L2スイッチング / RRP Snooping


RRP Snooping(Router Redundancy Protocol Snooping)は、ESRP機能を持つ製品の下位に本製品を配置し、高速な冗長性を実現するための機能です。

Note
ポートセキュリティーが有効なポート、ポート認証が有効なポート、スパニングツリープロトコル(STP/RSTP/MSTP)が有効なポート(RSTP/MSTPのエッジポートを除く)、イーサネットリングプロテクション(EPSR)のリング接続用ポート、および、ミラーポートではRRP Snoopingを使用できません。

RRP Snoopingを有効に設定すると、本製品はマスタールーターから定期的に送信されるHelloパケット(アドバタイズメントパケット)を監視し、どのポートにマスタールーターが接続されているかを記憶します。RRP Snoopingでは、マスタールーターが接続されているポートをマスターポートと呼びます。マスタールーターに障害が発生して、スレーブに切り替わると、マスターポート上で学習されたMACアドレスをフラッシュしてスレーブルーターのエントリーがすぐに登録されるようにします。これによって、ESRPに対応していないスイッチを下位に接続するよりも、はるかに短い時間で通信を再開することができます。


上記の例は、vlan10内において、ESRP動作中の2台のスイッチの配下に、RRP Snoopingを有効化した本製品を接続した例です。

2台のスイッチは互いにESRP Helloパケット(実際は、既定の送信元MACアドレス)を交換し、どちらがマスターになるかを決定します。マスターになったスイッチはvlan10に対してスイッチング(ルーティング)のサービスを提供します。一方、スタンバイ(スレーブ)側のスイッチはまったくパケットの転送を行わず、これによりブリッジループを回避します。

本製品はスイッチの間で交換されるESRP Helloパケットを監視し、マスターの障害発生を検知するとただちに自らのMACアドレステーブルをフラッシュして、新しいマスターのエントリーがすぐに登録されるようにします。これにより4秒程度という高速な切り替えを実現します。

本製品が監視するHelloパケット(アドバタイズメントパケット)の送信元MACアドレスは下記のとおりです。


上記の例は1つのVLANに対する多重化の例ですが、複数のVLANに対してRRP Snoopingを動作させることも可能です。

■ RRP Snoopingを有効にするには、ip rrp snoopingコマンドを使います。
awplus(config)# ip rrp snooping
Note
ポートセキュリティーが有効なポート、ポート認証が有効なポート、スパニングツリープロトコル(STP/RSTP/MSTP)が有効なポート(RSTP/MSTPのエッジポートを除く)、イーサネットリングプロテクション(EPSR)のリング接続用ポート、および、ミラーポートではRRP Snoopingを使用できません。

■ RRP Snoopingを無効にするには、ip rrp snoopingコマンドをno形式で実行します。
awplus(config)# no ip rrp snooping

■ RRP Snoopingの設定や状態を表示するには、show ip rrp snoopingコマンドを使います。
awplus> show ip rrp snooping


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