[index] CentreCOM x600シリーズ コマンドリファレンス
モード: 特権EXECモード
カテゴリー: 運用・管理 / ファイル操作
# copy SOURCE DESTINATION [OPTION]
ファイルをコピーする。
ローカルファイルシステム上でのコピーだけでなく、IPネットワーク経由のリモートコピー(アップロードやダウンロード)やコンソールポート経由のファイル転送も可能。
本コマンドではさまざまな書式を使用できるが、基本パターンは次のとおり。
copy REGULARSRC REGULARDST
copy running-config startup-config
copy running-config REGULARDST
copy REGULARSRC startup-config
copy startup-config REGULARDST
copy current-software REGULARDST
copy local-radius-user-db REGULARDST
copy REGULARSRC local-radius-user-db [OPTION]
copy REGULARSRC web-auth-https-file
copy zmodem
copy REGULARSRC zmodem
SOURCE |
コピー元(読み出し元)ファイルのパス。次のような指定が可能 | ||||
REGULARSRC |
通常ファイル。大きく分けて次の2種類がある | ||||
LOCALSRC |
ローカルファイルのパス。もっとも簡略な指定方法として、「flash」、「nvs」、「card」のようにデバイス名だけを指定することもできる。この場合は、指定したデバイス上のパスを対話式にたずねてくる | ||||
REMOTESRC |
リモートファイルのURL。リモートコンピューター上のファイルをIPネットワーク経由で転送する場合はこの形式で指定する。プロトコルとしては、TFTP、HTTP、SCP、SFTPを使用可能。もっとも簡略な指定方法として、「tftp」、「http」、「scp」、「sftp」のようにスキーム(プロトコル)だけを指定することもできる。この場合は、ホスト名やファイル名を対話式にたずねてくる。また、通常のURLを指定した場合であっても、足りない情報があるときは対話式にたずねてくる | ||||
zmodem |
コンソールポート経由でファイルを受信する場合に指定する(転送プロトコルはZMODEM)。このとき、第2引数(DESTINATION)は指定できず、受信したファイルはZMODEMプロトコルで通知された名前で保存される | ||||
running-config |
ランタイムメモリー上にある現在の設定内容(ランニングコンフィグ)を示す特殊な指定 | ||||
startup-config |
起動時コンフィグ(スタートアップコンフィグ)を示す特殊な指定。スタートアップコンフィグの実体ファイルはshow bootコマンドで確認でき、boot config-fileコマンドで変更できる | ||||
current-software |
現在実行中のファームウェアイメージを示す特殊な指定 | ||||
local-radius-user-db |
ローカルRADIUSサーバーのユーザーデータを示す特殊な指定。ユーザーデータを第2引数(DESTINATION)で指定したCSV(カンマ区切り)テキストファイルに書き出したいときに指定する | ||||
DESTINATION |
コピー先(書き込み先)ファイルまたはディレクトリーのパス。第一引数(SOURCE)がzmodemの場合は指定できない。基本的な指定方法は第一引数(SOURCE)と同じ。ディレクトリーを指定した場合は、保存時のファイル名を対話式にたずねてくる | ||||
REGULARDST |
通常ファイルまたはディレクトリー。大きく分けて次の2種類がある | ||||
LOCALDST |
ローカルファイルまたはディレクトリーのパス。もっとも簡略な指定方法として、「flash」、「nvs」、「card」のようにデバイス名だけを指定することもできる。この場合は、指定したデバイス上のパスを対話式にたずねてくる | ||||
REMOTEDST |
リモートファイルまたはディレクトリーのURL。第1引数(SOURCE)で指定したファイルをIPネットワーク経由でリモートコンピューターに転送する場合はこの形式で指定する。転送プロトコルとしては、TFTP、SCPを使用可能。もっとも簡略な指定方法として、「tftp」、「scp」のようにスキーム(プロトコル)だけを指定することもできる。この場合は、ホスト名やファイル名を対話式にたずねてくる。また、通常のURLを指定した場合であっても、足りない情報があるときは対話式にたずねてくる | ||||
zmodem |
第1引数(SOURCE)で指定したファイルをコンソールポート経由で送信する場合に指定する(転送プロトコルはZMODEM) | ||||
startup-config |
起動時コンフィグ(スタートアップコンフィグ)を示す特殊な指定。スタートアップコンフィグの実体ファイルはshow bootコマンドで確認でき、boot config-fileコマンドで変更できる | ||||
local-radius-user-db |
ローカルRADIUSサーバーのユーザーデータを示す特殊な指定。第1引数(SOURCE)で指定したCSV(カンマ区切り)テキストファイルからユーザーデータをリストアしたいときに指定する。この場合、オプションの第3引数(OPTION)でリストア方法を選択できる。 | ||||
web-auth-https-file |
Web認証サーバーのSSLサーバー証明書(と秘密鍵)の置き場所を示す特殊な指定。第1引数(SOURCE)で指定したPEM形式の証明書ファイルをWeb認証サーバーで使用したい場合に指定する。本書式を用いて独自証明書をインストールすると、それ以降はインストールした証明書が自動的に使われるようになる。証明書はシステムファイルに保存されるため、コンフィグを保存する必要はない。独自証明書を削除して、システム付属の証明書を使うようにするには、erase web-auth-https-fileコマンドを実行すればよい。なお、PEM形式ファイルにはサーバー証明書と秘密鍵の両方を入れておかなくてはならない。また、秘密鍵にはパスワードをかけてはならない。インストールした証明書に不備があると、Web認証サーバーが正しく動作しなくなるので注意。そのような場合は、erase web-auth-https-fileコマンドでインストールした証明書を削除すればよい | ||||
OPTION := |
{add|replace} |
||||
ローカルRADIUSサーバーのユーザーデータをリストアするときの方法。第2引数(DESTINATION)にlocal-radius-user-dbを指定した場合のみ有効。下記から選択する。省略時はreplace | |||||
add |
CSVファイルから読み込んだユーザーデータを、既存のユーザーデータに追加する。CSVファイル内に既存ユーザーと同名のユーザーデータがあった場合は、該当ユーザーの情報をCSVファイル内の情報で上書き更新する。それ以外のユーザーデータは単に追加される | ||||
replace |
インポート前に既存のユーザーデータをすべて消去し、CSVファイル内のユーザーデータで置き換える |
■ カレントディレクトリーにあるファイルtest1.cfgをtest2.cfgとしてコピーする。
awplus# copy test1.cfg test2.cfg ↓ |
awplus# copy running-config startup-config ↓ |
awplus# copy running-config snmpv3.cfg ↓ |
awplus# copy snmpv3.cfg startup-config ↓ |
awplus# copy startup-config flash:/basicip.cfg ↓ |
awplus# copy running-config tftp://hiyoko.example.com/running.cfg ↓ |
awplus# copy current-software scp://zein@hiyoko.example.com/tmp/ ↓ Enter destination file name [current-software]:myfirm.rel ↓ Copying from source file, please wait... zein@hiyoko.example.com's password:XXXXXX ↓ (実際には表示されません) Copying to destination file, please wait... Successful operation |
awplus# copy http://www.example.com/~zein/work/myconfig.cfg myconfig.cfg ↓ |
awplus# copy sftp://zein@www.example.com/www/work/myconfig.cfg flash:/myconfig2.cfg ↓ zein@www.example.com's password:XXXXXX ↓ (実際には表示されません) Copying.. Successful operation |
awplus# copy myconfig2.cfg zmodem ↓ **B00000000000000 (通信ソフトウェア側でZMODEMによるファイル受信の操作を行う) |
awplus# copy zmodem ↓ rz waiting to receive.**B0100000023be50 (通信ソフトウェア側でZMODEMによるファイル送信の操作を行う) |
awplus# copy tftp flash ↓ Enter source host name []:172.17.28.70 ↓ (TFTPサーバー) Enter source file name []:r6-5.2.2-0.3.rel ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [r6-5.2.2-0.3.rel]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying........................................ Successful operation |
awplus# copy test2345.cfg tftp ↓ Enter destination host name []:172.17.28.70 ↓ (TFTPサーバー) Enter destination file name [test2345.cfg]: ↓ (アップロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying.. Successful operation |
awplus# copy http flash ↓ Enter source host name []:172.17.28.70 ↓ (HTTPサーバー) Enter source file name []:~zein/work/weekly.txt ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [weekly.txt]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying.. Successful operation |
awplus# copy scp flash ↓ Enter source host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SCP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter source file name []:tmp/test3456.cfg ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [test3456.cfg]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) zein@172.17.28.1's password:XXXXXXXX ↓ (SSHサーバーにログインするためのパスワード。実際には表示されません) Copying.. Successful operation |
awplus# copy test4567.cfg scp ↓ Enter destination host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SCP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter destination file name [test4567.cfg]: ↓ (アップロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying from source file, please wait... zein@172.17.28.1's password:XXXXXXXX ↓ (SSHサーバーにログインするためのパスワード。実際には表示されません) Copying to destination file, please wait... Successful operation |
awplus# copy sftp flash ↓ Enter source host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SFTP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter source file name []:tmp/test5678.cfg ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [test5678.cfg]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) zein@172.17.28.1's password: Copying.. Successful operation |
awplus# copy local-radius-user-db radius-users.txt ↓ |
awplus# copy radius-users.txt local-radius-user-db ↓ |
awplus# copy additional-users.txt local-radius-user-db add ↓ |
awplus# copy scp://zein@172.16.10.5/tmp/certs/webauthserver-keycert.pem web-auth-https-file ↓ |
■ リモートホストをIPアドレスではなくホスト名で指定するためには、あらかじめip name-serverコマンドでDNSサーバーの設定をしておき(初期状態では未設定)、ip domain-lookupコマンドでDNSへの問い合わせ機能を有効にしておく必要がある(初期状態で有効)。
■ コピー先にスタートアップコンフィグの実体ファイル(boot config-fileコマンドで指定したファイル)、あるいは、初期設定の実体ファイル(flash:/default.cfg)を指定して上書きコピーすることはできない。スタートアップコンフィグの実体ファイルに対する上書きコピーは、コピー先にstartup-configを指定して行う。
■ ローカルRADIUSサーバーのユーザーデータをバックアップ・リストアするための書式(local-radius-user-dbキーワードを含むもの)は、ローカルRADIUSサーバーの設定がされていない状態(ランニングコンフィグにradius-server localコマンドがない状態)では無効。
■ Web認証サーバー用のSSLサーバー証明書と秘密鍵をインストールするとき、コピー元ファイルは下記の仕様を満たしている必要がある。
cd(特権EXECモード)
dir(特権EXECモード)
erase web-auth-https-file(特権EXECモード)
group(RADIUSサーバーモード)
ip domain-lookup(グローバルコンフィグモード)
ip name-server(グローバルコンフィグモード)
radius-server local(グローバルコンフィグモード)
show auth-web-server(非特権EXECモード)
show radius local-server group(特権EXECモード)
show radius local-server user(特権EXECモード)
show running-config(特権EXECモード)
show startup-config(特権EXECモード)
user(RADIUSサーバーモード)
vlan(RADIUSサーバー・ユーザーグループモード)
write file(特権EXECモード)
write memory(特権EXECモード)
write terminal(特権EXECモード)
(C) 2008 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-001070 Rev.A