[index] CentreCOM x610シリーズ コマンドリファレンス 5.4.1

ipv6 access-list standard(seq entry)

モード: 名前付き標準IPv6アクセスリストモード
カテゴリー: トラフィック制御 / アクセスリスト


(config-ipv6-std-acl)# [<1-65535>] {deny|permit} SRCIP6

(config-ipv6-std-acl)# no <1-65535>

(config-ipv6-std-acl)# no {deny|permit} SRCIP6


対象名前付き標準IPv6アクセスリスト(シーケンス番号対応)にエントリーを新規追加または変更する。
no形式で実行した場合は指定したエントリーを削除する。

名前付き標準IPv6アクセスリストは複数のエントリーから構成されるリストで、検索はシーケンス番号によって指定したエントリーの並び順に行われる。検索時には、最初にマッチしたエントリーで処理(permitかdeny)が行われるか結果(permitかdeny)が返され、マッチした時点で検索は終了する。どのエントリーにもマッチしなかった場合はdenyとなる。

なお、ルートマップのmatch節で名前付き標準IPv6アクセスリストを使用するときは、結果が「permit」ならルートマップの該当エントリーにマッチしたと見なされ、結果が「deny」の場合はマッチしたと見なされない。


パラメーター

<1-65535> シーケンス番号。対象アクセスリスト内におけるエントリーの位置を指定する。エントリーの新規作成時に省略した場合は、既存エントリーの最後にエントリーが作成され、既存エントリーの最後の番号の次の10Stepの番号の値が自動で登録さる。(最初にシーケンス番号なしで作成したエントリーは10になり、既存エントリーの最大番号が99の場合で新規エントリをシーケンス番号なしで追加した場合は100になる。)また、設定を保存して再起動した場合は、設定したエントリーは設定のシーケンス番号は保持されず、全て10Stepに変更される
deny|permit 条件に合致した場合のアクション。拒否(deny)、許可(permit)のどちらかを指定する
SRCIP6 IPv6アドレスまたは経路エントリーの宛先プレフィックス。次のいずれかの形式で指定する
X:X::X:X/M [exact-match] IPv6アドレスとマスク長。マスク長Mは、対象アドレスとX:X::X:Xの先頭何ビットを比較するかを指定する。なお、経路エントリーをフィルタリングする場合、マスク長Mは経路エントリーのプレフィックス長とも比較される。exact-matchオプションを指定した場合は、プレフィックス長がMのときだけマッチする。exact-matchオプションを指定しなかった場合は、プレフィックス長がM以上(M〜128)のときにマッチする。exact-matchオプションは、経路エントリーをフィルタリング対象とする場合にだけ有効
any すべてのIPv6アドレスまたはプレフィックスに合致させる場合に指定する。「::/0」と同義


使用例

■ マルチキャストグループアドレス「ff1e::d017」を拒否し、その他は許可する名前付き標準IPv6アクセスリスト「gb」を作成する。

awplus(config)# ipv6 access-list standard gb
awplus(config-ipv6-std-acl)# deny ff1e::d017/128
awplus(config-ipv6-std-acl)# permit any


■ マルチキャストグループアドレス「ff1e::bf:109f」と「ff1e::bf:110e」だけを許可する名前付き標準IPv6アクセスリスト「gj」を作成する。

awplus(config)# ipv6 access-list standard gj
awplus(config-ipv6-std-acl)# permit ff1e::bf:109f/128
awplus(config-ipv6-std-acl)# permit ff1e::bf:110e/128


■ 宛先プレフィックス(アドレス部分)の先頭48ビットが「2001:1414:8686」で、プレフィックス長が48〜128ビットの経路エントリーを破棄し、その他は許可する名前付き標準IPv6アクセスリスト「n1」を作成する。

awplus(config)# ipv6 access-list standard n1
awplus(config-ipv6-std-acl)# deny 2001:1414:8686::/48
awplus(config-ipv6-std-acl)# permit any


■ 宛先プレフィックス(アドレス部分)の先頭64ビットが「3ffe:b80:3c:10::」で、プレフィックス長が64ビットの経路エントリーを破棄し、その他は許可する名前付き標準IPv6アクセスリスト「n5」を作成する。具体的には「3ffe:b80:3c:10::/64」と完全一致する経路エントリーだけを破棄する。

awplus(config)# ipv6 access-list standard n5
awplus(config-ipv6-std-acl)# deny 3ffe:b80:3c:10::/64 exact-match
awplus(config-ipv6-std-acl)# permit any


注意・補足事項

■ 名前付き標準IPv6アクセスリストの末尾には「deny any」、すなわち、すべてをdenyする暗黙のエントリーが存在している。

■ 本コマンドを経路エントリーのフィルタリングに用いる場合、「::/0 exact-match」はデフォルト経路(::/0)の指定となるが、「::/0」はすべての経路エントリー(anyと同じ)を指定することになるので注意。


コマンドツリー

ipv6 access-list standard(list) (グローバルコンフィグモード)
    |
    +- ipv6 access-list standard(seq entry)(名前付き標準IPv6アクセスリストモード)


関連コマンド

access-list(standard)(グローバルコンフィグモード)
distribute-list(RIPngモード)
ipv6 mld access-group(インターフェースモード)
ipv6 mld limit(グローバルコンフィグモード)
ipv6 mld limit(インターフェースモード)
match ipv6 address(ルートマップモード)
offset-list(RIPngモード)
show access-list(特権EXECモード)
show ipv6 access-list(非特権EXECモード)



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