[index] CentreCOM x610シリーズ コマンドリファレンス 5.4.1

clear ip bgp(ASN)

モード: 特権EXECモード
カテゴリー: IPルーティング / 経路制御(BGP)


# clear ip bgp ASN

# clear ip bgp ASN in [prefix-filter]

# clear ip bgp ASN out

# clear ip bgp ASN soft [{in|out}]

# clear ip bgp ASN ipv4 {unicast|multicast}

# clear ip bgp ASN ipv4 {unicast|multicast} in [prefix-filter]

# clear ip bgp ASN ipv4 {unicast|multicast} out

# clear ip bgp ASN ipv4 {unicast|multicast} soft [in|out]


指定したBGPピアまたはBGPピアグループと交換している経路情報を更新する。
更新方法には大きく分けて次の3種類がある。


パラメーター

ASN := <1-4294967295>
AS番号。指定したASに所属するピアだけを対象とする
unicast IPv4ユニキャスト経路を更新する
multicast IPv4マルチキャスト経路を更新する
soft BGPセッションを保持したまま経路情報を更新するときに指定する(ソフトリセット)。本オプションやin、outオプション、in prefix-filterオプションをいずれも指定しなかった場合はBGPセッションを再確立することで経路情報を更新する(ハードリセット)。in、outはソフトリセットする経路情報の向きで、省略時はin、outの両方を更新する
in 該当ピアから受信した経路だけをソフトリセットする。具体的にはピアにROUTE-REFRESHメッセージを送信して経路情報の再送信を要求し、受信した経路情報を再度処理(フィルタリング設定の適用など)する。なお、neighbor soft-reconfiguration inboundコマンドを実行して、ピアから受信したフィルタリング前の経路情報を保持するよう設定している場合は、経路情報の再送信を要求せずに、自身が保持しているフィルタリング前の経路情報に対して再度処理を行うことで経路情報を更新する
out 該当ピアに送信した経路だけをソフトリセットする。具体的には該当ピアに経路情報を再送信する。このとき送信用のフィルタリング設定も再適用する
prefix-filter アウトバウンドルートフィルタリング(ORF)を利用して、該当ピアから受信した経路だけをソフトリセットする。具体的にはピアにROUTE-REFRESHメッセージを送信して受信用プレフィックスフィルターの情報を再送信するとともに、新しいプレフィックスフィルター情報を適用した経路情報の再送信を要求し、受信した経路情報を再度処理(フィルタリング設定の適用など)する


使用例

■ 受信用フィルターの設定変更を反映するため、BGPピア10.10.10.5とのBGPセッションを保持したまま、該当ピアから受信した経路情報を更新する(受信経路のソフトリセット)。

awplus# clear ip bgp 10.10.10.5 soft in


■ 送信用フィルターの設定変更を反映するため、BGPピア10.10.10.5とのBGPセッションを保持したまま、該当ピアに送信した経路情報を更新する(送信経路のソフトリセット)。

awplus# clear ip bgp 10.10.10.5 soft out


■ BGPピア10.10.10.8とのBGPセッションをいったん切断してから再確立することで、該当ピアと交換している経路情報を更新する(ハードリセット)。

awplus# clear ip bgp 10.10.10.8


■ すべてのBGPピアとのBGPセッションを張り直す。

awplus# clear ip bgp *


注意・補足事項

■ softオプションを指定しなくても、inかoutのどちらかを指定した場合は暗黙のうちにソフトリセットの指定となる。

■ 受信経路のソフトリセット(soft in、in、in prefix-filter)には以下に述べるように満たすべき各種の条件があるが、送信経路のソフトリセット(soft out、out)は単にUPDATEメッセージを送信するだけなので、いつでも使用できる。

■ 該当ピアがルートリフレッシュ・ケイパビリティーをサポートしておらず、なおかつ、neighbor soft-reconfiguration inboundコマンドでピアから受信したフィルタリング前の経路情報を保持するよう設定していない場合、soft inおよびin(受信経路のソフトリセット)は機能しない。なお、本製品は初期設定でルートリフレッシュ・ケイパビリティーをサポートしている(neighbor capability route-refreshコマンド)。

■ 自分自身がアウトバウンドルートフィルタリング(ORF)・ケイパビリティーの送信モードをサポートしていない場合、あるいは、該当ピアが同受信モードをサポートしていない場合、in prefix-filterはsoft inおよびinと同じ動作となる。なお、本製品の初期設定ではアウトバウンドルートフィルタリング・ケイパビリティーは送受信とも無効だが、neighbor capability orf prefix-listコマンドで有効化できる。


関連コマンド

neighbor capability orf prefix-list(BGPモード)
neighbor capability route-refresh(BGPモード)
neighbor dont-capability-negotiate(BGPモード)
neighbor override-capability(BGPモード)
neighbor peer-group(add)(BGPモード)
neighbor peer-group(create)(BGPモード)
neighbor remote-as(BGPモード)
neighbor shutdown(BGPモード)
neighbor soft-reconfiguration inbound(BGPモード)
show ip bgp(特権EXECモード)
show ip bgp neighbors(特権EXECモード)
show ip bgp neighbors advertised-routes(非特権EXECモード)
show ip bgp neighbors received-routes(非特権EXECモード)
show ip bgp neighbors routes(非特権EXECモード)
show ip bgp summary(特権EXECモード)



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