンドリファレンスに記載されていない機能、コマンドはサポート対象外ですので、あらかじめご了承ください。最新マニュアルの入手先については、次節「最新マニュアルについて」をご覧ください。
最新の取扱説明書「CentreCOM x210 シリーズ 取扱説明書」(613-001621 Rev.C)、コマンドリファレンス「CentreCOM x210 シリーズ コマンドリファレンス」(613-001681 Rev.M)は弊社ホームページに掲載されています。
本リリースノートは、これらの最新マニュアルに対応した内容になっていますので、お手持ちのマニュアルが上記のものでない場合は、弊社ホームページで最新の情報をご覧ください。
http://www.allied-telesis.co.jp/