access-list(standard)

モード: グローバルコンフィグモード
カテゴリー: トラフィック制御 / アクセスリスト


(config)# [no] access-list {<1-99>|<1300-1999>} {deny|permit} SRCIP


番号付き標準IPアクセスリストにエントリーを追加する。
no形式で実行した場合は、番号付き標準IPアクセスリストからエントリーを削除する。

番号付き標準IPアクセスリストは、条件となるIPアドレスを1つだけ指定できるアクセスリスト。始点IPアドレスに基づくアクセス制御に使用する。

番号付き標準IPアクセスリストは複数のエントリーから構成されるリストで、検索はエントリーの追加順に行われる。検索時には、最初にマッチしたエントリーで処理(permitかdeny)が行われるか結果(permitかdeny)が返され、マッチした時点で検索は終了する。どのエントリーにもマッチしなかった場合はdenyとなる。


パラメーター

<1-99>|<1300-1999> アクセスリスト番号。1~99と1300~1999が標準IPアクセスリストの番号となる
deny|permit 条件に合致した場合のアクション。拒否(deny)、許可(permit)のどちらかを指定する
SRCIP IPアドレス(通常始点IPアドレス)。次のいずれかの形式で指定する
A.B.C.D [W.X.Y.Z] IPアドレスとワイルドカードマスク。W.X.Y.Zはワイルドカードマスク(リバースマスクまたはORマスクともいう)といい、対象アドレスとA.B.C.Dの比較時に無視したいビット(ワイルドカードとして扱いたいビット)を指定する。比較対象ビットを指定する通常のマスク(ANDマスク)の各ビットを反転させたものと考えればよい。たとえば、192.168.10.0/24の範囲(192.168.10.0~192.168.10.255)にマッチさせたい場合、先頭24ビットを比較対象にするということは、末尾8ビットを無視すればよいので、「0.0.0.255」を指定する。「0.0.0.0」を指定した場合は対象アドレスとA.B.C.Dが完全一致したときだけマッチする(「host A.B.C.D」と同義)。また、省略時も「0.0.0.0」と見なされる
host A.B.C.D A.B.C.Dが単一ホストアドレスであることを示す指定。「A.B.C.D 0.0.0.0」や「A.B.C.D」と同義
any すべてのIPアドレスに合致させる場合に指定する。「0.0.0.0 255.255.255.255」と同義


使用例

■ IPアドレスの先頭3オクテットが「192.168.10」の場合にこれを拒否(deny)し、それ以外を許可(permit)する番号付き標準IPアクセスリスト「1」を作成する。

awplus(config)# access-list 1 deny 192.168.10.0 0.0.0.255
awplus(config)# access-list 1 permit any


注意・補足事項

■ 番号付き標準IPアクセスリストの末尾には「deny any」、すなわち、すべてをdenyする暗黙のエントリーが存在している。

■ 通常のマスク(ANDマスク)が「w.x.y.z」(w、x、y、zはそれぞれ0~255の数値)であると仮定した場合、ワイルドカードマスク(ORマスク)「W.X.Y.Z」のW、X、Y、Zは、それぞれ「W = 255 - w」、「X = 255 - x」、「Y = 255 - y」、「Z = 255 - z」で求められる。
たとえば、通常のマスク「255.255.255.0」に対応するワイルドカードマスクは「0.0.0.255」であり、通常のマスク「255.255.255.248」に対応するワイルドカードマスクは「0.0.0.7」となる。

■ SNMPアクセス制御を使用するときは、denyアクションが動作しない。


コマンドツリー

configure terminal (特権EXECモード)
    |
    +- access-list(standard)(グローバルコンフィグモード)


関連コマンド

ip igmp access-group(インターフェースモード)
show access-list(非特権EXECモード)
show ip access-list(非特権EXECモード)
snmp-server community(グローバルコンフィグモード)
vty access-class(グローバルコンフィグモード)



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