OpenFlow / 一般設定


はじめに
準備
OpenFlowライセンスの適用
OpenFlowスイッチの設定
ヘアピンリンクを使用するOpenFlow設定例
ヘアピンリンクを使用しないOpenFlow設定例
AMF機能とOpenFlow機能の併用
AMFゲストノードの設定
AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がstaticの場合
AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がdynamicの場合


OpenFlowは、通常一台の装置にまとめて実装されているパケットの転送機能と転送制御機能を、それぞれ「OpenFlowスイッチ」と「OpenFlowコントローラー」に分離し、両者の通信プロトコルを定めることで、ソフトウェア(プログラミング)によるネットワークの設計、変更、管理、制御を可能にするいわゆるSDN(Software-Defined Networking)技術です。
OpenFlowを使用するネットワークでは、弊社別売製品AT-SecureEnterpriseSDN Controller(以下AT-SESC)などのOpenFlowコントローラーによって、複数のOpenFlow対応ネットワーク装置を制御します。

本製品のOpenFlow実装では、明示的に設定したポートだけがOpenFlowポートとなり、その他のポートは通常のスイッチポートとして動作するポートベースのハイブリッドモデルを採用しています。

以下に本製品をOpenFlowコントローラー(AT-SESC)によるネットワーク運用・管理に対応させるためのセットアップ手順について記載します。

Note - 本製品のサポート対象となるOpenFlowコントローラーは、AT-SecureEnterpriseSDN Controller(AT-SESC)のみとなります。
Note - AT-SESCの詳しい使い方については、AT-SESCのマニュアルをご覧ください。

はじめに

本章は、下記AT-SESCによる管理対象機種共通の内容になっています。
対象となるファームウェアバージョンは5.4.6-0.1以降です。

対象機種は次の機種です。
Note - 対象スイッチと合わせて、対応するライセンスが必要となります。
Note - x310-50、x510-52シリーズでは、OpenFlowポートを複数のスイッチチップ(インスタンス)で同時に使用する事はできません。インスタンスとポート番号の組合せは以下です。

     
    インスタンス0
    インスタンス1
    100Mポート
    1Gポート
    100Mポート
    1Gポート
    x310
    1〜24 49、50 25〜48 -

     
    インスタンス0
    インスタンス1
    1Gポート
    10Gポート
    1Gポート
    10Gポート
    x510
    1〜24 50、52 25〜48 49、51


本製品をOpenFlowスイッチとして動作させるためには、下記を必ず行う必要があります。

また、OpenFlow機能と併用可能な既存機能は以下です。


    通常ポートで使用可能な既存機能

    ポート仕様
    オートネゴシエーション
    MDI/MDI-X 自動認識
    MDI/MDI-X 固定
    10/100Mbps Full/Half Duplex 固定
    1000Mbps Full Duplex 固定
    PoE 機能
    PoE
    PoE+
    ルーティング方式
    スタティック
    IPv4 機能
    SNMPv1/v2c/v3
    Telnet サーバー/ クライアント
    SSH サーバー/ クライアント
    NTP サーバー/ クライアント
    DHCP サーバー/ クライアント
    ログ(Syslog)
    スイッチング機能
    IEEE 802.3ad ダイナミック・コンフィグレーション(LACP)
    IEEE 802.3ad マニュアル・コンフィグレーション
    ポートミラーリング
    フローコントロール
    EPSR
    ハードウェアパケットフィルター
    ポート管理
    パケットストームプロテクション
    QoS ストームプロテクション
    ループガード(MAC スラッシング検出)
    ループガード(LDF 検出)
    VLAN 機能
    ポートベース
    IEEE 802.1Q タグ
    QoS 機能
    優先制御(CoS/ToS/DSCP/ ポリシーベース)
    帯域制限/ 帯域保証
    スケジューリング(絶対優先、重み付きラウンドロビン)
    IPマルチキャスト
    IGMP Snooping
    AMF
    メンバー
    ゲストノード
    その他
    ユーザー認証データベース
    LLDP



    OpenFlow ポートで併用可能な既存機能

    ポート仕様
    オートネゴシエーション
    MDI/MDI-X 自動認識
    MDI/MDI-X 固定
    10/100Mbps Full/Half Duplex 固定
    1000Mbps Full Duplex 固定
    SNMPトラップ※1
    リンクステータス通知
    AMF
    ゲストノード
    PoE 機能
    PoE
    PoE+

    ※1 Trapの送信は通常ポートからのみサポートです。

準備

OpenFlowライセンスの適用

ライセンスの適用に関するコマンドは、通常のAlliedWare Plusシステムと同様となります。
OpenFlowライセンスを適用後、スイッチを再起動します。


OpenFlowスイッチの設定

本項では、x510シリーズ機器を例に説明します。ポート番号等は適宜読み替えてくださいますようお願いいたします。

初めにスイッチの物理ポートに対し、OpenFlowのコントロールプレーン・データプレーンに使用するポートの割り当てを決める必要があります。
コントロールプレーンはOpenFlowコントローラーとの通信に使用され、データプレーンはOpenFlowによるパケット転送に使用されます。
コントロールプレーンは、通常スイッチポートで構成されます。従って、OpenFlowの制御通信は、従来通りのパケット転送方式による通信経路上で行われます。データプレーンは、OpenFlowポートで構成され、OpenFlowのフローエントリーによるパケット転送が行われます。

ここでは、ポート1.0.1をコントロールプレーンポートに、ポート1.0.5〜1.0.28をデータプレーンポートに設定します。

ヘアピンリンクを使用するOpenFlow設定例

OpenFlowポートと通常スイッチポート間で通信を行うには、OpenFlowポートと通常スイッチポート間に物理的なリンクを作る必要があります(以降このリンクのことをヘアピンリンクと呼称します)。ヘアピンリンクの接続は、OpenFlowポートのアップストリームポートと通常スイッチポート間で行います。

AT-SESCのIPアドレス
192.168.1.10
OpenFlowポート番号
6653
OpenFlowコントローラー(AT-SESC)設定
OpenFlowスイッチのアップストリームポート
5
認証設定
各PCをそれぞれvlan100〜vlan105にアサイン

Note - AT-SESC上でOpenFlowスイッチのアップストリームポート番号を設定してください。
Note - AT-SESCの詳しい使い方については、AT-SESCのマニュアルをご覧ください。


  1. OpenFlowポートおよび通常スイッチポートでパケット転送に使用するVLANを作成します。

    awplus# configure terminal
    awplus(config)# vlan database
    awplus(config-vlan)# vlan 100-105
    


  2. OpenFlowの内部制御用VLANに割り当てるVLANを作成し、割り当てます。ここで設定するVLANは、パケット転送には使用できません。

    awplus(config-vlan)# vlan 4090
    awplus(config-vlan)# exit
    awplus(config)# openflow native vlan 4090
    

    Note - 内部制御用VLANを設定する前に、当該のVLANを作成しておく必要があります。

  3. コントロールプレーンで使用するVLANにIPアドレスを設定します。

    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ip address 192.168.1.1/24
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - AT-DC2552XS、x930シリーズでは、コントロールプレーンポートにマネージメントポート(eth0)を割り当てることもできます。

  4. OpenFlowコントローラー(AT-SESC)のIPアドレスと使用するポート番号を設定します。

    awplus(config)# openflow controller tcp 192.168.1.10 6653
    


  5. OpenFlowポートのアクセスVLANを、内部制御用のVLANと同じに設定します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28
    awplus(config-if)# switchport access vlan 4090
    awplus(config-if)# exit
    
    


  6. ヘアピンリンクのOpenFlowポート(アップストリームポート)に対し、マルチキャスト用の設定を行います。

    awplus(config)# interface port1.0.5
    awplus(config-if)# no ip igmp trusted query
    awplus(config-if)# no ip igmp trusted routermode
    awplus(config-if)# exit
    


  7. 通常スイッチポートからOpenFlowポートへ変更します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28
    awplus(config-if)# openflow
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - openflowコマンドを実行した後は、当該のポートインターフェースに対する設定を変更した場合には、スイッチを再起動してください。

  8. OpenFlowポートから制御パケットが送出されないよう、RSTP、 igmp snooping tcn query solicit、MLD Snoopingを無効にします。

    awplus(config)# no spanning-tree rstp enable
    awplus(config)# no ipv6 mld snooping
    awplus(config)# interface vlan100-105,vlan4090
    awplus(config-if)# no ip igmp snooping tcn query solicit
    awplus(config-if)# no ipv6 mld snooping
    

    Note - ヘアピンリンクを使用した構成では、IGMP Snoopingを無効にすることは未サポートです。
    Note - 筐体でLDF機能を有効にしている場合は、全OpenFlowポート上で LDFを無効に設定します。

  9. ヘアピンリンクの通常ポートに対し、OpenFlowのアップストリームポートから送られるタグ付き・タグ無しパケットを受信するための設定を行います。

    awplus(config)# interface port1.0.4
    awplus(config-if)# switchport mode trunk
    awplus(config-if)# switchport trunk allow vlan add 100-104
    awplus(config-if)# switchport trunk native vlan 105
    awplus(config-if)# exit
    


  10. アップリンク側との接続ポートをタグポートにします。

    awplus(config)# interface port1.0.3
    awplus(config-if)# switchport mode trunk
    awplus(config-if)# switchport trunk allow vlan add 100-105
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - OpenFlowポートで タグ付きパケットを受信すると ポートカウンター上で破棄カウンターが増加します。そのため、OpenFlowのアップストリームではアップリンクからのタグ付きパケットにより破棄カウンターが上昇しますが、実際には破棄されません。
    Note - OpenFlowポートではFDBの学習は行われません。ヘアピンリンクがある場合、ヘアピリンリンクの通常ポートでFDB学習が行われます。

  11. 設定を保存して再起動してください

    Note - スイッチ本体の負荷が高くなると、一時的にOpenFlowポートにおける通信速度が低下することがあります。
    Note - サポートリミット端末数を超過して通信が行われると、超過分の通信は速度が低くなります。また、端末数が減少しても超過分の通信が継続している間は、フローが削除されない限り、その通信速度は低いままになります。
    Note - OpenFlowポートではジャンボフレームは未サポートです。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示されるフローエントリーの「set_field:」の値には、実際のVLAN IDに4096を足したものが表示されます。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示される「table_id=254」のフローは、AT-SESCの「OpenFlowスイッチフロー一覧」には表示されません。AT-SESC 上で表示されるのは、AT-SESCが本製品に送信したフローのみです。「table_id=254」のフローは、本製品がデフォルトで登録しているフロー(AT-SESCと接続されていない状態でも登録されるフロー)のため、AT-SESC上では表示されません。

設定は以上です。

ヘアピンリンクを使用しないOpenFlow設定例

AT-SESCのIPアドレス
192.168.1.10
OpenFlowポート番号
6653
OpenFlowコントローラー(AT-SESC)設定
OpenFlowスイッチのアップストリームポート
5
認証設定
各PCをそれぞれvlan100〜vlan105にアサイン

Note - AT-SESC上でOpenFlowスイッチのアップストリームポート番号を設定してください。
Note - AT-SESCの詳しい使い方については、AT-SESCのマニュアルをご覧ください。


  1. OpenFlowポートおよび通常スイッチポートでパケット転送に使用するVLANを作成します。

    awplus# configure terminal
    awplus(config)# vlan database
    awplus(config-vlan)# vlan 100-105
    


  2. OpenFlowの内部制御用VLANに割り当てるVLANを作成し、割り当てます。ここで設定するVLANは、パケット転送には使用できません。

    awplus(config-vlan)# vlan 4090
    awplus(config-vlan)# exit
    awplus(config)# openflow native vlan 4090
    

    Note - 内部制御用VLANを設定する前に、当該のVLANを作成しておく必要があります。

  3. コントロールプレーンで使用するVLANにIPアドレスを設定します。

    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ip address 192.168.1.1/24
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - AT-DC2552XS、x930シリーズでは、コントロールプレーンポートにマネージメントポート(eth0)を割り当てることもできます。

  4. OpenFlowコントローラー(AT-SESC)のIPアドレスと使用するポート番号を設定します。

    awplus(config)# openflow controller tcp 192.168.1.10 6653
    


  5. OpenFlowポートのアクセスVLANを、内部制御用のVLANと同じに設定します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28
    awplus(config-if)# switchport access vlan 4090
    awplus(config-if)# exit
    
    


  6. 通常スイッチポートからOpenFlowポートへ変更します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28
    awplus(config-if)# openflow
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - openflowコマンドを実行した後は、当該のポートインターフェースに対する設定を変更した場合には、スイッチを再起動してください。

  7. OpenFlowポートから制御パケットが送出されないよう、RSTP、 igmp snooping tcn query solicit、MLD Snoopingを無効にします。

    awplus(config)# no spanning-tree rstp enable
    awplus(config)# no ipv6 mld snooping
    awplus(config)# interface vlan100-105,vlan4090
    awplus(config-if)# no ip igmp snooping tcn query solicit
    awplus(config-if)# no ipv6 mld snooping
    

    Note - 筐体でLDF機能を有効にしている場合は、全OpenFlowポート上で LDFを無効に設定します。
    Note - OpenFlowポートで タグ付きパケットを受信すると ポートカウンター上で破棄カウンターが増加します。そのため、OpenFlowのアップストリームではアップリンクからのタグ付きパケットにより破棄カウンターが上昇しますが、実際には破棄されません。
    Note - OpenFlowポートではFDBの学習は行われません。

  8. 設定を保存して再起動してください

    Note - スイッチ本体の負荷が高くなると、一時的にOpenFlowポートにおける通信速度が低下することがあります。
    Note - サポートリミット端末数を超過して通信が行われると、超過分の通信は速度が低くなります。また、端末数が減少しても超過分の通信が継続している間は、フローが削除されない限り、その通信速度は低いままになります。
    Note - OpenFlowポートではジャンボフレームは未サポートです。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示されるフローエントリーの「set_field:」の値には、実際のVLAN IDに4096を足したものが表示されます。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示される「table_id=254」のフローは、AT-SESCの「OpenFlowスイッチフロー一覧」には表示されません。AT-SESC 上で表示されるのは、AT-SESC が本製品に送信したフローのみです。「table_id=254」のフローは、本製品がデフォルトで登録しているフロー(AT-SESCと接続されていない状態でも登録されるフロー)のため、AT-SESC上では表示されません。

設定は以上です。

AMF機能とOpenFlow機能の併用

スイッチをアライドテレシスマネージメントフレームワーク(AMF)ネットワークのメンバーとして管理・保守しつつ、OpenFlowスイッチとして運用する場合の設定を説明します。

AMFコントローラーとの通信は 通常スイッチポート経由で行われ、OpenFlowポート経由では行われません。そのため、上位のAMFメンバーまたはAMFマスターと接続するポートは、通常ポートである必要があります。

本項では、x510シリーズ機器にAMF機能とOpenFlow機能を設定する場合を例に説明します。

Note - OpenFlowポートでAMFゲストノード機能を使用するには、ヘアピンリンクが必須となります。
Note - AMFゲストノードを使用するには、AT-SESC側で、「スイッチに自身が送信したパケットを破棄するフローをインストールします。」のチェックボックスを外してください。
Note - OpenFlowポート配下にAMFゲストノードの機器を接続した場合、機器に対応するフローエントリーが無い、または消えた事により機器宛の通信ができなくなっても、AMFマスター上ではそのことを検知しません。ゲストノード機器に対するフローエントリーが登録された状態を保つために、機器からは常にパケットが送信されるような設定(NTP、LLDP等)を行ってください。

設定項目
内容
コントロールプレーン設定
割り当てポート スイッチポート1.0.1
VLAN デフォルトVLAN(vlan1)
インターフェースIPアドレス 192.168.1.1/24
データプレーンポート設定
割り当てポート スイッチポート1.0.5〜1.0.28
OpenFlow内部制御用VLAN vlan4090
OpenFlowパケット転送用VLAN vlan100〜vlan105
ヘアピンポート(アップストリームポート) スイッチポート1.0.5
ヘアピンリンクのポート設定
割り当てポート 通常ポート スイッチポート1.0.4
OpenFlowポート スイッチポート1.0.5
通常スイッチポートのVLAN設定 vlan100〜vlan105
OpenFlowコントローラー(AT-SESC)設定
IPアドレス 192.168.1.10
ポート番号 6653
本OpenFlowスイッチのアップストリームポート 5
OpenFlow設定 「スイッチに自身が送信したパケットを破棄するフローをインストールします。」のチェックをオフにします
認証設定 ゲストノード1をvlan104にアサイン
認証設定 ゲストノード2をvlan104にアサイン
AMF設定
AMFネットワーク名 atmf1
AMFリンクポート スイッチポート1.0.1
AMFゲストクラス名 TQ-guest_static
AMFゲストクラス名 TQ-guest_dynamic
AMFゲストリンクポート(Static) スイッチポート1.0.27
AMFゲストリンクポート(Dynamic) スイッチポート1.0.28

Note - AT-SESC上でOpenFlowスイッチのアップストリームポート番号を設定してください。
Note - AT-SESCの詳しい使い方については、AT-SESCのマニュアルをご覧ください。

  1. AMFネットワークを設定し、AMFリンクを作成します。

    awplus# configure terminal
    awplus(config)# atmf network-name atmf1
    awplus(config)# interface port1.0.1
    awplus(config-if)# switchport atmf-link
    awplus(config-if)# exit
    



  2. OpenFlowポートおよび通常スイッチポートでパケット転送に使用するVLANを作成します。

    awplus# configure terminal 
    awplus(config)# vlan database 
    awplus(config-vlan)# vlan 100-105 
    


  3. OpenFlowの内部制御用VLANに割り当てるVLANを作成し、割り当てます。ここで設定するVLANは、パケット転送には使用できません。

    awplus(config-vlan)# vlan 4090 
    awplus(config-vlan)# exit 
    awplus(config)# openflow native vlan 4090 
    

    Note - 内部制御用VLANを設定する前に、当該のVLANを作成しておく必要があります。

  4. コントロールプレーンで使用するVLANにIPアドレスを設定します。

    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ip address 192.168.1.1/24
    awplus(config-if)# exit
    

    Note - AT-DC2552XS、x930シリーズでは、コントロールプレーンポートにマネージメントポート(eth0)を割り当てることもできます。

  5. OpenFlowコントローラー(AT-SESC)のIPアドレスと使用するポート番号を設定します。

    awplus(config)# openflow controller tcp 192.168.1.10 6653
    


  6. OpenFlowポートのアクセスVLANを内部制御用のVLANと同じに設定します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28
    awplus(config-if)# switchport access vlan 4090
    awplus(config-if)# exit
    


  7. 通常スイッチポートからOpenFlowポートへ変更します。

    awplus(config)# interface port1.0.5-1.0.28 
    awplus(config-if)# openflow 
    awplus(config-if)# exit 
    

    Note - openflowコマンドを実行した後は、当該のポートインターフェースに対する設定を変更した場合には、スイッチを再起動してください。

  8. OpenFlowポートから制御パケットが送出されないよう、RSTP、 igmp snooping tcn query solicit、MLD Snoopingを無効にします。

    awplus(config)# no spanning-tree rstp enable 
    awplus(config)# no ipv6 mld snooping 
    awplus(config)# interface vlan100-105,vlan4090 
    awplus(config-if)# no ip igmp snooping tcn query solicit 
    

    Note - ヘアピンリンクを使用した構成では、IGMP Snoopingを無効にすることは未サポートです。
    Note - 筐体でLDF機能を有効にしている場合は、全OpenFlowポート上で LDFを無効に設定します。

  9. ヘアピンリンクのOpenFlowポート(アップストリームポート)に対し、マルチキャスト用の設定を行います。

    awplus(config)# interface port1.0.5 
    awplus(config-if)# no ip igmp trusted query 
    awplus(config-if)# no ip igmp trusted routermode 
    awplus(config-if)# exit 
    


  10. ヘアピンリンクの通常ポートに対し、OpenFlowのアップストリームポートから送られるタグ付き・タグ無しパケットを受信するための設定を行います。

    awplus(config)# interface port1.0.4 
    awplus(config-if)# switchport mode trunk 
    awplus(config-if)# switchport trunk allow vlan add 101-104 
    awplus(config-if)# switchport trunk native vlan 105  
    awplus(config-if)# exit 
    


  11. アップリンク側との接続ポートをタグポートにします。

    awplus(config)# interface port1.0.1 
    awplus(config-if)# switchport mode trunk 
    awplus(config-if)# switchport trunk allow vlan add 100-105 
    awplus(config-if)# exit 
    

    Note - OpenFlowポートでは タグ付きパケットを受信すると ポートカウンター上で破棄カウンターが増加するため、ヘアピンリンクのOpenFlowポートでは定常的に破棄カウンターが上昇しますが、実際には破棄されません。
    Note - OpenFlowポートではFDBの学習は行われません。ヘアピンリンクがある場合、ヘアピリンリンクの通常ポートでFDB学習が行われます。

  12. 以下、AMFゲストノードの設定完了後に、設定を保存して再起動してください。

    Note - スイッチ本体の負荷が高くなると、一時的にOpenFlowポートにおける通信速度が低下することがあります。
    Note - サポートリミット端末数を超過して通信が行われると、超過分の通信は速度が低くなります。また、端末数が減少しても超過分の通信が継続している間は、フローが削除されない限り、その通信速度は低いままになります。
    Note - OpenFlowポートではジャンボフレームは未サポートです。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示されるフローエントリーの「set_field:」の値には、実際のVLAN IDに4096を足したものが表示されます。
    Note - show openflow rulesコマンドで表示される「table_id=254」のフローは、AT-SESCの「OpenFlowスイッチフロー一覧」には表示されません。AT-SESC 上で表示されるのは、AT-SESCが本製品に送信したフローのみです。「table_id=254」のフローは、本製品がデフォルトで登録しているフロー(AT-SESCと接続されていない状態でも登録されるフロー)のため、AT-SESC上では表示されません。

設定は以上です。

AMFゲストノードの設定

OpenFlowポート配下に AMFゲストノードを接続する際の設定を説明します。ここでは、ゲストノードとして TQシリーズを接続する場合を例に説明します。
Note - AMFゲストノード機能の詳細は、「AMFゲストノード機能」をご参照ください。

AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がstaticの場合


AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がstaticの場合では、OpenFlowとの併用には特別な設定は不要です。以下の内容を、AMFゲストノード機能解説の「基本設定」を参照し、解説の記載内容と読み替えて設定を行ってください。

AMFゲストクラス名
TQ-guest_static
AMFゲストリンクポート
スイッチポート1.0.27
ゲストノードのIPアドレス
192.1.4.88


AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がdynamicの場合

AMFゲストノードの機器情報を取得する方法がdynamicの場合では、OpenFlowとの併用には特別な設定が必要です。以下の内容を、AMFゲストノード機能解説の「基本設定」を参照し、解説の記載内容と読み替えて設定を行った後、OpenFlowとの併用に必要な設定を行います。

AMFゲストクラス名
TQ-guest_dynamic
AMFゲストリンクポート
スイッチポート1.0.28
ゲストノードのIPアドレス
DHCP


  1. OpenFlowで使用する全VLANインターフェース(内部制御VLAN含む)でDHCP Snoopingを有効にします。

    awplus(config)# interface vlan100-105,vlan4090
    awplus(config-if)# ip dhcp snooping 
    awplus(config-if)# exit 
    


  2. ヘアピンリンクの通常ポートをDHCP SnoopingのTrustedポートに設定します。

    awplus(config)# int port1.0.4 
    awplus(config-if)# ip dhcp snooping trust 
    awplus(config-if)# exit 
    

    Note - 本製品の通常ポート配下のAMFメンバーに、ゲストノードが接続される場合は、AMFメンバーとの接続ポートもTrustedポートにしてください。
    Note - OpenFlowポート配下のゲストノードは、デバイス種別(modeltypeコマンド)が 「other」で、かつゲストノードの機器情報を取得する方法(discoveryコマンド)が「static」以外の場合、AMFネットワークに参加するためには、ヘアピンリンクを経由してAMFメンバーと通信するためのフローエントリーが必要です。




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